アウェイデイズの作品情報・感想・評価

「アウェイデイズ」に投稿された感想・評価

2009年作品が11年の時を経て公開されました。イギリス・ユースカルチャー映画は好きなカテゴリーです。

″awayday″=日帰り旅行・遠征
1970年代はサッカーのフーリガン達が贔屓のチームに帯同しサポーター同士が殴り合いをする慣習?があったらしいです。
念願叶ってそんなサポーター集団″パック″の仲間入りをした19歳のカーティの暴力的な日々。初参加の乱闘で殴り合う敵味方の中に突っ立ち、暴力の喜びに身震いするカーティ。
ピーターストーム(実は知らない)のウィンドブレーカーとアディダスのスニーカーでキメた若者たちの中で唯一冷めているエルヴィス(彼だけがこの格好をしていない)。
「どんなに待っただろう、ここから出ていく日を。ここから逃げ出す日を」
先の見えない将来への絶望や日々の焦燥が若者たちを暴力に駆り立て、やがて悲しい結末へと向かっていく物語。エルヴィスとカーティの行き着く先の違いが彼らの階級差によるものだとしたらそれはひどく悲しい。

皆さんの評価は低めですが『さらば青春の光』が好きな人には良いかもしれません。
PhilMarks

PhilMarksの感想・評価

3.6

このレビューはネタバレを含みます

記録が遅れたので取り急ぎ。
勝手に予想したのは自分なのだが、ティーザーやパンフレットからQuadropheniaやTrainspottingと似た作品なのではないかと思っていた。勿論似ているところもあったが、良い意味で期待を裏切られた。
似ていると思ったのは主人公たちの境遇。イギリスの階級社会の中で日の目を見ない若者たちに生まれる文化は時代が異なれど原因は似ているように感じられた。暴力やドラッグは勿論褒められたものではないが、街を出るという夢物語が実現しない限りは一生その境遇から抜け出せない者の行いをこの日本でのうのうと生きている僕が偉そうに批判するのは浅い。ただ、前述した作品に比べるとこの作品ではある種暗黙のルールの下の格闘技のようなフーリガンの争いか、妹の復讐でしか暴力のシーンがなかったので、それほど不快感は覚えなかった。
また、他のパックのメンバーはその境遇からフットボールカジュアルという文化をアイデンティティにしているように見えるが、カーティは彼らよりも比較的恵まれている境遇にいるため、フットボールカジュアルを憧れる文化としているように見えた。これは個人的な考えだが、以前は人種や階級や職業といった属性からファッションが自然と生まれ、それが文化となっていったと思うが、最近はそういったものを源流としたファッションの流行はなく、生み出されたものになっていると思っている。カーティの姿勢は、Quadropheniaのモッズよりも現代に近い時代のファッションの捉え方を感じた。
僕は唯一80年代前後のロックだけを普段聴かないため、エルヴィスの血肉となっている当時のロックは新鮮であり、その知らなかった魅力に気付いた。音楽とエルヴィスの怪しい雰囲気がこの作品を魅力的にしていたと思う。
佐藤

佐藤の感想・評価

3.3
この時代のUKの空気感がなんとなくわかっただけでもよかった

事前知識があった方がもうちょい楽しめたかも
ウルトラヴォックスが沁みる

トレスポってよく出来た映画だな
深緑

深緑の感想・評価

3.2
トレスポ的なアッパー感と偏差値の低さを期待したものの、残念ながらその要素は大分希薄だった。

マッチョさと女々しさの振り幅がまぁデカい。

敵のフーリガンの方が明らかに強そうだったし、キャラも立ってたと思う。
mappii

mappiiの感想・評価

-
なんかあんまりいい評価ないなぁって横目で見つつも、大好きな青春映画の一作ではあるし、ずっと楽しみにしてたので、期待値下げて観に行った!

トレスポに近いんかなと思いきや、イギリス版ヤンキー映画っぽかった。
確かに、ケンカしてばっかりやし、何のためのケンカなんかも分からんかったし、なんか腑に落ちて刺さる部分は少なかったかも。

カーティもデイビッドも、思いやりのあるいい子やのに何でそっちの道に行っちゃうかなぁ!
めちゃくちゃ妹思いなとことか、ほんまにいいお兄ちゃんやと思ったし、家庭も全然荒れてへんのに…
優等生なカーティやからこそ、ワルに惹かれたんかもとかは思う。

あんな悪い子たちとつるんでても、感情的に暴力振るうことのないデイビッドの方がかっこよかった気はする。
てか顔どタイプ。

カーティの善と悪の間で揺れ動く心と、それをどうにか善心を残して欲しいという思いでグループに入れることを拒むデイビッド
そんな2人の間に生まれる友情みたいなものは、良かった。

あのカッター野郎に心はないんか??
何でデイビッドは特別扱いされてたんやろ???

いろいろ疑問も残るし、意味の分からないケンカの連続で、刺さらない青春映画というのも分かる。

イギリス英語聞き取るんむずい。
マサラ

マサラの感想・評価

4.1
1979年11月。俺たちはいろんな旅に出た。それはほとんど「ただ暴れたい」だけのものだったが。劇的な時勢の変化で若者が荒みに荒みまくった70〜80年代のイギリスという国を代表するようにニューウェーブという音楽のジャンルが生まれた(その時はジャンルの名前はなかったかもしれないが)。死への興味と生への退屈。このどうにもならない人生を変えたい。変えれるならどこでも、ベルリンでもいい。この退屈はいつ終わる?いつ終わるのか。この映画の舞台の数年後にThe Smithsのモリッシーは「How Soon Is Now?」つまり「いつかはいつ来るのか?」と高らかに歌い上げた。心に薔薇を抱えた少年達はどこに向かえばいいのか。誰にもわかってもらえない、この心の涙は。
rina

rinaの感想・評価

-
評価悪いけど、mid90sとさほど変わんなくない?って思ってしまった
マモ

マモの感想・評価

4.0
ミリタリーのジャケット欲しくなるのとテクノカット真似したくなる
snuggle

snuggleの感想・評価

3.9
ウルトラヴォックス!!!!!
ジョイディビジョン!!!
エコバニ!!
キュアー!

【メモ】
カーティの部屋に貼ってあるのはルー・リードのポスター
COYI

COYIの感想・評価

3.3
英国ユースカルトモノにしては地味めな印象で、フットボールカジュアルを扱うウケの良さそうな映画なら他に良い作品はあると思うけど、待望の日本初公開。Sweet Sixteenやトレインスポッティングより人生への希望が少しある、Quadrophenia系譜の話。第三次産業下っ端労働者階級のやり場のない、生まれた場所から逃れられない辛さをドラッグやセックスやフットボールバイオレンスで発散する英国青春映画のお決まりプロット。アートスクールに通えるミドルクラス、カウンシルフラットに生まれ育ったワーキングクラスの両者には人生を選択できるかできないかの階級差があり、文化を享受する上で大きな隔たりがある。中産階級のフーリガニズムへの憧れ、労働者階級のポストパンクへの憧憬がお互いを引き寄せ合うも、結局は本来彼らが持つ性質には相容れず、お互いが文化的な"アウェイ"となり、"日々"をすれ違いながら過ごす。英国特有の階級差だけでなく、同性愛要素も絡まり複雑で繊細な人間模様を描いている。作中の79年はホモフォビアが根強く、特にフットボールフーリガンのようなマチズモ全開の世界においては忌むべき存在で、カミングアウトできずに苦しみを抱え、部屋にロープを吊るし常に死を意識していた。
最後の告解で繊細なバランスで保たれていた2人の関係が崩れ落ちるシーンは観ていて苦しくなった。
映画的に面白かったかと言うと、まあふつう。思い入れがあるカルチャーの映画だから、ファッションや言葉なんかのディティールを楽しめて観れたけど、そうでない人はキツいかもしれん。
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