なくもない題材を常人とはまったく異なる切り口で描いたドゥニの中でもとかく抽象度マシマシな一作。
説明を放棄してるため全て理解できたかは怪しいが、アニエスゴダールの撮影がキマりすぎてるためまったく退屈…
謎めいた年老いた男がフランス・スイス国境から韓国、タヒチと息子を探しながら旅をする物語。
唐突なほど移り変わる場所と時間、不安げにさせる音楽とともに多用される水辺の描写、全ては”侵入”を際立たせつつ…
カットの間に唐突な時間の経過や空間の移動が挟み込まれ、その度に主人公の男は死んだのではないかと思わせるほど、死の臭いが充満してる。後作『バスターズ』に通ずる禍々しさとクロースアップの不愉快さ。
タイ…