ハイ・シエラの作品情報・感想・評価・動画配信

「ハイ・シエラ」に投稿された感想・評価

ICHI

ICHIの感想・評価

3.7
街中から山に追い詰めて行く感じがいい。ボギーは悪役に限ると思わずにはいられない一本。アイダルピノも不幸な感じが彼女らしくていい感じ。
ropi

ropiの感想・評価

3.6

このレビューはネタバレを含みます

金庫破りの凶悪犯ロイ・アールが脱獄しシエラ山にて大仕事をしようとするのだが、という物語。
白髪混じりで刈り上げたボギー。二人の女に挟まれ珍しく失恋も経験。ワンコのパードが健気だ…。ロイは”邪魔ばかりして頭に一髪見舞いたい”と言いつつ何だかんだパードに愛着が湧いており見捨てない(それが命取りになるとは思いもしなかっただろう)。ボギーってほんとツンデレイケ男が似合うな。断崖絶壁でのカーチェイスはスリル満点。ボギーの車捌きにキュンでした。
"運の悪い犬" がまるでコンパスのようになって物語は進んでいき、最後は本当に"運の悪い犬" だなぁと思わせてハイシエラで終わる。
場面展開がぱっぱっとスピーディーで、文句無しに面白いです。
何気に脇役のアルジャーノンが好きで。
皆が大変なことになっている間も、のほほんと暮らしている姿を妄想すると少しほっこりします。
ちなみにこれがハンフリーボガートの実質上の初主演作。俳優として芽の出ない彼が、当時決まっていた役者にちょっとしたホラを吹き込んで主演を奪ったとか。そこからしてもう小粋で格好良くて、とてもボギー。
"運の悪い犬" が車に乗り込んできて不平を言いつつも「ほんとは嬉しいくせに」と言われたあとの微笑みの破壊力よ。
ENDO

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4.0
凄まじいスピードで移動する人々…仲間の死ですらどうでもいい感じで通りすぎる…ロケ撮影のSierra Nevadaの岩肌が剥き出しの狙撃は素晴らしい。おぼこいジョーン・レスリーに踊らされ星を眺めながら詩を読んでしまったりアイダ・ルピノの浪花節みたいな涙に照れてしまう。ギャング特有のshaved sidesなボギーの髪型は痺れる。ボギーには珍しい破滅型。
ハンフリー・ボガードの事実上の初主演作。クレジットは2番目になっているが、三船敏郎の「酔いどれ天使」のようなギャングだが心優しい感じが出て人気が出た理由がよくわかる。この映画をまた「死の谷」で同じ監督ラオール・ウォルシュが西部劇に翻案。この映画も良かった。出来は、西部劇のほうが良い感じがする。難点を言えばヴェルマに恋する経緯がよくわからない。意味合いは理解できるんだが、求婚するほど好きになっているとは・・・
Hiromasa

Hiromasaの感想・評価

3.5
ベテランのギャングと若者たちの関係を描いた作品かと思いきや、女に甘いボギーの物語だった。どこ行ってもついて来る犬がかわいいが、主人公自体女にかわいがられるだけの犬であり、その点ユーモラス。
そして、クライマックスのカーチェイスが良い。冷静に考えたら、走る車の映像のあとに、同じ道を走るパトカーの映像が写るだけである。その反復から我々の頭は追われる男のサスペンスを読み取るはずだが、ここではむしろ超現実的なイメージとして露呈している。これは、ハリウッドの徹底した語りの洗練によって起こった現象だろう。
lemmon

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3.6
コロコロ位置の変わるルピノの付けボクロ。


クライマックスがインパクト大!
そびえ立つ岩山を真上から捉え、犯人と狙撃者の位置関係が斬新!カッコいい!


出獄した大物強盗犯が、信頼する病床の仲間の指示に従い強盗を実行する話。

途中助けた老夫婦。足に障害のある彼らの孫娘に恋をするエピソードを盛り込みながら、強盗後の逃亡の末路を描く。


ボギーがかなり男前に撮られていて魅入った。
ルピノも綺麗。冒頭で書いたが右頬の付けボクロの位置がコロコロ変わっていて、すごく気になってしまった😅
孫娘演じたジョーンレスリー、、、16歳!?!?
特に後半のドレスアップは、、、大人やなあ💦


カッコ良かろうが、犯罪者。
なかなかの天晴れな末路。
後半のアクション、銃撃戦の緊張感、面白かった!!
主に観光地や田舎町を舞台とする犯罪劇で、終盤は、タイトルにも冠せられたシエラネバダ山脈での大捕り物が展開される。
高所の曲がりくねった道をハイスピードでぶっ飛ばすカーチェイスは、目を覆いたくなるような迫力だ。

仕上がりはノワールというより、正調ピカレスク・ロマン。
犯罪者同士が旧交を温める場面には魅力があり、皮肉っぽいやり取りの中に、厚い仁義と対等な信頼関係が漂う。

ボガードの演じるキャラから漂う『話せばわかる悪人』の品格は、近年の犯罪映画では見出しにくい。
逆にマスメディアが犯罪を扇動する皮肉は、すでにこの時代の映画からも確認可能である。
ヒルクライムで爆走する車にやられた。
ブラピのスタントマンにも賞を‥って話が真っ先に思い浮かんだ。
ryosuke

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4.1
知事によって主人公(ハンフリー・ボガート)の恩赦が決定され、彼が出所するまでの導入を一瞬で済ませるスピード感。台詞も使わずに画面内の文字情報でさっさと説明してしまうのが潔い。異様に話が早い男に促され、それに対して異様に手が早いボガートが往復ビンタをお返しし、早速「ハイ・シェラ」へと向かう。
全体を通して、カット転換の素早さと流れるような語りにこれがウォルシュかと感心する。「いちごブロンド」「栄光」はあまりピンと来なかったので、やっとウォルシュと出会えたという感じ。個人的には好みじゃないなと思った作家も犯罪映画は楽しめることが多いので、まずクライムムービーは見てみるべきだなと思った。
もちろんハンフリー・ボガートの相変わらずのハードボイルドっぷりも魅力。フッと笑う表情もまたギャップがあって惹きつける。
二台の車がウサギを避けるショットなんてよく撮ったな。一瞬のカットなのに手間がかかっている。この動物と車の関係性は、死を呼び込むと噂の犬パードに引き継がれる。果たしてパードはノワールにおけるファム・ファタールならぬシアン・ファタール(運命の犬)?なのだろうか。小屋の中からパードが窓を「見つけた」ように見える演出。もがきながら窓から出る名演。通報者を発見して知らせるパードを見ていると、むしろ幸運を呼ぶのではないかと思えてくるが...。
手際の良い連携プレーが見られる強盗シーンから、逃走が始まると即座に一車が脱落し炎上。このスピード感。仲間を一瞬で見切るハードボイルドなボガート。メロドラマの進展の瞬間となる、ボガートとアイダ・ルピノの車越しの握手は印象深い鮮やかなショット。
宝石を巡る仲間割れのシーンでも、強盗シーンと同じく、ボガートは撃たれたと思った瞬間には既に相手を撃っている。ボガートの目にも留まらぬ早技は、そのまま本作のスタイルと同調している。「撃たれた」と告げるボガートに一切動じないアイダ・ルピノの心強さを見ていると、ヴェルマ(ジョーン・レスリー)よりも彼女こそがボガートにぴったりであることは観客には明らかだ。
パードを使って家に入り込んだルピノとジョーン・レスリーのヒリつく切り返しが印象深い。クローズアップってタイミングと使い所で威力が何倍にもなると改めて実感。
逃走するボガートと広がっていく捜査網の素早いモンタージュによる語りの手際の良さも光っている。高地の急カーブでの唸るようなカーチェイスのシンプルな運動感に高揚する。
剥き出しの岩肌で孤立し、どこにも動けない男の姿は、フィルム・ノワールの終着点として理想的。
パードと離れてから事態が悪くなり、パードが現れてから命は助かりそうな気配が出てくるので、やっぱり幸運の犬なのかと思えば...結局運命の犬だったのか...。全身全霊で叫ぶボガートを高所から見下ろす印象的なショットが切ない。しかし結末に至って、いや、やはりパードは幸運の犬だったのではないかとも思い直す。彼は、どのみち決まっていたであろう運命の瞬間の前に、一瞬だけボガートに愛を確認する時間を与えたのではないだろうか。
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