仇討の作品情報・感想・評価・動画配信

「仇討」に投稿された感想・評価

ヤグ

ヤグの感想・評価

3.9
【武士社会の不条理さ、鬼気迫る錦之助】

ラストの仇討ちの場に臨んだ錦之助の狂気に満ちた演技は必見です❗️

今作のすごいところは人間をとことんリアルに描いているところ❗️
主役の中村錦之助を決して英雄のような描かれ方をしていません。

剣を向けられ、怯えながら逃げる錦之助。
特別強いわけではない錦之助。

本当は人間こんなもんなんだろうなーというリアルな反応です❗️

だからこそジャケット写真にもあるような鬼気迫る表情をする仇討のシーンでは
対戦相手ではなく、武士社会の不条理さに立ち向かってる感じがして胸にググッてきます。

ジャケット写真にビビッときた方はぜひ!
LEONkei

LEONkeiの感想・評価

4.2
〝進む勇気と退く勇気があってこそ真実の勇気〟新渡戸稲造


理不尽極まりない無慈悲で無情な深淵へ、行くも地獄・止まっても地獄。

あるのは只、自らの「義」を尽くすべき目の前に立ちはだかる者を…斬る、斬る、斬る。


錦之助の不乱に見開く眼光は黒真珠のように煌めき、名刀〈備前兼光〉と共に地獄の果てへ疾走する生霊。

下級武士の仇人〝新八〟の魂は既に冒頭の奏者番〝奥野孫太夫〟との一件を期に、それは絶たれたも同然。

彷徨う生霊のごとく静かに煮えたぎる葛藤、討ち手へ挑むクライマックスは壮絶。

中村錦之助の存在感は他を寄せ付けず圧倒するが、脇役陣も適役で素晴らしく重厚で見応えある作品。


地獄・極楽は現世に有り、永久なる常世へ鎮まりたまえ。

正しく〝新八〟武士の一文の如く、鎮魂の儀とあらんことを..★,
恐るべし!橋本忍!
ほんとに些細なことから、グラディエーターのような大観客の前での仇討ちへ。
静かな錦之介が、最後に爆発した!
圧巻の殺陣シーン。
かわいい石立鉄男演じる辰之助の少ないシーンがめちゃくちゃ活きてる。
タツノスケー!!!!
とこっちも叫ばずにはいられない。
この仇討ちシーンのありきの、脚本なのですね。

今井正、黛敏郎、忍、あれ?東映??
プロが集まるとどえらい映画ができるのね。
丹波哲郎…。。。
当時22歳頃の石立鉄男さん出演で鑑賞

仇討する側とされる側それぞれの深い想いと最後仇討シーンの錦之介の狂気の立ち回りはかなり見応えありました
藩命により兄のように慕っていた主人公を仇討ちすることになる役を若き石立鉄男が当代オールスターキャストの中で演じていてファンとして嬉しい
mingo

mingoの感想・評価

4.1
ジャケからもわかるように錦之助の異様な風貌と狂気を帯びた目つきでもうこの作品のやばさがうかがえる傑作なので現代リメイク是が非でもオナシャス。同じ藩の武士同士の些細な諍いから決闘へと及びそして藩全体を巻き込んだ仇討ちへと状況変化を追うだけで楽しく引き込まれる。序盤のなんてことない導入から説明的に演出するのではなく物語を追うとプロットが鑑賞者に自然に入ってゆきそのままラストの大迫力まで突っ走る「切腹」同様橋本忍脚本の緊張感凄まじい。ぜひ上記の作品と二本立てでワクワクさせて欲しい、、
「助太刀は無用だあああ!!」

クライマックスのグチャグチャになりながらの大立回りで見せる萬屋錦之助の怪演は圧巻。

全体的に静的な場面が多いが、時代劇ではあまり見られない時系列を入れ換えた構成(クライマックスに大掛かりな仇討ちがあることを事前に示す)で興味を持続させ、溜まりに溜まった不条理の積み重ねに爆発する前述のダイナミックなクライマックス。
流石は橋本忍の脚本である。
それに加えて丹波哲郎などの周りのキャスト陣の静かながらも重厚な演技が相乗効果を生んでいる。

あと然り気無く死ぬ間際の萬屋錦之助の主観視点カットが挿入されてるのも時代劇では珍しい。(他だと『子連れ狼』と『眠狂四郎』で見たことある)
ILC

ILCの感想・評価

3.6
今の世の中を見てるような内容。
時代劇の理不尽モノの代表作といえば
『切腹』や『上意討ち』などあるが俺はこの作品を推したい。
つーかなんでこれ日本でソフト化されないんだろ?
キチガイ連呼するから?
『地の群れ』がソフト化できたんだからこれもいけるっしょ。
鈍感な理不尽VS純粋な狂気

切腹の影に隠れてしまっている感があるが、負けず劣らずの理不尽時代劇の名作!
ゆうき

ゆうきの感想・評価

4.5
以前新文芸坐にて鑑賞。

最後死にものぐるいに逃げ戦う萬屋錦之介の演技に息を飲んでしまった。

回想を上手く使っている。
ストーリーを追うごとに、
プロットが見えてくる構造になっている。
最初の数分間置いていかれそうでしたが、集中して観進めると、どんどんと物語に引き込まれました。

初萬屋錦之介でしたが、怒りや恐怖、狂気。とても素晴らしかったです。
配慮すべき表現、キ◯ガイが連発されていて、ちょっとそわそわしました。

現在と過去を行ったり来たりして徐々に全容が見えてくる構成は今でこそありそうですが、当時はどうだったのでしょう。
台詞回しもどこか軽快で、印象的な台詞も数多くありました。シェイクスピアにも通じるものがあるのではなどと思っていると、他の方のレビューに、とても有名な脚本家の方が書いているとのことでした。不勉強でお恥ずかしい限りです。
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