RAW〜少女のめざめ〜の作品情報・感想・評価 - 329ページ目

「RAW〜少女のめざめ〜」に投稿された感想・評価

KY

KYの感想・評価

4.2
ジュリア・デュクルノー監督作。
フランス映画祭2017で鑑賞。

ベジタリアンの妹ジュスティーヌは姉と同じ獣医大学に入学するも、新入生歓迎の洗礼で、肉をいやいや食べることになり・・・。

・・・

屠殺だったりタイトルだったり大げさな音楽の使い方とかが一見ギャスパー・ノエっぽいけど実は結構違う。衝撃そのものが目的化されておらず少女の二次性徴と姉妹関係を描いた内容だった。

女性監督だけあって女子が大人の女になるための通過儀礼を抽象的な演出で描いたり二次性徴と向き合う痛みをメタファーで可視化させたり、そこにスタイリッシュにルーズな画を多用したり演出面でかなりのバリエーションを用意。

それでいて小難しくならず観客は常に『今度は何を食べるのか』という引きに支配されるので、全シーン緊張感があって全く退屈しない。カニバリズムをモチーフにしたお陰で、こちらも背伸びせずバカになりながらアート演出を堪能できる。

確かに中盤のあれを食べるシーンをピークにそれを越える直接的なエグい描写はないので食人ホラーを期待して見に行くと案外肩透かしを食らうかもしれないけど、お陰であくまでも食人の衝撃が目的ではない作品意図もより伝わった。

何より女子の思春期を描くのにこの発想から切り込んでいこうとした発想がヤバい。一体どんな人なんだろうこの監督は。。

ただ、音楽が何か嫌だった。最初の学内パーティーでかかるThe Døの「Despair, Hangover & Ecstasy」はダサいけど最近の仏バンドの曲だし百歩譲ってローカルソングとして受け入れられる。

でもThe Long BlondesとかBlood Red Shoesみたいな10年前流行ったガールズバンドの音を使うのが映画のセンスそのものに古くささを感じさせられた。端的に言えばダサいと思ってしまった。

色がついたライティングで撮り方もスタイリッシュな10代が主人公のホラー映画はアメリカの流行とも近いけど、スタイリッシュさでアメリカのその手の映画やドラマの方が上回ってる風に感じてしまったのは間違いなく音楽のせいだ。
noroyu

noroyuの感想・評価

3.9
ヴィヴィッドなイメージで、観るものの想像力(創造力)を刺激してくるという意味ではかなり評価できる。実際に色使いだったり、ときおり折り込まれるハッとするような引きの画だったりというのは、素晴らしい。

ただ、お話の方がうーん、と。どうしてもいまの話しの「プラスαの何か」を期待してしまっていた自分がいて。求めすぎなんだろうけどな。
たぶん、「少女から大人に変わる」みたいな、理解可能なテーマ性を読み取れてしまうからだと思うんだけど。もっと、振り切って「なんかよくわかんないけど、とにかくすごい」みたいなものを期待してた自分がいた。

ちなみに、人の肉を食べちゃう女の話でいえば、同じフランス映画の「インマイスキン」がある(あっちは自分の皮膚を食うんだっけか?)。気になる人はこれもおすすめ。同じようにオゲェーってなります。
とりあえず、フランス人は人肉食というもんに執着あるっぽい。

※1日経って、ジワジワやっぱり好きかもと思ってる自分がいる...。
FukiIkeda

FukiIkedaの感想・評価

3.8
フランス映画祭にて。
面白い視点。
性と人喰。
観たいけど観れなくて、思わず踠いてしまうシーンがいくつか。
とても面白くて若くて勢いのある作品。
若さ故の良さは凄くあるのだけど、その分、必要かそうでないかという前に、映像的にこのシーン入れたい!という気持ちで入れたであろう、足し算シーンがあまりに多くて、とっ散らかり感は否めなかったから勿体なかったな…。
ラストも描きすぎのような気がした。
でも面白い。
MEG

MEGの感想・評価

4.2
めちゃくちゃ面白かった。オチには笑ってしまったよ。今年のベスト10には確実に入ると思う。お食事シーンはグロいの苦手な人はちょっとキツいところもあるかもしれない、が、苦手な人は見に行かないだろうし大丈夫かな笑

テーマソング、お姉ちゃん役のElla Rumpfがツボ。

なにより主人公を演じたGarance Marillierの変貌ぶりが素晴らしい。
生きるということ、大人になるということは何かを犠牲にして成り立っているんだよなあ。
ほし

ほしの感想・評価

2.5
人間が変わってしまう様を撮らずに新歓の長回しなんかを撮るので振り切れず。いくら何でもショットを撮ることに集中しすぎだろうとは思うがそれ自体の方向は悪くないので次作も必ず観る。
運良くチケットが取れたので、フランス映画祭で鑑賞。グロいシーンはあるけれど、ホラー的な要素は少ない。どちらかと言うと少女の成長物語。ただしラストはなかなか強烈でした。でも鑑賞後お肉食べながら語れると思います。w


オープニングのシーンは、ラストの父親のセリフに繋がると言う意味なのか?
そうではなく、以前から姉が自分で調達していたのか?だとしたら、途中で妹が見掛けた事故もそのひとつなのか?
幾つかはっきりと理解出来ない場面があった。なので、劇場公開が決まったら改めてパンフレットを買って読んでみたい。

それによって点数も動きそうです。でも劇場公開は来年なのね‥
それに配給会社もメジャーでは無いので、公開館数も少なそうだ。
最高に面白かった!傑作。
新入生の儀式をキッカケに血が目覚めてしまったのですね。ヒロインの覚醒したときの目が凄くて、そこが一番怖かった。オルガンの音楽といい『サスペリア』思い出した。
フランス映画祭にて。いま旬の獣医学部。アメリカの獣医学部ではあんな風習は普通なのか、それとも異常性の過剰演出? 主人公が〇〇を食べちゃう&興味を持つのが唐突すぎた。じつは70年代の劇画漫画にありそうなストーリーかも。ラストはなかなかよかった。
カオリ

カオリの感想・評価

4.0
フランス映画祭鑑賞。途中の禁断のシーンで席を立つ男性が付近にいた笑。最後のシーンまでしっかり楽しめた
古典的な意味でホラー映画であるとは言いにくくて、むしろエクストリーム青春映画と言った方がしっくりきそうな感じで、その年頃特有の主体の不安の過剰な表現としてカニバリズムが用いられる、といった印象。過剰にグロいと同時にそこかしこで笑えたりもして、かな〜りセンスいい傑作(オチも笑える、つうかズッコケる)。だけれど、スラッシャー的に「怖い」のかといったらその形容詞は当てはまることはなくて、もうどうしようもなく気持ちが悪い、居心地悪い、吐きそう、パニクるしかない、といった主体内部の感覚の表現にこそ力点が置かれる。それゆえ古典的なホラーであるとは感じられないし、だからむしろこういうセンスこそが21世紀のホラーのスタンダードであるように思う。世に溢れかえる凡百のゾンビ映画も、いい加減このあたり見習って「ゾンビに襲われる怖え〜」から「わたしゾンビになっちゃうかもどうしよう」ってな不安の表現にシフトすべき時代なんじゃないですかね。