長屋紳士録の作品情報・感想・評価・動画配信

「長屋紳士録」に投稿された感想・評価

けん

けんの感想・評価

4.2
やっぱり丁寧ですね😌面白い!
おばさんと子供の切ない話ですが現代の人の感想と当時の人とではかなり違ってくるのではと思います!
小津の映画、時代が全く違うのに、自分の感情が細分化される前の記憶や感覚が蘇るのはなんでなんだろう

「あんた割に無邪気だろ」で我慢できず吹き出してしまってその後例に漏れず盛大に泣く…この映画で描かれるものというか、ジャンルでいったらなんだっけということを考えて他の人のレビューを見てたら「人情」という言葉が多かった。ふむ………?
4の5の

4の5のの感想・評価

4.2
随分前に見たのにリストに入れ忘れてた。ストーリーはもう朧げだけど、最後のシーンは妙に心に残っている。
じみー

じみーの感想・評価

4.0
茅ヶ崎で子どもと追いかけっこするところがいい。部屋の奥から向かい家の中まで映る長屋。
an

anの感想・評価

4.5
「面魂」って言葉いい。泣くシーンが多めで、それぞれに違う泣き様。
na3

na3の感想・評価

3.8
冒頭の坊やに冷たすぎるおたねさんに嫌悪感すら覚えたけど、戦後の皆生活が厳しい中では自分のことで精一杯になってしまって当たり前なのかも。でも、それじゃいけない、こんな時だから人情を大切にしようというストレートなメッセージ。
ふらふらっとして適当無責任な笠智衆さんも良し。
家なき子を渋々家に泊めたおばさんと少年の心温まる物語。

当初は少年を厄介に思って冷たい言葉を吐きまくってたおばさんですが、次第に少年を愛おしくなっていく。

素晴らしい人情物語でした。
TP

TPの感想・評価

4.3

このレビューはネタバレを含みます

★1989年に続き2回目の鑑賞★

 捨て子と思われる子を近所の男が拾ってきて、その子とおばさんが1週間一緒に暮らした後父親が現れ連れ帰るというだけのシンプルなストーリーなのだが、登場人物間の遠慮のない物言いやセリフの間、表情など、おかしくってしょうがない。
 そして面白い中にもわざとらしさのない人情の移ろいを醸成していき、最後には人情の温かさをも感じさせる小津安二郎初期の傑作。

 映画の中の登場人物たちは、物のない貧しい生活をしているが決して不幸せそうではない。
 長屋のみんなでくだらない話をしたり、飲んだり、人間の幸せはそういう中にも間違いなく存在するもので、現代の、物欲が満たされないと人生は面白くないという考えは本来的外れなものなのだろうと考えさせられる。
 この映画で描かれるような温かい人情を感じさせる場面というのはめったには訪れないのだろうと思うと、寂しささえこみ上げる。

 最近の映画は、映像やストーリーが凝っているとか、物語の伏線回収とか、そういう外的な刺激や構成によって面白いと感じさせるものが多い(否定するわけではない)が、単純なストーリーでも十分面白い映画は作れるという見本のような作品で、31年前の学生時代に観た時と同じ高評価。というか、よくその時にこの映画に高評価をつけたとちょっと感心してしまった。

 なお、昔の日本映画はセリフが聞き取れなくて閉口するものだが、本作は8~9割方聞き取れるので、その点に関するストレスはない。
おだ

おだの感想・評価

3.9
2021年観賞33本目。
小津安二郎節で描く、戦後日本の戦争孤児と子供嫌いのおばちゃんの切なくも温かい物語。

戦後に撮られた作品で、もちろん白黒だし、当時のフィルムの状態があまり良くないため、細かい画面のブレがあるのですが、こちらも面白かった。

子供嫌いの大人がひょんなことから子供を預かることになって、一緒に過ごしていくうちに愛情が芽生えていくという、「レオン」や「マンダロリアン」ぽい作品。

やはり小津監督作品は人物のセリフ、会話が面白い。冒頭、とある男の家に友人がどうやら父親に捨てられたと思われる少年を連れてくるところから始まるのですが、その男の家に置いてやってくれないかと友人が頼んでも男に断られ、少年を連れてきたその友人も、自分の家には連れて行けないと言って、その後転々と彼らの知り合いの家に寄っては「誰が子供を預かるか問題」を議論するのですが、出てくる大人たちみんな嫌がるんですよね。ひでぇ大人たちだなって感じですよね笑。終いにはクジで決めようとするんですけど笑。そのクジのやりとりなんかも面白いんですよ。

そんなこんなで少年を預かることになった主人公のおばちゃんなのですが、子供嫌いなのでめっちゃキツく当たるんですよね。少年が可哀想になるくらい、邪魔者扱いというか。まあ、おばちゃんと少年のやりとりも面白いところがあるんですけどね。
例えば、少年が寝るときに

少年「おばあちゃん、おやすみなさい」
おばちゃん「おばあちゃんじゃないよ、おばちゃんだよ!」
少年「おばちゃん、おやすみなさい」

みたいな。
会話の妙と構図で観客の心を掴む小津安二郎の手腕、見事です。

最初は少年を鬱陶しがるおばちゃんですが、段々と少年に愛着が湧いてくるんです。一緒に写真を撮ったり、動物園に連れて行ったり。本当の息子のように可愛がるようになるんですが、そこで少年の父親がやって来る。しかも少年を捨てたわけではなく、単純にはぐれてしまっただけだったと。それがまたおばちゃんと観客を複雑な気持ちにするんですよね。
いやあ、よく出来てますわ。
おばちゃんは少年を手放すのか、そしてその後どうするのか。

上映時間も短めなのでサクッと見られます。おすすめです。

2021/3/7鑑賞
✴︎2人揃って肩をくねくね、まるでマイケル・ジャクソンのような動き。笑

1月頃にBSプレミアムで放送された終戦直後の日本を映したフィルムをカラー化したドキュメンタリーを通じて、当時社会問題となっていたホームレスの子供達(戦争で親を失った)が朝から闇市を彷徨い、公園で子供同士身を寄せ合っていたのを知った。その為、本作のテーマ、大人の身勝手で犠牲になった/なる子供という存在について色々と考えさせられた。国にとって小さな存在でも子供にとってはかけがえのない大きな存在である親。おばちゃんの「悲しいんじゃなくて、嬉しいから泣いている」という言葉には思わず目頭が熱くなった。彼女が言うように、時代と大人が子供を急かしている。

物語自体は非常にシンプルで、「失ってから気付く心の変化や存在の大きさ」は今となってはよくある話だが、この普遍性が時代や国を越えるのだと思った。

メモ:
英題『Record of a Tenement Gentleman』

おたね(主人公/おばちゃん)…飯田蝶子
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