アメリカン・グラフィティ2の作品情報・感想・評価・動画配信

「アメリカン・グラフィティ2」に投稿された感想・評価

なむみ

なむみの感想・評価

2.3
2は見なくても良いかも。
やっぱり続編は少し退屈してしまった
「スタンド・バイ・ミー」は青春映画の金字塔だ。だがもし「スタンド・バイ・ミー 2」が制作されていたら、現在の名声はあったのかな、と考えることがある。

リーダーのクリスは大人の事情で出演せず(現実でも死んでるけど)。眼鏡のテディは湾岸戦争行ってヤク中のホームレスに。太っちょバーンは痩せてドラッグクイーンとなり、作家ゴーディに至っては、女優も入れたほうがいいとか的なポリコレで、奥さんを主人公にされてしまう。主題歌はオアシスの「スタンド・バイ・ミー」でいいんじゃない?

……そんな悪夢が現実として起こってしまったのが、この「アメリカン・グラフィティ2」だ。

上記に書いた例は、半分くらい「アメリカン・グラフィティ2」で実現されてるのが怖いところ。

何故、俺は「アメリカン・グラフィティ」が好きなのか思い出してみた。二度と戻ってこない青春時代。それはいまの日常とは切り離されてキラキラと輝いている。そんな瞬間を見事に切り取ったからこそ、あの映画はマスターピースになった。生まれも育ちも違っても、「アメリカン・グラフィティ」の1962年の夏は、俺にとっても思い出の青春時代だった。

それを、「実は、その後、色々あったんですわ」って語りだすのがこの続編。

いやいや、それ、蛇足以外の何者でもないでしょ! そんな追加シナリオ、いらんから!

上記でちょっと触れたように、主役を張ったリチャード・ドレイファスは不在。その代わりに、テリーの彼女が主役の一人となって、男3人、女1人の「その後」が交互に描かれる。

1964年 ドラッグレースへと出場するジョンの物語
1965年 ベトナム戦争に送り込まれたテリーの物語
1966年 テリーの彼女デビーのヒッピー業界奮闘記
1967年 ベトナム反戦運動とスティーヴ夫妻の物語

これらの大晦日の一日を描写して、前作にあった1962年の夏のキラキラした思い出を、「日常に帰ろう」とばかり、丁寧に黒く塗りつぶしていく。

製作総指揮であるジョージ・ルーカスの発案らしいのだが、この4つのシークエンス、それぞれ画角が違う。

ワイドアングルの1964年。
戦場記録のように16mmで撮られた1965年。
映画「ウッドストック」を意識して同時に複数の画面が現れる1966年。
通常の画角で、「いちご白書」のようにウーマンリブな世相を捉えた1967年。

切り替えが分かりやすいのは良いんだけど、俺達が「アメリカン・グラフィティ」に求めてるものは、こんなサイケデリックな演出でもないし、ベトナム戦争でのド派手な爆発シーンでもない。コーラをこぼしてビショビショになったTシャツがちょっとセクシー、みたいなシーンは、爆撃されたベトコン基地かよってくらいに跡形もなくなっている。

勿論、監督がジョージ・ルーカスで無いこともあり、現在では、この映画、ほぼ黒歴史状態。ジョージ・ルーカス自身「惨めな失敗作だった」って言ってるし(※日本のWIKIPEDIAには、製作総指揮を努めたって記述すらない)。「『アメリカン・グラフィティ』いいよねー!」って言ってる人に「2」のことを聞くと「あ、えーっと、うん、まぁ……」と、家族団らん中にテレビでオッパイが出てきたみたいに、気まずい返事が来る(そして、この「2」にも、あろうことかストリッパーとオッパイも出てくるのよ……)。

ここまで前作の余韻をブチ壊す続編が果たしてあったのだろうか。「アメリカン・グラフィティ」に親でも殺されたんじゃないか、ってくらい、前作を徹底的に破壊するスタイル。「実はこの作品、バンクシーが監督してるんですよ」って言われても俺は信じると思う(アメリカン・“グラフィティ”だけに)。公開当時、SMSがなくて良かったわ。いまだったらこの監督に殺人予告が百万通くらい届いてもおかしくない。

だけれども、俺は、この映画のことが、結構、好きだったりする。

一夜の物語。交互に語られるエピソード。そして、主人公たちの成長。

内容的な部分はさておき、徹底的に前作を踏襲した構成。それはもう、とことん、徹底的に。

冒頭のシーンが象徴的なので紹介する。

前作「アメリカン・グラフィティ」では、メルズ・ドライブインをバックに、ビル・ヘイリーのRock Around the Clockが流れる。ビル・ヘイリーは白人だが、この曲のリリース時である1951年には、「黒人音楽を白人が歌っている」の非難を恐れて、白人であることを隠していた。前作で出てくるDJ・ウルフマンジャックも、実は白人だが、リスナーには黒人だと思われている。そんな時代だったのだ。

そして今作の冒頭のシーン。いきなり出てくるのは、ベトナムのジャングルを、地面スレスレに飛ぶ米軍ヘリ。そこでバックに流れるのは、マーサ&ザ・ヴァンデラスのHeat Wave。黒人音楽レーベルとして数々の大ヒットを飛ばしたモータウン・レーベルの、1963年の大ヒット曲だ。

また、今作のクライマックスと言えるシーンで、女性たちが人種の壁を超えて皆で歌うのは、上記モータウンのスーパースター、ダイアナ・ロス&ザ・シュープリームスのBaby Love。

エンディングで、前作の「オール・サマー・ロング」と対を成すように流れるのは、誰もが知っているあの曲だ。

たった数年で、アメリカは劇的に変わった。

その変わっていった物事も悪い訳ではなく、右に左に揺れながら、転がる石のように、時代は変わっていく。

青春の光と影……ではないけれど、つまりは人生には二つの側面がある。良かったことも悪かったことも含めて人生なのだ。

この二作品を通してみると、「アメリカン・グラフィティ」第一作だけでは見えない、本当の1960年代の姿が見えてくる。

二枚組のボックスセットにして、鑑賞し終えたら、ジョニ・ミッチェルのBoth sides nowを聞きながら眠りにつきたい。なので、もし観るのであれば前作に続けて、観ることを敢えてオススメします!




補足。始まって10分くらいでハリソン・フォードがカメオ出演しています(バイクに乗って追いかけてくる警官)。あと、今作も出てる、前作でジョンとドライブしていたマッケンジー・フィリップスは、「夢のサンフランシスコ」で有名なママス&パパスの娘。その後、ピーター・バラカンの弟と結婚してます(のちに離婚)。
More American Graffiti

ベトナム戦争や学園紛争を時系列をシャッフルしてコミカルに描く続編としては変わったバランスの映画
白バイ隊員役でハリソンフォードが続投
SatoshiOta

SatoshiOtaの感想・評価

3.2
続編の存在は知ってたけども、初めて観てみて、あの色あせない一夜のあとのそれぞれのその後は想像するだけのほうがよかったかも。
音楽は至極のオールディーズから60年代ロックに、エンディングはディランの名曲はとってもよき!
JackBurton

JackBurtonの感想・評価

5.0
まさに青年から大人になった登場人物を通してアメリカの歴史を描いている。
アメリカングラフィティ1作目が青春で希望や栄光だとすると、この2作目はベトナム戦争の泥沼化やヒッピー文化など退廃や挫折であろう。
1作目では誰しも無邪気な青年であったが、2作目では大人になり1作目のような青春は過ぎ去って現実が突きつけられる。
時代が変わるが彼等の個性が変わっていない所が良かった。

4つの大晦日毎に画面の大きさが変わるなど面白い手法が使われていたり(特に1965年のテリーがベトナム戦争で従軍している映像が、ドキュメンタリー風になっているところが凄く良い)と実験的要素も含まれている。ラストで彼等が同じ曲を聴くシーンは、違う場所にいても友情で繋がっている事を表しているようだった。

ジョンミルナーだけは成功を収めて散ったと言って良いかもしれない。諦めずレースを続けた結果、ライバルまで味方につけ勝利を勝ち取ったのだから。前回ラストから分かっていた事ではあるけれど、それでも彼には死んで欲しくなかった。
2作併せて最高である。(音楽も含め)
DAIRIKU

DAIRIKUの感想・評価

4.0
1の古き良きアメリカから一変し、
ベトナム戦争下におかれた
60年代アメリカを映し出している映画。

戦争に聴取された若者、結婚した若者と戦争反対のデモに参加する若者とヒッピーになった若者が対照的。

いいね
ATSUYA

ATSUYAの感想・評価

3.3
どれがロン・ハワードかわかった

『アメリカン・グラフィティ』の続編です。
ただ、続編と言っても、主人公のカートは出てこないし、ルーカスは製作総指揮です。(結局、製作総指揮って何?)なので続編ってよりかはスピンオフですね。

前作のラストでサラッと触れられた彼らのその後が1本の映画になりました。

ある人は典型的なダメ夫と喧嘩して、学生のデモに巻き込まれてしまい、ある人は言葉の通じ合わない女の子に恋をし、ある人はベトナム戦争で従軍し、トイレ掃除を押し付けられ、ある人はやんちゃそうなハリソン・フォードに逮捕され、ある人はやんちゃそうなハリソン・フォードに逮捕された彼氏のためにバンドマンと旅をします。

全てが輝いていた前作とは一点、輝いている部分はほとんどありません。戦争したり、デモをしたり、喧嘩したり、薬やったり。
あの素晴らしかった日々は過去の思い出なんだなぁと考えると少し寂しくなります。

リチャード・ドレイファスがいないだけで、ここまで華やかさが無くなってしまうとは。
スクリーンサイズを切り替えたりして、頑張っているのは伝わってくるんだけど、どうしても地味さが勝ってしまうという。

ただラスト、とっても切ない気分になったので、おそらく自分は彼らのことが好きなんだと思う。ストーリーは面白くなかったけど、キャラクターは大好きよ。
nanae

nanaeの感想・評価

3.0
前作とは別の作品みたいだけど、これはこれで良きだと思う。画面分割とても面白いし雰囲気がひたすらに好み
cinemaQ

cinemaQの感想・評価

4.0
時代が分かれて描かれて、よりスケッチ風が強くなる。
サイケデリックな趣きまで出てくるスプリットスクリーン。
バスジャックした次のシーンで商店街を一瞬横移動するカットがなんかたまらん。

このレビューはネタバレを含みます

1と比較すると、1には若者達の青春の一瞬を映した良さがありそれがとても良かった。

2は何年かに分けた大晦日をベースに話が展開。話の展開や分割したり色々試したみた!って感じが伝わってくる。
60年代 70年代のアメリカってこんな感じかーと勉強になる説!
テリー ミルナー デビー 達のその後がわかるからイイネ!ファラオ団団長も出てくるし。
デビーは馬鹿っぽいけど、新しく良い人を見つけてて良かった。
>|