凄い映画だった。
月並みだけど、鬼気迫る、とはこういう事を言うのか。
今時絶対流行らない、スポ根の音楽版。
巨人の星みたい。血と汗と涙の果てにあるものを掴め、みたいな。
日本の作品ではありえない…
ラストシーンでニーマンがフレッチャーを無視してリズムを作り出し、そこから始まった演奏が終わるも、ニーマンはまだ手を止めない。
フレッチャーの理解の範囲にとどまるのではなく、それを凌駕して狂気の領域に…
これ、現代を映した話だ。
セッションの意味が最後10分くらいでやっと分かった。
旧体制(指揮者が全て管理指示をし完璧を目指し1mmも0.1秒の狂いも許されない世界)からの脱却、指揮者の駒の一つだった…
素晴らしい映画だった。
これだけ世の中から評価されるのも納得。
非常に斬新な切り口、期待を上回る展開、そして素晴らしい音楽。
才能が爆発する、その瞬間を目撃するような映画だった。
まさに一瞬のきらめ…
フレッチャーとニーマンの2人の関係性を描いた物語に感じた。
承認欲求と音楽家フレッチャーの異常なまでの厳しい教育。
このままハッピーエンドで終わるのかと思えば、復讐の展開が待っており拍子抜けだ。
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