ハイ・シエラの作品情報・感想・評価

「ハイ・シエラ」に投稿された感想・評価

ハイシエラへ向かうパッキパキの追走劇と約束された犬の死神っぷりと落下に胸踊るのだけに、純真娘ジョーン・レスリーの豹変ぶりのアホっぽさが気持ち悪く際立ってて妙にいい
シズヲ

シズヲの感想・評価

3.6
特赦で出獄した悪漢が再び強盗事件に携わる中で愛に揺れるハンフリー・ボガートの出世作。40前後にして開花した遅咲きのスターながら、スーツを着こんだ出で立ちや台詞回しといった振る舞いなどのスタイリッシュな「佇まい」からは確かな風格を感じさせる。個々のエピソードもテンポ良く提示され、警察による包囲網が目まぐるしいモンタージュで描写されたりと演出もなかなか良い。

ボガートは間違いなくカッコいいのだが、そんな彼が作中で20前後の若い女の子に入れ込んでしまう。女の子に惚れるまでがハイテンポ過ぎるし、そもそも一回り以上も若い女の子に想いを寄せる時点で痛々しさが漂っているが、そういう要素が彼の根底にある純朴性をある意味で際立たせている。「人間味を見せる→人間味があるからか弱い彼女に惚れ込む」という流れではなく「か弱い彼女に惚れ込む展開を挟みながら全編に渡ってボガートの人間味を掘り下げる」って感じだ。

ハードボイルドな風貌に反して二人の女の存在で運命的に翻弄され、死神めいて付きまとう可愛い犬コロ(めっちゃ走る、めっちゃ演技する)によって不幸を引き寄せられるボガートは情けなさとも取れる哀愁に溢れている。それだけに不吉な運命によって「転落」する結末はどこか物悲しくなってしまう。突出して好きな要素や面白さがあるわけではなかったけど、この焦燥感はどことなく嫌いになれない。
No.147[恋は課金じゃ叶いません] 79点

40過ぎのベテラン強盗犯が20そこらの少女にマジ惚れして告白し砕け散る。恋は課金じゃ叶いません、とはウォルシュの金言か。いや、箱入り娘にしてみれば突然出会ったおっさんに課金されても困るわな。結局は箱入り娘ではなく同じような道を辿って掃き溜めに来た娼婦と運命を共にするという運命の皮肉。指輪をプレゼントするときの表情の無さから自分の哀しい運命を呪うボギーの哀愁が滲み出す。アイダ・ルピノはここから「白熱」のお母ちゃんになるんだろう。検問が広がるモンタージュ→カーチェイスのワンカットが非常に見事。全編に渡ってそこはかとないウォルシュ臭が終始つきまとっていた。落下エンドよりも爆死エンドの方が好きなので「白熱」に軍配。
にく

にくの感想・評価

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H・ボガートの死に纏わる文を2つ読む。一つは、R・ラシュネーがこの大俳優の死を予告したもの。41年の『ハイ・シェラ』以降、ボガートは、只「歩き、話し、話し、歩く」、「モダン・ヒーロー」として人気を博したと彼はいう。そして彼の醜くも蠱惑的な身体を聴衆に晒したのは画面のカラー化だと。2つ目、A・バザンの追悼文は、「老い」を初めて画面に定着させたスターとしてボガートを見るラシュネーを受けて、彼の死を最も悼んだのはそこに自分の姿を重ねた男達だったとする。又、かかるボガート的「演技の内面化」は、『市民ケーン』(41年)が口火を切る「技巧の前景化」と同時期に始ると。
ラシュネーによると、例の「モダンなヒーロー、ただモダンなだけの」という言葉は、『ゲームの規則』でJ・ルノワール本人が口にする台詞からきているよう。
BB

BBの感想・評価

5.0
ボギーがバッサリ振られる。コテンパンに振られる。コワモテの主人公がこんなで良いのか…と思うことなかれ。そこがポイントよ。ウォルシュ同年製作の『いちごブロンド』だってそうだったじゃないか。
アイダ・ルピノの惚れ方だってそんな格好いいもんじゃない。バコールと全然違う。でもそこが良いんだ。精いっぱい格好つけてるけど情けない、情けなさが露わになる。ニッと笑うボギーがとにかく良い。
カーチェイス長回し。不幸の犬というワードが出て来るが男を狂わすのは女と相場が決まっている。ロリコンボギー
ハンフリー・ボガートの出世作らしいこの犯罪映画、ウサギのせいで事故りそうになる場面とかは結構好きだったけど、如何せん話の概要がフリッツ・ラングの名作暗黒街の弾痕と結構被ってるから比較してしまい、しかもこっちの方が後発ってこともあって厳しい目で見たから物足りなく思えてしまった。
dude

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3.8
警察の包囲網が広がっていくのをモンタージュで見せたりとか、ラオール・ウォルシュは同時代の犯罪映画の中でも編集が凝ってるイメージ。しかもがっつりカーアクションまで見せてくれる。星空を見上げるところとか、サクッとロマンスを成立させてしまうのも良い。
な

なの感想・評価

4.6
傑作!

愛した女には思いが届かず、自分を思い慕ってきた女と動物さんが足を引っ張るやるせないお話。
ラオールウォルシュ、元祖ギャング映画監督。
白熱には劣るが、こちらも有名。
本作はちょっと湿っぽさがある。
ボギー初主演という事で少し若く見える。少しね。

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