すべて過去形のモノローグで語られる構造は前作から変わらず。覗き窓の円形が物理的なアイリスショットになる場面や、外と内を媒介する垂直に垂れた紐が脱走時の綱へ変奏される視覚演出も抜かりない。
壁越しの…
ブレッソンの中で1番シンプルに面白い作品かもしれない
脱獄モノというサスペンス性が約束されているジャンルを、周到にクリシェを避けながらシネマトグラフに昇華している
端正な手の動きを丹念に写すことで脱…
久々の再見。ブレッソンのインタビューを読むと本作をドキュメンタリーのように撮ったという。スプーンの柄をノミに加工したりベッドのワイヤーを強度のある紐に仕立てたり灯り窓のフレームを鉤に変形させたりする…
>>続きを読む白黒、他言語、ノイズ、、なんなら私はラップトップで本作を視聴。しかし、画面からは動悸、緊張、臭い、興奮が伝わってくる。
リアリティに必要な最低限を最大限に利活用した本作は戦争もの、獄中ものとは違った…
『田舎司祭の日記』の次作とは思えないほど、全編を通じて抑制の効いたカメラワークに変化している。ナレーションの多さを除けば、ブレッソン独特のスタイルが完成に近づいていると言えよう。劇中に挿入される音楽…
>>続きを読む無機質だしかなりストイック。でも鑑賞中に感じる緊張感はあまりにも人間的で訳わかんない。実際、脱獄という行為自体にそこまでの派手派手しさはなく、このようにただ淡々と進んでゆく感じ、なのだと思う。頭の中…
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