ガラスの動物園の作品情報・感想・評価

ガラスの動物園1987年製作の映画)

THE GLASS MENAGERIE

製作国:

上映時間:133分

ジャンル:

3.8

「ガラスの動物園」に投稿された感想・評価

ずいぶん前に観たので今更感想。これ、たしかVHS?でしか観れなかった気がする。母校の大学の図書館にあったからたまたま観れた。おれが今まで読んできた戯曲のなかで最も好きと言っても過言ではない作品の映画化。あまりにも俳優がうまいです。。。アマンダとか素晴らしすぎる。いや、他三人も完璧なんだけど。上演はしなかったけど、ワンシーンだけ何度か稽古したことあって、主役のトムと母のアマンダのシーンだったんだけど、とてもとても面白かった。最終的にこんなシーンになるといいなあと理想のビジョンはあったんだけど、そこまではいけず、結局数回の稽古で終わってしまった。またやりたい。というか、四人しかいないし、やろうと思えば全編上演は可能なんだよなあ。一生のうちに絶対にやりたい作品。家族の話なので、誰しも共感できるような気がします。映画が見れなくとも、本だけでもめちゃめちゃ良いのでほんとうにおすすめ。その辺のガラスの動物園舞台化よりも本読むほうが面白かったりします。この映画は別ですが。
csm

csmの感想・評価

5.0
毎晩の映画から千鳥足で帰ってきた弟が、みてきた奇術師の真似をして姉に一枚の布をかぶせる。泣く。男の来客に浮き足立った母が日常を隠す為に駆使する布、それがカレンアレンに夢を見させたり隔てたりする。泣く。孤高のユニコーンの角は欠け他の馬と同じになれた。過去の栄華に囚われた母親と娘の厭な関係、程度の差こそあれ身に覚えがありすぎて辛いけどこれからも時折見返してはさめざめ泣きたい。
テネシー・ウィリアムズの有名な戯曲がベース
俳優ポール・ニューマンが監督
旦那に捨てられた母、内気で引きこもりの娘、倉庫勤務で現実から目を背けている息子

過去の栄光に浸ってばかりのヒステリックで押し付けがましい母親が嫌すぎるけど、割と日本的な家庭の半分がこうじゃないのかとは思う...
ポール・ニューマンが嫁にこんな役をさせるというのすごいな

毎晩「映画を見てくる」と言って外出し深夜に帰宅する息子(テネシー・ウィリアムズ本人が投影されてるんだろうと思う)、本当は多分...🤭
甲冑

甲冑の感想・評価

4.0
戯曲の映画化であるからして移植オペの際には当然違和感が付きまとうものであろうが個人的にバルハウスの絵作りがそれを上回ってしまったのでむしろ良い(ただし追憶の物語であるからかいつもの動的な撮影ではない)。『欲望という名の電車』のブランチ・デュボワと今作の母アマンダは没落する南部帝国の写し鏡のようであり、ポーランド移民役のマーロン・ブランドーが変わりゆく時代の現実を叩きつけたように、こちらでもアイリッシュの男によりありもしないもの(ユニコーン、ブルーローズ)が破壊される。そんなテネシー・ウィリアムズの自叙伝的なリンクを感じた。
dude

dudeの感想・評価

4.3
素晴らしい。めちゃくちゃ引き込まれる。30年代セントルイスの一角にある南部の生活。蝋燭の光と、窓の外から入ってくるダンスホールの光。
"口承"の映画。エピソードを可視化するでなく、"語ること"を見せる。話を"聞かせる"と共に、語り手の性格/思考/解釈が振舞=アクションとして提示される。卓越した演技と人物配置/空間設計を同時に捉えるバルハウスが冴え渡る。端々まで行き渡る痛切…超絶傑作。

すばらしき"家庭不和"映画でもある。固定観念ドップリ化石思考"常識"魔神の母親が地獄を撒き散らしていく様は本当にやばい。殺意にも似た苛立ち、失望、哀れみ、疲弊が湧き上がる。

毎晩映画を見に行き、午前2時に終わると千鳥足で独り言を言いながら帰ってきて3時間寝て仕事に出かけるも、クタクタでロクに仕事にならない主人公…に泣く。「誰かにバールで頭をぶち割られた方が、毎朝出勤するよりずっといい。でもぼくは行く…たかが月65ドルのために自分の夢や望みをみんな捨てて」

2020/05/12
津次郎

津次郎の感想・評価

5.0
演技の優劣を、どうのこうのと言うことが多いが、意外に白黒のつかないことだと思う。主観に占められ、下手と思っても世間では好評だったり、その逆もある。

演技が上手いのか下手なのか、判断できない役回りも結構ある。出番が少なすぎたり、感情表現がない役柄は、わからない。

演技について、意識せずに見ていることがほとんどでもある。よっぽど下手でなければ目立たない。

俳優は一定の演技力を備えているはずで、考えてみると、演技賞というのも、なかなか酷な話だ。
演技力があっても大人しい役柄では目立ちにくく、また、佐藤二朗は誰もが好きなのに演技賞タイプではない──という俳優のスタイルからくる不文律もある。

感情表現のある役がチャンスだが、おいそれと巡ってくるものではないし、それを得るには実績が必要になる。が、実績を数分でつくった俳優もいる。

ジョンマルコヴィッチはロバートベントンのプレイスインザハート(1984)で盲を演じたが、脇役で出番も少ないのに、凄い演技だった。今で言うとアダムドライバーみたいに、名だたる映画人から一斉に声がかかった。スピルバーグ、ベルトルッチ、Sフリアーズ、ピーターイェーツ、ウォルフガングペーターゼン。自身がモチーフになった映画、マルコヴィッチの穴(1999)もつくられた。

常に演技力を必要とする役を任された。二十日鼠と人間(1992)はマルコヴィッチなくしては、成り立たなかったと思う。

寵児だった時代は過ぎたが、今もクレジットがあるだけで映画を見る。個人的にベストはこの映画だった。

普段は大人しい人が、激情を露呈するような役で光る。怒っているとき、声の調子が裏返る。抑揚に無類のリアリティが宿る。

映画も舞台風の前口上からはじまる。廃墟を訪れたトムが回想する。セントルイスの時代背景を話し、出奔して戻らない親父からきた唯一の手紙"Hello—Goodbye!" and no address. を紹介しておもむろに本編へ移る。

映画に感動して戯曲も読んだ。仕事に疲れ、毎晩母親と言い争っては飛び出し、夜通し映画を見る青年は、普遍性のあるRAGEだった。アマンダはグザヴィエドランが描く母親にも重なった。
所得のない母と不具なローラを捨て、父の足跡をたどり、永遠に奔走するトムには、癒えることのない良心の呵責がある。エピローグの独白、ローラそのキャンドルを消してくれに悔恨と慚愧とノスタルジーが集約され涙がこぼれた。

ポールニューマンの監督業は僅かで、ガラスの動物園とHarry & Son(1984)しか見ていない。いずれも昔レンタルVHSで見た。実直な人柄があらわれる、ロバートレッドフォードのような映画を撮る人だった。傑作だと思う。
tk

tkの感想・評価

2.6
原作読んでからの映像、
勉強家な好青年という設定には無理があると思うほどジムがおじさんすぎて、、、
今まで見た映画のリストを作っています。レビューは後で記述します。
CTB

CTBの感想・評価

4.5
ラストのモノローグ、寂れたアパートの特徴的な間取りに気が触れた様な母親が浮かび上がって来るようでゾッとした。一般的な男性の登場であの家族の亡霊感が際立って怖かった。
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