小津4Kの3本目、テーマは娘の結婚で大家族の姿をユーモラスな群像劇で描く。
この時代の女性にしては“自由”な女性の紀子。
仕事して銀座で買い物して、ご褒美にケーキ食べて、休みの日は女友達と沢山笑って…
家族という地獄、婚姻という地獄。
結婚こそが至上の幸せであり、未婚者はならず者であり、結婚に際する取り決めは当事者の意思と無関係に進むのが当たり前。そんな価値観をベースとして人物は動き、物語は進ん…
この時代のどの家庭でもあったことだし、描いているのは日常なんだけどなぜか重心がしっかりしているような、芯のある物語。それは各々が自分の考えを持ちながらも家族を思い、感情を滲ませているからだろうか。
…
原節子演じる間宮紀子は
28歳のOLで独身。
紀子の兄夫妻である康一、史子、
父の周吉、母の志げ、から
早く嫁に行くようにと心配されるものの、
紀子は自分が結婚することに決意がつかず、
縁談も後回し…