奴らを高く吊るせ!の作品情報・感想・評価

「奴らを高く吊るせ!」に投稿された感想・評価

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「奴らを高く吊るせ」
元保安官のクーパーは、ある日、盗まれたものと知らずに牛を輸送していたところを牛泥棒を追っていたウィルソンの集団に囲まれてしまう。釈明するクーパーに聞く耳を持たないウィルソンは、彼を縛り首にするも、通りがかった保安官のブリスに命を拾われる。彼が護送された町は、縛り首の好きなフェントン判事がすべての法を取り仕切る町だった。クーパーは冤罪を認められ、判事から保安官になるよう誘われる。そして彼は自身を殺しかけた9人の男たちを探し出し、法の裁きにかけることを胸に誓うのだった。1968年、米。

何かと西部劇のリメイクでざわついている時にコレです。「荒野の用心棒」あたりより渋さの増したクリント・イーストウッドがなんともまぁ魅力的。

タイトルの意味がセンスよくてにやける。序盤、ストーリーの導入として木に吊るされるイーストウッド。
そしてその復讐劇として、法で裁く≒吊るし上げる、という。にやりとしてしまう。

オープニングめっちゃセンスあって好み!
ストーリーも申し分なく面白いんだけど、せっかく西部劇なので見せどころはやっぱり白昼堂々の撃ち合いシーンであってほしいわけよ。
それ前半で見尽くして、見せ場がまさかのスリラー仕様というのがなんとも残念に思えます。
あれ?これ不人気作?のっけから仔牛を抱っこするイーストウッドからのまさかの展開!そして『hung'em high』のタイトル。待ってました〜!って感じ。さすが『ダーティーハリー2』の監督だけあって相性もバッチリ(というかこっちからあっち)。マカロニっぽい復讐譚なのだが、ちっともすっきりしない。守るべき法に疑問を感じたり、悪人に情状酌量の余地があったり、後の作品に継承されるシークエンス多数。ロマンスは不要。歯はまだ食いしばっていない。
ゆ

ゆの感想・評価

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吊るされたイーストウッドの足だけがアップで映されてそこにタイトルがバーン!って出てくるオープニングがかっこよかった!他にもたくさん面白いショットがあって、襲撃を受けたシーンでグラスに酒が注がれ、それが銃声とともに割れたりするところとか、面白かったな〜

知事も控訴裁判所もなく判事がすべての決定権を持っているために正義の名のもとにたくさんの人が処刑されていて、でもそのような状態から脱するためには裁判をより多くいかにも公正に行い、法がきちんと機能しているということを証明して州へと昇格させなくてはならないよねという、政治というか社会システムというかそういうものや、人を裁くことそのものへの疑問が投げかけられている西部劇でへ〜という感じだった 西部劇ってもっと個人的な感情にのっとって人が人を殺すイメージあった

クリント・イーストウッドがいるだけであまりのかっこよさに空間が歪みがち まぶしそうに目を細める仕草かっこよすぎ、わけわからん
かっこよすぎてわけがわからないマジで…
ハテナ

ハテナの感想・評価

2.4
イーストウッド主演作にしては消化不良な感じ。西部劇にしても何か物足りなさがある。

観た日:2013/10/12
ロク

ロクの感想・評価

3.8
ル三部作の大ヒットで一躍有名になったクリント・イーストウッドのハリウッド凱旋作が本作。牛泥棒の濡れ衣を着せられ裁判もなしに9人の男によって縛り首にされた男が奇跡的に一命を取り留め復讐のために保安官となって彼らを追跡するという復讐劇なんだけど1968年という時代背景もありニューシネマの香りがほのかにする一風変わった西部劇で「荒野の用心棒」や「夕陽のガンマン」のような派手なガンファイトを披露するイーストウッドを期待すると肩すかしを食らっちゃうと思いますが、「西部開拓時代の司法」の矛盾さにスポットを当てた物語や主人公のキャラクター像などは後のイーストウッド作品にも大きな影響を与えている作品なのかなと思いました。なお、若き日のデニス・ホッパーがチョイ役で出演してて驚きました。
sia

siaの感想・評価

3.3
オープニングシーンがかっこいい。
ストーリーはここで終わっちゃうのか、という感じ。
クリント・イーストウッド笑っちゃうくらいにかっこいいです。画面に映る男たちの中で一人だけ石膏像の様な完成された立ち姿、容姿、そしてその容姿が衣装に似合う、似合いすぎている。
マカロニウェスタン『荒野の用心棒』などで名を挙げたイーストウッドが、母国アメリカへ凱旋した記念の作品。そのためか随所にマカロニの影響が見られる。
無実にも関わらず自警団に疑いをかけられ首を吊られてしまった男をイーストウッドが演じ、その復讐を描く。
オクラホマが州に昇格する前、広大な超無法地帯の汚苦羅歩魔は、犯罪人多数で手がまわらないので、悪人が捕まると判事は裁判もそこそこにソッコーで絞首刑にしてしまう。
色々な屋台が立ち並んでお祭りのようなどんちゃん騒ぎをする群衆にみられながら行われる公開処刑シーンがわりと長く続くのが印象的だ。
そこでの若い兄弟の処刑、殺されてしまった命の恩人、自分を犯した男を探す女、実は「奴ら」も悪気があったワケじゃなかったし、人違いだとわかって自首してくるやつなどもいて、様々なモヤモヤする要素が出てくるのだけど、本作はあろうことかイーストウッドの目的である復讐の達成まで物語内でハッキリと決着をみせてくれない。
オーソドックスな復讐劇なのだろうが、保安官の職務を任されたイーストウッドがわりと法を遵守する姿や、保安官バッジを返さずに一応は復讐を果たすまで預かっておくという最終的な決断など、かなり甘いし古い。やはりバッジは捨てなくては!この時はまだダーティハリー的なイメージはぼんやりとしか出来上がっておらず、だからこそ後に一世一代のはまり役となるハリー・キャラハンは、今に至るまでイーストウッド自身と同一視されるようなキャラクター足り得ているんだろうと、より一層理解が深まった気がする。
へい

へいの感想・評価

5.0
勝手にリンチして殺すやつも、正義とされている裁判官も、民衆も全員クズ。
その中で復讐に燃えて自分の正義を全うしようとするイーストウッドのかっこよさ。
シズヲ

シズヲの感想・評価

3.7
本場アメリカへと戻ってきたイーストウッドの西部劇。どことなくマカロニの色を感じる独特の乾いた空気が印象的。その上で派手な銃撃戦ではなく「西部開拓時代の司法」をテーマにしているのが面白い。私刑行為や見世物同然の公開処刑、そうせざるを得ない時勢など、時代の歪みがありありと描かれている。単純な痛快作にはせず伝統に一石を投じるスタイルは後のイーストウッド監督西部劇に近いものを感じて興味深い。

イーストウッドのかっこよさで一応フォローしてるけど、それでも展開は終始に渡って地味。特に盛り上がりもないまま結末まで向かってしまう。かといって最後までグイグイ引っ張っていく作劇的な凄みがある訳でもない。後半に話が微妙に脇道へと逸れたり、テーマに対して曖昧な終幕を迎えたり、色々と中途半端な部分も多い。それでも西部劇で法をテーマに話を作ったこと自体が新鮮。
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