メモリーズ・オブ・サマーの作品情報・感想・評価

「メモリーズ・オブ・サマー」に投稿された感想・評価

予告の遊園地の乗り物が光を受けてまわる場面をみて、映画を観ようと思いました。
映像がすばらしく美しい。こぼしたジュースや母のドレスや虫の入った琥珀から、細部に宿る記憶を感じます。
特別な女の子を年上の不良男にとられるところがリアル。力業で手を出されたのに、女の子がそれに屈服しちゃう感じが、ああ、思春期ってこういうところがあるなと……
主人公は苦しいことばかりで辛くなりますが、薄暗い部屋での母とのダンスシーンなど印象に残る場面がたくさんある映画。
エンドロールが衝撃的。
yuuuki

yuuukiの感想・評価

5.0
EUフィルムデー2020オンラインでの鑑賞

なんだか懐かしいおもいにもなる作品でした。
男の子の目線で非常に丁寧に描いています。
mai

maiの感想・評価

3.8
少年が成長する物語と言うには苦すぎる夏のお話でした。

母親とは良好すぎるくらいの関係を築いていて、まるで友人同士のようです。
しかし、そんな母親はいつの間にか夜にめかし込んで出かけるように…旦那が遠くに稼ぎに行ってることを良いことにってのがまずはひとつ辛いところです。
主人公は「仲の良かった母からの裏切り」「大好きな父への複雑な思い」を抱えることになったのです。母親に加担することもできないけど、父親に告げる勇気だってありません。誰かに相談したいけれど、彼にはそんな相手もいない。だって母親が友人だったから。
そんな主人公のもどかしさを表すのが「母親のファスナーをあげる」「夜に出かけるのに疎いフリをする」だと思いました。
本当は浮気に気付いてるけど、母親の嘘に騙されてあげて、なんでもないことのように振る舞う。
そして、そんな中で近所に遊びに来ていた少女と仲良くなります。
しかし、その女の子もガラの悪い男の子に夢中に…母親との思い出のこもった場所にも一緒にいったし、その子が母親に重なるような意図的すぎる演出があざといけど好きです。

そして、最後は踏切の中へ…冒頭のシーンに戻ってくる訳です。
少年にとっては色々ありすぎた夏です。
自分はほとんど加担してないけど、もしかしたら自分にも咎があるかもと思わずにはいられない溺死事件。
母親の浮気、父親にバレてしまう、近所の女の子との仲違い。
必要ではない成長を遂げる訳です。
そんな彼と母親との間を電車が通るシーンでこの映画は終わるのですが、その描写すら「母親との精神的な決別」を表してるようでした。

ノスタルジックで美しい風景ながらも、描く世界はドロドロしていてそのコントラストが好きでした。
moon

moonの感想・評価

4.5
去年見た映画で素晴らしかった作品の一つ

微妙な母と子の関係性にフォーカスしつつ、小説を一本読みきったような物語性と少年の心情の揺れを感じる事ができる名作。

冒頭のシーンからサスペンスフルでただの親子のヒューマンドラマに収まらない点が珍しいのかなと思いました

周りの微妙な環境や関係性の変化を切り取った演出が絶妙なバランスを生み出しておりリアルさを実感せずにはいられません

最後までなかなか着地点の分からないストーリー展開にハラハラします

あまり上映館も多くなく、静かに終わってしまったように思いますがこれは間違いなく名作

もったいないくらいに美しい映画
bellevoile

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4.0
EUフィルムデーズ2020にて。

「幼年期の終り」は二度と振り返りたくないものだということを痛感。ピョトレックは母が女になる空気にも不貞にも気がついてしまった。無邪気な子どもでいられた時間は終わりを告げ、彼の中に消化出来ないいたたまれなさが澱のように積もっていく。

かつて母と戯れた水辺に連れて行ったのに、不良といい仲になってしまった隣家の少女に「尻軽!アバズレ!どっかに失せろ!」と浴びせた罵声は母にぶつけたかった彼の叫びだろう。
最低限の会話と暮らしの中で聞こえてくる音のみで、一切の説明を省いた83分間は、目線と行動で雄弁に語る濃密な時間だった。

本作は日本での公開時期が近く、母の行動が鍵になるポール・ダノの『ワイルドライフ』にやはりよく似てる。けれど語り口はほぼ真逆。
少年を追う映画は他にもダルデンヌ兄弟が浮かんだけれど、観察者である少年の視線をこれだけじっくり撮ったものはなかなかない気がする。
黄金色の臑毛や脇毛が生え始めたばかりの主人公ピョトレックは母や女友達を通して恋や性を知っていく。母の艶やかさは少年には残酷に「得体の知れない悪い何かが母に影響している」ことを知らせる。訳も知らずに惹かれる女友達は明らかに馬鹿な年上の非行少年とつるみ始める。感じやすい心と身の周りで起こる数々の事柄によって、新しい、知らなかった感情を発見していく。これが思春期における成長で、大人になってふと、一番思い出される、強い強い記憶のことでもある、のではないかと、思う。
SadAhCow

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4.6
EU フィルムデーズ 2020 でポーランドから出品された『メモリーズ・オブ・サマー』(原題:Wspomnienie lata)を鑑賞。12 歳の少年(ピョトレク)を演じたマックス・ヤストシェンプスキは本作が初主演だが、クラクフで開催された第 10 回 OFF CAMERA 映画祭で最優秀主演男優賞にノミネートされ、いきなりの出世作となった。 


物語は 1970 年代のポーランド。まだ社会主義時代の頃である。ピョトレクの 12 歳の夏に起こるいくつかの出来事を通じて、ピョトレクの心の変化を描く(と、文章で描くととても安っぽくなってしまうのが残念)。是枝裕和監督の作品が好きな人はきっと気にいると思う。あと、個人的には向田邦子の短編小説が頭に浮かんだ。

ポーランド映画もいろいろだが、故・クシシュトフ・キェシロフスキ監督作品などに代表されるように、心理の描き方がすごく洗練されている。ぜんぜんセリフがないのに、登場人物の感情が動くのがはっきりと見て取れる。

また、主人公ピョトレクの年齢設定(12 歳)というのが絶妙だと感じた。これより上だとリアクションが子供じみてるし、下だと不自然にマセた感じになる。大人の不可解さには気づいているが、それを表現できるほど大人ではないというか。大人と子供の中間点にいるときしか見えない世界が描かれる(そして、それはまったく楽しい世界ではない)。

物語の冒頭と終盤ごろで流される曲は、当時の流行歌手だったアンナ・ヤンタル Anna Jantar の『街中に太陽がいっぱい』(原題:Tyle słońca w całym mieście)という曲。ベースラインが好き。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=34&v=wChFEkCqt5s&feature=emb_logo

この歌に出てくる「夏の思い出」Wspomnienie lata という歌詞がそのままタイトルになっている。陽光に満ちた夏を喜ぶ歌なのだが、映画の序盤と終盤でまったく違った意味合いを帯びる。

ということで『メモリーズ・オブ・サマー』、非常におすすめである。
yuki

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3.3
父親が単身赴任中、夜な夜な彼を一人置いていつも不倫をしに出掛けていく母に戸惑い軽蔑をしながらも、ドレスにチャックを上げ続ける毎日を過ごす少年。ある日、間接的に人に"死"を与えてしまったのではないかと自分の行いを悔む少年だが、相談しようにも取り付く島もない。しまいには暴力を振るう全く救いようのない母親だが、田舎の退屈さに心を蝕まれている一人でもある。同じような境遇にある隣人の少女と仲良くなり、退屈な世界から抜け出そうとする。水に飛び込むシーンを見せ場として演出したいのか、瞬間的に反復するシーンはまるで日本のバラエティ番組のようだった。悪夢の夏休み。
ポーランドの良作は1時間30分くらいのが多くてとても見やすい。

男の子目線で見るひと夏の思い出。親子、異性の子、友達関係など、この夏の人間関係の経験値がはぐれメタルくらいあって一気にレベルアップできそう。

雰囲気や音楽なども良かったので、おすすめ。
麦と草

麦と草の感想・評価

3.2
小さい頃の夏休みに起こる出来事。

自分がなったら
ちょっと切ない夏だな。
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