曽根崎心中の作品情報・感想・評価

「曽根崎心中」に投稿された感想・評価

shibamike

shibamikeの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

何故に、何故に、何故に宇崎竜童なのか。

何だかなぁ~、もうちょい人選のしようがあったのでは、と思ってしまう。
宇崎竜童演じるトクベエの演技がたどたどしくて気が散った。
梶師匠演じる女郎お初は抜群の美貌、抜群の演技でバッチリ。あんな綺麗な女郎がいたら大変!

ラストの松の木の下で死ぬシーンは素晴らしい。視覚的にもストーリー的にもあっぱれ。「2本の松が1つの根から!」

井川比佐志は本当に安心して観られる良い役者。お金を騙し取ろうとした悪役の人の演技はいかにもという感じでちょっと過剰だと思った。面白かったけど。

運の悪い恋仲の二人が激しく心中する。トクベエに喉を突き刺されて、お初が空気ばかり漏らしながら言う言葉は「お初は嬉しいです…嬉しいです…」。
トクベエも急いで自分の喉を切り裂き、お初の後を追う。二人がそれでいいんならそれでいいんである。

2018年、現在でも許されない恋を抱えて心中する男女はいたりするのだろうか。本作では冒頭に文字が出る。「男も女も恋と誇りに一筋に生きた時代の話」と。
ほし

ほしの感想・評価

4.0
音楽:宇崎竜童

2時間近い増村はどうも情に傾きすぎな気がする。橋本らによる凄惨なリンチシークェンスを始め、その冗長さが拓く地平もあるのだがわざわざそっち行くかと疑う。それでも徐々に宇崎以外に手代役はあり得ないと思えてくる不思議。
てふ

てふの感想・評価

3.0
ATGでの増村作品。舞台の様に大きな演技が用いられている。特に悪役の油屋は憎たらしいほど。時代劇における、ギター音楽の使用は違和感を覚えた。

新文芸坐 梶芽衣子特集にて
増村保造晩年の作品にしてATG制作。
嫌な予感に身構える。

体感時間3時間超。
人形浄瑠璃の世界観をスクリーンで再現。
幽玄や妖気の欠如から、古典の退屈さが大爆発。
増村監督らしいアップテンポな軽妙さは見られず、宇崎竜童のど素人演技に目も当てられないし役どころとルックスの乖離が甚だしい。

梶芽衣子の熱演を虚ろな目で眺める。
唯一、平野屋の旦那・井川比佐志の鉄拳制裁と歯切れの良い怒声と義憤にのみ表彰状を送りたい。

2018劇場鑑賞57本目
近松門左衛門原作の心中物語を梶芽衣子、宇崎竜童の主演で映画化、監督は増村保造

んー、悪くないけど正直、正直言っちゃうと「はよ心中せい!」と言いたいw
何かと「おはつ!」「徳さま!」の繰り返し繰り返し、ようしゃべるしゃべる
いざ心中となっても空振るわ、躊躇い傷だわで、お前は「反逆児」の東千代之介かと(誰も知りませんね、すいませぬw)
あとなんか終始梶芽衣子主導みたいな感じで、宇崎竜童なんか誘導されてないか?みたいな気もしてくる
それだけ梶芽衣子が印象的と言えるかもだけど

そう、梶芽衣子相変わらず良かったです、もう二度見したくなるくらいの美人
後半の啖呵を切ったり、死ぬ覚悟を決めて割り切った姿よりも
前半の不安定っぽい、うつむき加減のなんか猫みたいな梶芽衣子のほうがかわいくて新鮮だったです

あとは真犯人が明らかになるとか、2人が晴れて夫婦になれるとか死ぬ必要なかったみたいな変な慰めはいらないかと、悲劇が薄れる、身の潔白も不自由さもそれがあるからこその悲劇だと思う

うん、梶芽衣子が出てるのもあって前から見たかった作品の一つだけど、心中を扱った作品では「心中天網島」のほうが好みですね
こっちはカラーで心中の血の色や女郎の鮮やかな着物の色とかで楽しめるけど、やっぱりモノクロの方が時代劇っぽい雰囲気出るかなーと
梶芽衣子をこれほど綺麗だと思ったことは無く、初めて梶芽衣子の美しさを認識した。
めちゃくちゃ綺麗!!

原作は近松門左衛門の有名な心中ものであるが、この映画は梶芽衣子が企画を持ち込んで増村監督により出来上がったものだが、梶芽衣子は物凄い演技指導で厳しく追い詰められたそうだ。
だが、その結果、こうした日本映画史に残るような傑作が生まれたことは幸せであろう。

映画を観ていて、どうしても梶芽衣子に眼が行ってしまう自分であった。
ATG映画も、こうした傑作が存在するので、観てしまうのだ。
marmelo

marmeloの感想・評価

3.8
作:近松門左衛門。実際に大阪であった事件の一ヶ月後に人形浄瑠璃作品として披露されたという逸話あり。梶芽衣子が本当に美しいのと徳兵衛役の男性がなんだか健気で…。ただ音楽だけが映画にあっていない…。と思いながら見ていたら、徳兵衛役が宇崎竜童だってことに最後まで気づかなかった!そして映画にあわない音楽を演奏していたのはダウン・タウン・ブギウギ・バンドだった(笑)そりゃーあわないわけだ。ただ宇崎だと気づかないで見ていたのがよかった。好演だったと思う。増村らしいかはまったくわからんんが、ATGらしい映画だった。
さとう

さとうの感想・評価

4.7
怨念が、が、が。とうとうシネマスコープで撮ることさえ許されないくらいの予算なのか。梶の目つきは忘れられんし、徳兵衛えんじる宇崎竜童がボコられ倒したあげくに池に投げ込まれてよたよたの状態で階段を昇るところは忘れがたい(妻は告白するとからっ風野郎を思い出す)。久兵衛役の井川比佐志も狂いに狂ってるし。卍の契約書が久兵衛の貸し、妻は告白するのザイルが数珠に。エレキがかっちょいい
「トクビェ〜、ミーズー飲ーミェー」

天満屋の長い夜

「刺青」みたいのを想像してたのでゲゲゲと思ったけど、スゴイねこんなの見たことない。まさにノンストップムービー

大映なき後、ATGでの増村保造作品。驚くのは、この映画は、企画段階ではまず「梶芽衣子と宇崎竜童を主役に映画を…」というところから始まって、増村保造が探し当てたのが「曽根崎心中」とのこと。よくこのミスマッチをマッチさせたな

だんだん浄瑠璃人形に見えてくる梶芽衣子と宇崎竜童、それに橋本功の演技がどんどん自然に見えてきて、逆に井川比佐志とかの正統派演技が不自然に見えてくる不思議

天満屋での井川比佐志の暴れ方がハンパなくて笑える

ああ、南無阿弥陀仏…
otom

otomの感想・評価

4.3
もはや古典の域を脱している良作だった。梶芽衣子の怪演は勿論の事、やっぱり仔犬の様な目をした宇崎竜童(棒)のインパクトが凄い。演技レベルはともかくとして、TATOO <刺青> ありよりは確実に悲愴感がある。百恵ちゃんの曲を作りまくってノリにノっている時代にこれである。凄いなぁ。