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イエロー・ハンカチーフのEDDIEのレビュー・感想・評価

イエロー・ハンカチーフ(2008年製作の映画)
3.5
山田洋次監督の名作ハリウッドリメイク。
愛するあの人は黄色い帆を掲げて待ち続けてくれるのか。境遇の異なる3人の男女のロードムービー。主人公よりもエディ・レッドメインの視点で感情移入。人から受け入れられない変わり者は本物の愛を手にすることができるか。

〈感想〉
名作と言っておきながらオリジナルの『幸福の黄色いハンカチ』観たことありません。
オリジナル版は高倉健が主人公、主人公の愛する人が倍賞千恵子、若い男女の女の方が桃井かおり、男の方が武田鉄矢のようですね。
興味そそるキャストなので、近いうちに観てみようと思います。

とはいえ、ストーリーは割とオリジナル版に準拠しているようです。
細かい違いとしてはヒロインの性格の違い、若い男の細かい背景設定、主人公の出所後の食事の違いなど。

結末は結構有名だとは思うんですけど、やはり緻密なドラマの構築を見せられた後とただハイライト的に見せられるのとでは感じ方が違います。
クリステン・スチュワートとエディ・レッドメインの若い男女の同乗者たちの方にどちらかというと感情移入して観ていました。

エディ演じるゴーディは序盤からいきなり明らかに変人設定だなって入りなんですけど、彼は彼で悩みを抱えています。
クリステン演じるマーティーンは多感な女性で、フラれた腹いせに別に興味ないゴーディを誘うわけですが、彼と2人っきりになるのはイヤ。だって変なやつだから。
だけど、ウィリアム・ハート演じるブレッドと3人で一緒に旅をして交流していくことで徐々に互いのことを知り、認め合っていく…この過程が良い。

まぁヒロインのメイの性格改変については構わないんですが、男勝りで勝ち気というよりも自分勝手さが目につきました。
ブレッドの最初のアプローチはいささか強引すぎましたが、それ以降の彼の突き離し方などあまりにも身勝手。
むしろブレッドがなぜこの人をここまで愛し続けられるのかって方が疑問でした。

ブレッド&メイ、マーティーン&ゴーディの年の離れた2組の男女、それぞれに良い形で感情移入できたらもっと個人的な評価も満足度も上がっていたと思います。

〈キャスト〉
ブレッド(ウィリアム・ハート)
メイ(マリア・ベロ)
マーティーン(クリステン・スチュワート)
ゴーディ(エディ・レッドメイン)
モーテルの女主人(桃井かおり)

※2022年自宅鑑賞147本目
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