孤独の賭けの作品情報・感想・評価

「孤独の賭け」に投稿された感想・評価

一

一の感想・評価

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クリスマスの夜高級車を乗り回す天知茂が佐久間良子を撥ねそうになり降車して即ナンパ。手が早すぎて感心。以後は小難しい金の話と女の出世と意地張りと男の転落。ラストで全身から侘しさを放つ天知が素敵すぎ。それに寄り添う秘書小林千登勢の不気味な存在感。心中が似合う岩崎加根子。
天知茂は初
佐久間良子は2本目
先に観てすごい良かった、最高殊勲夫人ライクな『東京・丸の内』観た時から、クセのない若尾文子さんって感じだなぁと思ってて、今作も私の好きな大映の若尾さんとかの野心ある女性もの(さらには松竹の岡田茉莉子『河口』)っぽそうだなと期待して、確かに佐久間さんはそういった若尾さんともオーバーラップする感じで良かったが、作品全体ではいまいち、お金の話とか理屈っぽいのと、画およびテンポがそこまでキマってないなと…
オープニングは、クレジットがゆったり出てくる感じなど珍しくてちょっと期待させたが
しかし菅原謙次さまが出てくるのでかなり評価助けられた
そんな出会いでこんなことに? 転落する天知茂を愛でる。デザイナーとしても実業家としても内実不明な佐久間良子はボキャブラリー豊富。新人・大原麗子。
もっとケレン味ある演出が似合いそうな話。屋敷の和風ステンドグラス。
t

tの感想・評価

3.7
金銭と愛欲をめぐる男女の駆け引きが洒落た台詞に乗って展開していく。佐久間良子が女を武器に成功していくが、その先に彼女が見たものとは。
自らの選択に各々が賭け続ける会話劇が最大の魅力で、「金で買えないものは金だけ」などパンチライン多し。
事業会社社長の天知茂がどう見ても有能で、非常にクールな演技。
音楽がやけに過剰なのがよろしくない。
二度目ですが、隠れた名作というのには納得だけど、なんだかちょっと上品でやっぱり好きになれなかった。東映くせして上品はつまらない。
話の展開が早く、なんだか長い話を短縮しているような感じがすると思ったら、長いテレビドラマ版もあるそうですね。

佐久間良子が大原麗子に「私が憎んだように、あなたも私を憎みなさい。でも、へたばっちゃダメよ!」とか、天知茂に「あなたは大空を舞う鷲ね。(間をおいて)鷲は撃たれて剥製になるのよ」と面と向かってのたまうなど忘れられないパンチラインは盛りだくさん。

木暮実千代は居てもいなくもかまわない役で贅沢だったナ。彼女が活躍するロングver.があったりして。

「乾」の読みが「いぬい」というのをこの映画で知った(佐久間良子の役名)。
今年の暫定的ベストワン。クリスマスの夜に偶然出逢った佐久間良子と天知茂のそれぞれの野心を見え隠れさせながら畳み掛けるように交わすクールに熱を帯びた駈け引きの会話のなんてカッコいいこと。小林千登勢にも惚れ惚れ。最後の賭けに勝ったは果たして誰か?
最初にこの作品を見たときは天知の魅力に目覚めていなかったので、再見したけど、最高だった。
キザな天知は、はまってて最高。ずうずうしくも佐久間良子に感情移入して、強がる場面にハラハラし、天知と小林千登勢の関係に嫉妬し、ラストの切なさには胸をつかれた。
でもビジネス関連の話はほとんどついていけなかった。原作読もうかな。

2018/10/29「絢爛 東映文芸映画の宴」@ラピュタ阿佐ヶ谷
「なにが彼女をそうさせたか -女性旧作邦画ファンによる女性映画セレクション-」@シネマヴェーラ渋谷
yucca

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3.4
天知茂は落ちてもイイ男。陰気な表情にも色気が漂ってて良い。貢ぎ不可避。佐久間良子の台詞がいちいち過剰なんだけど「あなたも逆境?」っての最高。流行っていい。

落ちぶれて他の女への金を無心しにくるとか最低にかっこ悪い野郎なのにその純粋性に愛おしさを感じてズルい。他人事だからね。そして天知だからね。

佐久間良子は情念薄めの若尾あややみたいだった。デザイナー役だったので衣装がかわいくてゴージャスで素敵。
みや

みやの感想・評価

3.9
生誕85年記念企画にて。
ロビーには天知茂年表、劇場内では天知茂が歌うムード歌謡。

とにかく、百子の他人の地雷踏みまくりな台詞が凄すぎて笑う。笑うしかない。笑

「彼を愛しているのね」
「お慕いしております」

いいなぁ、お慕いしてるって使いたい。

天知茂の顔以上に声が凄く好きだったことを思い出しました。ゾクゾクする!
どの台詞も上品でそれでいて勿体ぶっておらず、それが東京の夜景やホテルやオフィス、小料理店によくあっているが、話の筋は金と色と嫉妬と怨恨とドロドロしている。男の脆さと女の強さが良く描かれている。