約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯の作品情報・感想・評価

約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯2012年製作の映画)

上映日:2013年02月16日

製作国:

上映時間:120分

3.9

「約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」に投稿された感想・評価

furu

furuの感想・評価

2.9
本当に冤罪なのかどうかは私には分からない。
ただ日本の司法制度に問題があるのは分かる。
また、半世紀も死刑が執行されなかったのは何故なんだろうか?
司法はこの事件をどう処理したかったのだろうか?
分からないことが多すぎました。

それから痛烈に思ったこと。
人は皆、老いには勝てない。
私自身の恵まれた人生。残された時間をもっともっと大切に使いたいと強く思った。
Osamu

Osamuの感想・評価

-
悔しい気持ちでいっぱいになった。

名張毒ぶどう酒殺人事件に関する長年の取材に基づく再現ドラマを軸にしたドキュメンタリー。

名張毒ぶどう酒事件とは、1961年に起きた、村の公民館で行われた宴会に出されたぶどう酒に農薬が入っていて5人が死んだ事件。1964年の一審で無罪となった容疑者・奥西勝さんは1969年の二審で一転死刑判決を受けた。以後、奥西さんは半世紀を死刑囚として過ごした。物的証拠は乏しく、自白をほぼ唯一の証拠としており、その自白も強要されてしたものと弁護団は主張。

同じ事件を扱っている同じ東海テレビの『ふたりの死刑囚』でも司法の縦社会の横暴について指摘しているが、改めて憤りを感じた。

この作品では加えて、奥西さんの特別面会人や弁護団団長の喜びや悲しみを描いている。彼らの努力が、正義とは異なる論理にかき消されてしまったと思うと悔しくてならない。

事件当時の映像も出てくるが、当時は事件直後の事件現場や取り調べ現場にもカメラが入っていることに驚いた。自白直後に容疑者本人が謝罪の会見をしているのにはもっと驚いた。そして最も強烈だったのは、実況見分で村のあちこちを引き回されている奥西さんに声をかけた(叫んだのかもしれない)息子と娘の後ろ姿と彼らに顔を向ける奥西さんの表情をとらえた写真が撮られていることだ。衝撃的。

あの息子と娘はどんな人生を送ったのだろうか。

もし、冤罪であったなら、その無実の罪を負うことがなかったら、息子や娘、奥西さん本人の人生は全く違うものだっただろう。捻じ曲げられた人生は元には戻らない。検察官や裁判官の人生と同様に大切にすべき人生だったはずだ。
MasayaJoe

MasayaJoeの感想・評価

3.8
司法のやばさ。不条理。

ドラマとドキュメンタリーの混在。ドキュメンタリーの部分の方が面白い。ドラマは再現ドラマでしかないが、仲代達矢と樹木希林がその壁をぶち壊していくところが見所。
まだ見ていないのでわからないけど、おそらく3度目の殺人の元ネタの一つ。
1961年に起きた名張毒ぶどう酒事件の犯人として逮捕された奥西氏。
死刑判決を受けて、冤罪を訴え続けた50年の生涯。

物的証拠もないのに死刑判決を受け、50年もの間 独房で冤罪を訴え続けたという事実に愕然とする。
死刑の恐怖に怯えながら毎日毎日50年!

当時の関係者たちの証言などを交えつつ製作された映画で何度も泣きそうになりながら観た。

確か奥西さんは無実を訴え続けたまま獄中で病死したと思うけど、これは司法に殺されたも同然だ。
こんな事がまかり通ってるなんて、司法のどこを信じればいいのだろう。

本当に冤罪だとすれば、言葉では表現できないほど痛ましい事件だなあ。
この国に生きるものとして、観た方がいい内容かもしれません。


物的証拠が、ほぼ無いのに死刑判決を下せるというのは、恐ろしい国ですね。
1961年、三重県名張市。
農業を営む奥西勝(山本太郎)は村の懇親会に出席した。
その際ぶどう酒を飲んだ人間が次々と倒れ、奥西は容疑をかけられる。
連日に渡る取り調べで自白を強要された奥西は罪を認めてしまう。
現在の奥西勝(仲代達矢)は名古屋拘置所内で粛々と生きて・・・。

仲代達矢や樹木希林らが演じるドラマパートと実際の映像を織り交ぜたノンフィクション作品。

色んな媒体で取り上げられた“名張毒ぶどう酒事件”。
改めて見ると奥西勝死刑囚は50年に渡って名古屋拘置所の独房に居たという事実に愕然としますね。
毎朝死刑執行の恐怖に怯えながら生きるって…。
しかも一回無実の判決をもらってるんですよね。
5年後に無実→死刑判決という逆転判決をくらい、そこから拘置所暮らし。

再審請求するも棄却の繰り返し。
戦後の事件で冤罪が出まくったから、この事件に関しては意地でも有罪で終わらせたいという司法の思惑が見えて仕方ない。
これだけおかしな理由で逮捕されたという証拠を提示しても再審請求棄却ってヘン。

さらに村人らの奥西が犯人だという口裏合わせも気持ち悪い。
まぁ村社会では1人でもフライングしたら村八分決定でしょうしね。

この映画公開後に奥西氏は死刑囚のまま病死してるんだよね。
メンツだけ(?)で無罪にしなかった司法はどう考えてるんでしょうね。
セイゴ

セイゴの感想・評価

4.0
明らかに冤罪派の主張に寄ってはいるが、事件関係者の証言を元にした再現映像と実際の映像を効果的に交えていて、名張毒ぶどう酒事件がよく理解できる内容になっていた。奥西勝が本当に冤罪なのかどうかは知らないが、事件の収束を優先して真相を積極的に追求しようとしない司法官・警察や、奥西勝の死刑判決後、厄介ごとを持ってくるなと言わんばかりに事件の解決を決め込む関係者にはむかついた。想像力の足りない馬鹿が多い。映画は死刑制度に対しても異議を唱える内容になっていて、死刑は事件そのものを清算する手段であり、罪を償うものではないと思った。
海賊K

海賊Kの感想・評価

4.8
今を考えるために見た方がいい死刑映画。
山本太郎さんも樹木希林さんもすげー作品に出てくれた。
manunited1

manunited1の感想・評価

4.5
本作を観て、あらためて思う。生きるとは。

冤罪の疑いが強い事件にて死刑囚となった男性と家族を、当時の映像を挟みながら描くドキュメンタリードラマ。

明らかに不審な点があっても再審請求は通らず、死刑囚のまま一生を過ごすことになった男性。

日本の司法制度の闇や矛盾、不安、不満。

冤罪であった場合、司法はどんな責任をとるのかな?とりたくないから、冤罪のまま放置するのかな?

怖すぎい!
梅田

梅田の感想・評価

4.0
東海テレビ制作、冤罪の疑いから合計9回もの再審請求がなされた死刑事件として有名な名張毒ぶどう酒事件を追ったドキュメンタリー。事件当時の映像も交えているが、死刑囚となった奥西勝氏を仲代達矢、その母を樹木希林が演じる再現映像が本作の大半を占めている。あばら屋で一人、震える手で手紙を書く樹木希林を見ていると、頼むからこんな辛いものを見せるのはやめてくれという気持ちになる。無実を確信していなければこんな映画は作れない。
同時に、死刑囚の生活を描くことによって、本作は死刑制度に対する大きな問題提起ともなっているのは重要だと思う。

世間が大した気にも留めず「ああ、この人が犯人なのか」と日々のニュースを受け流すように、僕も「ああ、この人は無実の罪で人生を葬られたんだな」と深く考えずに確信することにする。真実がわからないのなら、それは無罪なのである。能力的にも物量的にも精神的にも、それが限界。
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