羅生門のネタバレレビュー・内容・結末

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「羅生門」に投稿されたネタバレ・内容・結末

まずセットがすごい!と感動。
3人の視点でそれぞれ「真実」を語るシーンが続き、自分のプライドとか見栄の為に良い様に話を盛ったりかえたり、まあそこまではまあ人間そんなもんよな、、と思い、杣売りがあそこまで落ち込んで悩む理由がわからなかったけど、捨てられた赤子を囲んだ下人とのやり取りで彼の中の葛藤が浮かび上がってくる。
そして羅生門を背にして赤子を抱いて歩いていくラストで思わず涙ぐんでしまった。
あの旅法師と下人はいわば天使と悪魔的な役割なのかなー
戦後5年という中、混乱していたであろう日本のなかで、どうにか生きなければならない、生きる為にはそれこそあの下人のようになりふりかまってなぞ居られない、ということが何度もあったと思うしだからこそあのラストはあの時生きていた人たちへの希望だと思うし、そうであってほしいとも思った。

あと海外で受賞したことに関する監督本人のコメントを読んでだらすごく冷静かつ明晰できゅんとしてしまった、、。
芥川龍之介の有名作品のひとつである「羅生門」

「人間とは何か」という問いに繋がる作品です。

3日前に起こった事件。
それぞれ関係者が証言していくが…。
3人は3人とも自分は悪くないと嘘をつく。

この話を聞いていた羅生門にいた男は「人間というものは自分に都合の悪いことは忘れてしまう。都合のいい嘘を本当と思ってしまう、それが楽だから」と言い切ります。

この男の言ったこの言葉こそが、この映画で語られていたことだと思います。
あゝマチ子姐さん、貴女はなんて魅力的な女優さんなのでしょう。
慎ましく上品な佇まいから一転、激情なる動きで銀幕上を駆け巡り、かと思いきや艶やかな乙女の顔で嘆願し始め、またある瞬間には悪女のしたたかさを見せて…と、たった一つの作品で千変万化の役どころを演じきり、しかし備えられた美貌は決して崩さずに異彩を放ち続ける。
そんな貴女に、私は心も眉毛も奪われてしまいました。眉毛は返していただけると幸いです。

そうして志村喬さん、冒頭から「分からねぇ、さっぱり分からねぇ…」と仰っていましたが、もしかして某時間逆行系映画でもご覧になったのでしょうか。
もし左様であるならばご安心ください。貴方の数百年後を生きる私も、さっぱり分かりませんから。


というわけで、
。しなはおの門生羅


この映画の肝となるのは、事件の当事者が話す三者三様の全く異なる言い分なのだが、その見せ方や内容が非常に面白い。
嘘をつくとは到底思えない彼らが、登場人物の表情も台詞も動作も何もかもが違って全く繋がりそうにない3つのストーリーをそれぞれに真実味を帯びて話す。そのため、
「彼らは起きた出来事をありのままに言っているのだろうか、それともどこかで嘘をついているのだろうか」
と、シンプルだったはずの事件にどんどんとのめり込んでいってしまうのだ。

しかし「真実と事実は違う」とはよく言うもので、彼らが嘘をつかなくとも、話が食い違うというのはいたって普通な事のようにも思える。
そこで登場するのがもう一つの証言なのだが、これもまた面白い。
既に語られた3つの話とはそもそも目線が異なるため、この証言を以て3つの主観的真実に1つの客観的事実を加えた形になるのだが、事件の真相を探るために不可欠なこの事実も、結局は真実の様相を呈してしまうからだ。


だから、彼らの話を虚偽なるものだと解釈して、誠実で尊き人間の生き方を否定するかのようだと考え込んでしまう僧には違和感を覚えざるをえない。
僕は彼らの証言がすべて真実であったように思う。たしかに言葉が足りていないところはあったのかもしれないが、虚偽なることは誰も喋っていないのだと思う。

しかし、壊れかけた羅生門の造形と激しく降る雨の描写が、度重なる争いのなかで荒廃していった世界を見事に表現しているため、テメェの事だけを考えねぇと生きてはいけない地獄そのものな此の世は大いに理解できる。

実際、本作が生まれて半世紀以上も経った現代でも、他人を信頼しきることは難しい。他人を疑うことがライフハックにさえなってしまっている。

だからこそ、この作品のテーマには強く惹かれる。
騙されやすい馬鹿の戯言にすぎないのかもしれないが、しかしそれでも、他人(ひと)を理解し他人を愛するため、他人の言葉に耳を傾け続けることは止めてはいけないのだ。人は信ずるに足る存在なのだ。

暗澹たる世界のなかでも人間を肯定する。そんな黒澤明の作品が、僕はやっぱり好きだ。
初めて黒澤明監督の作品を見ました!
ちょっと役者が何を言ってるか聞き取りづらいところもあったけど、ストーリーが逸材だった。
まず、その事件の真相の話をしていくのだが、一人一人違って、人間は何故こうなのか、信じるとは、などに陥る作品であった。
最後も自分たちが疑心暗鬼になってしまう
あと、色々なシーンがあるが、それによって毎回人格が違う演技が上手い。それとわざわざ縄を解いて戦うのも昔の武士道精神があっていいと思ったし、最後の決闘もリアル感があり役者、監督共々凄なぁと思った。
全てのエンタメの手本のような作品。
一つの物語を多角的視点で魅せる主幹となる手法からしてすごい。
そして、最初の虚構物語では心情を表す音楽を多用してやや大袈裟に物語を進め、真実の物語の部分は音楽を抜いて、息遣いと虫の声と、情けなくそして人間らしい殺陣 で魅せるという うまいっ と思う手法。

クロサワ作品は芸術作品としてみなくて大丈夫、エンタメ映画の元になった映画なんだとおもって見てほしいっす。

最後の志村喬の微笑みが
どっちなんだろう
と思わせる含みのあるラストもすごい。
BS4Kシアターてので、自動録画。

役者さんが凄まじく、
計算してるんでしょうかね、構図も
素敵であり、モノクロ映えます。
人間の皮を剥いだ、業満開の生き物でした。

最後も、どうとらえるのか、で
物語がさらに何重にも深まります。
さすがに名作でした。

70年前の映画。
久しぶりに邦画を観た。
今の時代でも全然通用する映画だと思う。むしろ今の時代だからこそ観て欲しい。
初の黒澤監督
羅生門と藪の中のミルフィーユ的な内容
人間の自分勝手で嫌ーなところを散々見た後で、最後に希望を残してくれるのが救い
雨すご
初黒澤。綺麗なモノクロだしカメラワークは時々おもしろいけど、劇伴が苦手なタイプで長回しも多く、正直かなーり眠かった。
各々の証言が始まってからはクラシックなNTRだ!と思いながら観ていた。皆の汗の量が凄い。随分とヘンテコで情けなさすぎる決闘は名シーン。
羅生門での語りは人を信じられなくなっていた2人の心の雨宿りで、最後に杣売りは無垢の象徴である赤ん坊を持って歩き出す。あれだけやってたらオチに野暮な含みは無いだろうと思うし、演出から読み取ろうとすれば希望のある終わり方だと考えられるが、まぁそんな視点から信じるのはなんか違うよなと。純粋に彼自身を信じたいのだ。
面白い。藪の中だけど。最後、杣売りまでもが嘘をついてたとわかるシーンで人間って怖いなあ。って思った。間違いなく名作。藪の中だけど。
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