オマールの壁の作品情報・感想・評価

「オマールの壁」に投稿された感想・評価

舞台はパレスチナのヨルダン川西岸地区。パレスチナ自治区と言っても、常にイスラエルに監視され、そびえ立つ分離壁によって街を自由に行き来する事すら出来ない…
主人公オマールと恋人ナディア、そして幼馴染みのタレクとアムジャド、若い彼らの友情や恋は、終わりの見えない民族のいがみ合いに、翻弄されていく、、

ちょっと展開が予想外の映画でした^_^
ちょうど昨日、香港ノワールを原作とするスパイ物を観たけど、むしろ本作の方が、友情や愛情、イスラエル秘密警察による拷問、買収、そして裏切り、、そんな切ないノワール感が出てた気がするなぁ。
最後どんでん返し?も有るし。

パレスチナ情勢とかしっかり理解してなくても楽しめる映画、またこれをきっかけに勉強したくなる良作でした!
kyoko

kyokoの感想・評価

3.9
ジャケ写で壁よじ登ってる男、めちゃくちゃ男前やんけ!!!
ふむふむアダム・バクリっていうのか、fan!しとこ、って思ったら登録されてないじゃないか!o(`ω´ )oけしからん!

それはともかくとして。
今作は政治的な重苦しさとラブミステリ要素がうまいこと絡み合ってかなり見応えがあった。

何度かミスリードされ真相が明らかになってもなお謎が残るラスト。オマールの選択はパレスチナ人としての誇りを守るためか、それとも愛する人の幸せを守るためか。

あれこれ読み解くのも一興なり。
3syaku

3syakuの感想・評価

3.8
パレスチナの若者がイスラエル側のスパイにさせられる葛藤を描く。恋人や仲間、組織との信頼と裏切りが交錯する。自分を欺けないことで周りとの関係が壊れていき、自身が見抜けなかった真実に気づいた時、今迄してきた事の意味が揺さぶられる。真実かどうかを確かめずに自分が信じたいように世界を色メガネで見ることで思考や行動が決まってしまう危うさこそ本作最大のテーマ。これは特別な世界だけで起こる話ではない。パルクールのように入り組んだ街を滑走するシーンは見応えがあり、重いテーマながらテンポはよい。隠れた秀作
おみ

おみの感想・評価

3.4
大切に思う人達とか世間全ての面で八方塞がりになってしまったとき、最後の最後に 信念 を選んだ主人公の一貫性がかっこよかったけど哀しすぎた。
主人公は周りの人たちを大事にしていて、拷問受けてもそれらを守っているのに、そういう人が報われないのがやるせない😡

でも、怒りをテロっていうかたちで表現するのには反対したくなる。綺麗事いってられないのだろうなとも思うけど
ろっち

ろっちの感想・評価

4.4
鑑賞後、考えさせられました。

イスラエルの占領下で暮らす、パレスチナ自治区の若者達の話。
主人公オマールはパレスチナ解放を目指して奮闘し、パン職人をしながらも組織に属している。
イスラエルとパレスチナの予備知識が必要かなぁと思います。この地域の女性の貞操観念や家族間の力関係等もあった方がより入り込み易いです。
誰も救われない。泥沼。分断された壁はオマールの人生の壁とも取れる。取り払いたくとも取り払えない。
まぁ、多くは語るまい(笑)
少々語ってしまった……(笑)
誰も救われないですね。
作品全体は娯楽映画的な意味合いでは意外とするっとした印象を受けたものの、ラストでアムジャドじゃなくラミを殺したのは、ナディアの妊娠がラミ発案のブラフだからだという論考を拝読し、納得。非常に作り込まれているなと。
彼に人間味のある家族とのやり取りをあえて付与しているところもまた監督の思慮深さが伺えた。
sawak

sawakの感想・評価

3.5
米墨に代表される「国境と壁」問題に関し、やはりガザ/ヨルダン川地域で分断されるイスラエル・パレスチナ間には異次元の根深さがあると再認識。

パレスチナ人同士をも引き裂く壁(=裏切り)やイスラエルの横暴というテーマ設定が印象的。結末は初見では理解が追いつかないのが圧倒的多数かと。
柚子

柚子の感想・評価

3.6
占領下のパレスチナを舞台に分離壁を隔てた一人の青年の物語。
政治色の強い映画かと思いきや、軸となっていたのは人が犯罪者として疑われた時の人間関係のこじれ方だった。
裏切り者は誰なのかと疑心暗鬼になり、終盤にかけて遣る瀬無い気持ちになる。
ラストシーンと無音のエンドロールはかなり衝撃的だった。

そしてオマール運動神経めちゃくちゃ良い。
占領下にあるパレスチナの壁の向こうにいる友人と好きな人、いやもうこの話いっちゃなんだけど壁がなかったら、占領されてなかったらこんなことなんも起きなかったはずなんだよな、そんなこと言ったら元も子もないけども、こんな映画を作らせる世の中がおかしいわ。絶対おかしいわ。
なんでこの映画が良いかについては「難しい情勢を抱えている国では普通の恋愛すら普通に出来なくなってしまう」というところなので、ストーリーも普通であるしその方が良いってのも分かる。でも、壁を軸にした簡単なメタファーだったり、ストーリー展開や登場人物の感情の汲み取りやすさだったりは、ムスリムや切迫した問題を抱えている国の人間でなくとも、"あえて"多くの人間に簡単に響くように作ってあるので新しさは全くない。中東問題に関して学ぶキッカケとしては良いと思う。
>|