死霊魂の作品情報・感想・評価

「死霊魂」に投稿された感想・評価

mo

moの感想・評価

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1950年代末、中国共産党が「自由な発言を歓迎する」と主導した運動"百家争鳴"に乗じて党を批判した人々が次々と収容所送りに。
そこに毛沢東の政策による世界的大飢饉が重なり、収容所では大量の餓死者が続出した。

この"反右派闘争"と呼ばれる中国史の闇を、生存確率わずか10%の中を生き抜いた生存者や関係者にワン・ビン監督自ら600時間に及ぶインタビューを行い、3部構成、8時間超にまとめ上げた渾身の一作。


あまりに生々しい話の数々。
ここで語られるのは決して葬られてはいけない記憶だ。
言葉というのは、時に映像よりも多くのものを鮮明に甦らせる。


この作品でインタビューを受けた人たちのほとんどが今はもう亡くなっているらしい。
「記録」は映画がもつ重要な価値のひとつだけど、中国史上最大の人災を、その証言を残せたことは、後世において、きっと私が想像しているより遥かに大きな意味をもつのだろうと思う。
ちゃや

ちゃやの感想・評価

5.0
506分の映画。
興味本位で見に行った。
どうやら中国のドキュメンタリー映画らしい、それだけの予備知識。
たったそれだけしか知らない自分も優しく、手厚く受け入れてくれた。

ただひたすらにインタビュー動画とそれに伴う映像。しかし十分だった。足りないくらいだ。

つい60年前の中国のある収容所で3000人の内2000人が亡くなった。

8時間なんて軽いさ


原爆の語りべさんと一緒で、経験者はどんどん少なくなっていてしまう。
えつこ

えつこの感想・評価

4.8
9時間一気に映画館で観ることができた。
映画館で観たからこその感動だった。体感するものだった。
ナチスや731部隊にばかりスポットが当たりがちだが、これこそ歴史に語り継いでいかなければならない話。

「何も言わないということは心で反抗していることだ」と理不尽に投獄され、「無言歌」で描かれたような劣悪な環境で生きることを余儀なくされた人々。

生と死がが隣り合わせ、周りに死体が転がっている「異常」な日常。

そうした中でも生き抜いた人々の負の証言。

ラストカットの悲壮感といい、ひたすら重いが、それでも、命を落とした名もなき人々のために、しっかり我々が語り継いでいかなければならない。
decap

decapの感想・評価

4.3
長いカットや膨大な上映時間によって、単なる鑑賞を体験に変える3部構成が見事。隠蔽された信じがたい証言の数々や、荒野に散乱する人骨を写した情景のなか、珍しくワン・ビン監督自身が姿を見せることにも使命感を強く感じる。虐待や「手錠」の件がはっきりと明示されるのではなく仄めかされる程度なのが一番怖かった。8時間半は短い
サ

サの感想・評価

5.0
495分。途中何度か寝落ちしたけど中国人のワン・ビンがこれを撮った凄さはよく分かった。もちろん中国政府はこの映画をよく思わないだろうし配給はフランスだけど。ワン・ビンが不審死を遂げないことを祈ります。
評価が難しい。観ることの意義と、映画としして引き込まれるかに違いのある作品だから。ことの残酷さや深刻さ以上に、意図されたであろう、夥しい数の人名が登場する点が、語られた内容に真実味を持たせている。一方、武勇伝的な語りがときに耳触りに感じるところも、また人間らしい。女性の視点はどうなのだろうと思って観ていると、終盤で貴重な証言がある。観終わったあと「こがし麦」が食べたくなった。
歌麿

歌麿の感想・評価

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何重にも重なると、見えないはずの死者の魂が蘇った。

この記録に点数を付ける意味があるのだろうか。貴重な映像資料と好きな娯楽映画を同じ土俵に挙げる事に。

8時間30分耐えた自分も褒めたい
愉快な気持ちにはならないのだから
事実は小説よりも奇なり、たった一つの現実にその他あらゆる芸術が意味を為さない時がある。
だからドキュメンタリーが好きだ

とりま纏めきれないから評価だけ
序盤10分ほど寝てしまった以外は8時間集中して見ることができた。
いくま

いくまの感想・評価

4.5
何か飽きさせないような工夫があった訳ではなかったけれど、観た後は満足感で満ち溢れていた。
別に長い映画を観たからという訳ではなく、生活の一部として昔の出来事を体験したことから来る満足感。
例えるなら祖父から度々言い聞かされた、疎開時の話といった感じ。

資料などで一つの事例を学んでもどこか他人事になってしまうけど、死霊魂では500分間細かな個々の出来事を語られ続けることで、ゆっくりと精神に浸透してくる。
この体験をする為に必要最低限の「語り」の量が500分だと感じたので、全くもって長過ぎる映画ではない。
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