【そして人間でなくなる】
ソ連軍との国境攻防戦に惨敗した関東軍はほぼ全滅。辛くも生き残った梶は食料や武器もそこそこに、永遠に続く密林と曠野を妻の存在を支えにひたすら邁進する。迷い込んだ部落でのある出…
物語の最初から日本の政府高官以外には人権がなくて当たり前という描き方をしているが、最終話では若い頃の岸田今日子、高峰秀子、そして梶にべっぴんさんと呼ばれた彼女が中村珠緒が女性の悲しみを演じている。そ…
>>続きを読む終盤は泥くさいが、梶の終末を見届けらてよかった。小林監督に脱帽。
私は戦時中の価値観の矛盾を体験・理解することが難しいので、戦争体験した人の作品に追って想像するしかない。このような、単なる可哀想な話…
全6部構成、9時間半超えの大作。その完結編。
戦争の不条理、どこまでも愚かな争いの下、“人間が人間である条件”とはいったい何か?を問いかけられ続ける、壮絶で骨太なドラマ。
長いけど、一瞬たりと見逃…
母は満洲引揚者で、小学生の頃の私に、事細かく引揚時の辛さ、恐ろしさを語った記憶が未だ鮮明であり、宝田明の、満洲に一人残された兄が大陸を放浪の末、新潟県で偶然再会した体験話が本作に被さり、三部作の中で…
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