ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールドの作品情報・感想・評価

「ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド」に投稿された感想・評価

一夢

一夢の感想・評価

4.1
陰鬱な空気を纏った80年代イギリスにおける、悩める若者の代弁者的バンドとしてThe Smithsを認識している人であれば「英国では大人気だが、その根暗さが原因で米国では全くウケなかった」という説明を耳にした経験があるはず。

かつては自分もそう認識していたのだけれど…大人になってからイベントや仕事で出会ったアメリカ人の多くが「スミス大好きだよ!」と言うのを見て、「ひょっとしてアメリカではスミスが好きと自認することがとても恥ずかしかったのでは…」と、うすうす察するようになってきた。

それもそのはずで、スミスの活動していた80年代、アメリカはMTVとLAメタルの全盛期。ワイルドでセクシーなメタルがバカ受けだった時代に「たとえ10トントラックに撥ねられても君の隣で死ねるなら幸せ」(運転手は自分ではなく「君」)となよなよしく歌うスミスを好きというのは、とんでもないカミングアウトだったはず。

現代では「スミスが好き」と公言するのが全く恥ずかしくなくなったけれど、80年代当時のアメリカにも「スミスが好きな奴らはいた」という当たり前の事実を改めて再認識させてくれた。

こうした映画では「他ジャンルを敵」(本作でいうとメタル)として扱い、少々オーバー気味にこき下ろすきらいがあるけれど、歩み寄り方や共通点の掘り下げ方が上手かったので、スミスもメタルも好きな自分としては全くストレスにならなかった。
むしろ「メタルを聴いてるマッチョは、全員が全員、精神的にマッチョなワケではない」という事実を上手く伝えてくれたと思う。

作中ではスミスの曲が効果的に使われていて、個人的には「運転手が常に女の子」という描写が、あの名曲の歌詞を連想させて何とも嬉しかった。
ごめん、本当はスミスが大好きなんだ…!

ただ作中の時代設定は87年のはずなのに、突然ニルヴァーナがブッ込まれてきたのは「???」だった。
確認したら87年にバンド結成してたけど、まだまだ全然話題に上がるような存在ではなかったのでは…。
80年代のイギリスを代表するバンド、スミスが解散を発表した日の一日を追った映画。

もともとレコード収集が趣味の僕は、バンドが題材の青春映画を観ると、余計なバイアスがかかって楽しめないことが多い。

そのため迷ったが、スミスと映画は「500日のサマー」の好例があったため、観てみることに。

結果は、予想通り、ストーリーは何てことなかった。

ただ、当時のスミスのファン層って、実際こんな感じだったのかな?と想像が膨らむナードな人たちの衣装、

有名曲だけでなく、シングルのB面曲などマイナーなものも劇場の音響システムで聴けて、
視覚&聴覚的には満足。
(たぶん一番有名な、This Charming Manをライブバージョンで流したのは、あえてだと思う)

しかし、メタルミッキーがメタリカの話をした際に、ニルヴァーナを引用していたのは、時代考証としては誤りなのでは?

スミスが解散したのは1987年。
ニルヴァーナが「ハローハローハロー、ハウロウ?」と歌ったのは1991年。

そこだけモヤっとしたのだけど、英語をネイティブで聞き取れる方、答えを教えてください。
SatoshiIto

SatoshiItoの感想・評価

4.0
青梅駅のそば、青梅街道沿い、旧街道らしく歴史を感じさせる商店が軒を連ねる中に、マイナー堂はあった。
自分の知る限り、おそらく東京で最も西にあるレコード店である。

マイナー堂。
なんと厨二心を刺激する店名だろうか。
(とはいえ場所柄か、演歌の品揃えも充実していた)
さらにこのレコード屋が素晴らしいのは、2500円のレコードを買えば1割分250円のサービス券をくれるのだ。
当時レコード屋さんにはポイントカードがあって10枚買うと500円分割引などだったと思うが、お金のない中学生にはマイナー堂のシステムはめちゃくちゃありがたく、我が街からチャリで1時間などなんのその、福生の西友の中にあった新星堂には目もくれずに、サッカー部、卓球部、野球部(←私)の3人で小遣いを貯めては通い詰めていたのだ。

ある日、マイナー堂の店主(頭部がすでにブライアン・イーノ)が私たちに、
「僕もバンドやっててね〜」
「この間ロンドン行った時に買ってきた海賊版のライブテープ聴く?」
なんて具合に話しかけてくれて、聴かせてもらったのが、ザ・スミスとジョイ・ディビジョンのライブ。
大興奮の部活少年(頭部はブロンスキー・ビート)はカセットテープを貸してもらって家帰って速攻でダビングして「カッケー!」とばかり聴きまくった。

それがザ・スミスとの1stコンタクト。まさに厨二。

で、映画『ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド』。
渋谷のシネクイントで上映最終日になんとか駆け込みセーフ。

87年。ザ・スミスに人生変えられたアメリカ、デンバーの若者が迎えたスミス解散の衝撃と、彼らの揺れるアイデンティティをめぐるドラマで、映画そのものは「アメリカン・グラフィティー」。
しかし全編ザ・スミスの音楽が流れ続けるわけで、最高でないわけがない。
もうなんというか「わかるわ〜」の繰り返し。

80年代中頃に、アメリカでこういう音楽のビッグ・ファンであるということは、相当生きづらかっただろうけれど、その反面、ひたすら内面を吐露し続けるモリッシーの歌によって、登場人物たちは自分や人生のあり方に自覚的になるという。
そういう自己像が市民権を得るのは、ニルヴァーナの登場まで待たなければならなかったのだろう。

最終日の館内は自分と同年代ばかりだろうと思いきや、前方2列目に、歳格好中学生くらいの男子3名が陣取って鑑賞している。

遠き日の我ら。

大晦日、ひょんなことから小雪の舞う寒々とした小河内ダムを見に家族で奥多摩までドライブしたのだけど、途中青梅を通った時に件のマイナー堂を確認できず。
数年前まではあったはずだけれど、と調べてみるとすでに2年前に閉店したらしい。

ザ・スミスよ、マイナー堂よ、永遠に。
The Smiths をこの映画で初めて知りました。
曲は確かに救ってはくれそう。だけどずっと聴いていたら闇に連れていかれてしまいそう。

田舎のつまんなさ、若者のイラつきには共感。だけど万引きはいけません。


2021年255本目
megland

meglandの感想・評価

3.4
こういう、なんというか、大きなスクリーンで観なくてもよいかな?というような雰囲気の作品ってでも嫌いじゃない…
スミスってたまに聴くと中毒性があるので、作品の中でたくさん聴けるのは楽しかった。
waka

wakaの感想・評価

3.7
the smithsだ!ってなってみた、音楽が生きるためとか頑張るためにあるって感じがすごいよかった、あの海外の感じ憧れる〜
この映画を楽しめるか否かは音楽できらめく夜を知っているか否かなんじゃないかな〜となんとなく でっけ〜〜音でThe Smithsいっぱい聴けてハッピー!サイコー!ファッションも部屋も可愛いし、大好き〜!って思った!カルチャー風呂って感じで満足
築浩

築浩の感想・評価

2.6
[Screen] #3
観賞記録/2021-468
The Smithは、良く知りませんが、アメリカングラフティ物として、予告から見たかったのですが、中々良いスクリーンに上がらず…結局、待ったなしでスクリーンの大きさは無視しました。
ヒュートラ渋谷での上映だったら、もっと雰囲気良かったように感じました。
各キャラクター相関図の→が色々と動いて、誰が誰を好きかわかりにくくなるのが、本音と建て前なのか、気分屋さんなのか…。

残念ながら、観賞後にThe Smithの曲を聞きたい気分にはなりませんでした…。
Renga

Rengaの感想・評価

-
2022年の誕生日映画にした。スミスは今でも一番好き。映画に出てきたモリッシーもどき、日本にもいたな、とニヤニヤ。

自分の好きなものをそこまで人に強要せんでも、と思ったけど程度の差はあれ若い頃の私もあんな感じだったわ、若さって怖い。

フルメタルミッキーがいい大人でよかった。

セリフがそのまんま歌詞だったりして、一度観ただけでは気が付かない仕掛けもまだあったろうな。スミスさんのお墓映すのとかは、なんか陳腐な気もしたけど笑

でもなんやかんやみんなスミス知ってるし、周りにあんなに仲間がいるし、ネットのない時代の人見知りで内向的なかつての孤独な若者からしたら、羨ましい限りでした。

懐かしいアーティストたちも、みんな(特に外見は著しく)変わってしまったけど、そう考えるとマドンナすげーな
ザック

ザックの感想・評価

3.7
《さらば、ザ・スミス》
たまたま会った友人と観賞。客の入りはどんなもんなのかと思ったら僕とその友人の2人だけでほぼ貸切状態でした。

ザ・スミスの解散のニュースが駆け巡った1987年、9月。ザ・スミスの大ファンの5人の若者が彼らの解散後、“自分“を探し求める群像劇。主演はヘレナ・ハワード。

コロラド州のデンバー。スーパーで働くクレオ(演:ヘレナ・ハワード)は大好きなザ・スミス解散のニュースが流れても普段と変わらない日常に傷つき、レコードショップの店員、ディーン(演:エラー・コルトレーン)に「この街の連中に一大事だと分からせたい」と訴える。ディーンはクレオに片思いしており、デートに誘うが...。

ザ・スミスの陰鬱でも力強い曲と若者達の多感で繊細な心の対比は面白かったものの、どうにもテンポが遅いような気がしました。
若者達の間の微妙な関係性にも少しドキドキ。

2021年180本目
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