オー・ルーシー!の作品情報・感想・評価・動画配信

「オー・ルーシー!」に投稿された感想・評価

taichi

taichiの感想・評価

5.0
寺島しのぶさんあさりで見た。自分に正直でいいと思う!潔くて切なくてでもなんとかなるようにこの世は出来てるのか?ほんまに?
夫が寺島しのぶのファンで本作を前に見ており「大して面白くなかったよ」と言うので、期待せずに見たが、こんな映画今までなかった!日本に巣食った病理をアメリカの明るい太陽や、決して健康とは言えない人達が(日本とはまた違った意味での不健康な人達が)荒療治してくれる。死にかけてる日本人は取り敢えずアメリカに行ってみなさい、灰色の世の中が少し明るくなるかも、っていう映画。ジョンを演じるのはジョシュハートネット。だらしないけど、優しい。こんないいかげんなやつでも生きてるんだよ。だから日本人自殺しちゃダメだよ!というメッセージが込められた作品。日米両方の今を正確に理解している国際派の製作者が描いたロードムービー。なかなかです!

【ココからネタバレ】アメリカ人と日本人の自然なこんな流れいいよ!時にはこういう変な旅行もいいよね。行方不明の美花を捜しに(節子はジョンに会いに)カリフォルニアまで来た訳だけど、死んだ様な日本人にカリフォルニアの太陽みたいな明るさが蘇らせていく。アメリカ人のいい加減さ、英会話講師のジョンは、借金まみれだし、奥さんや子供が居るのを隠してたりと、ろくな男ではないけど、ハグしてくれた。節子の冷え切った心が温まっていったんだなー泣ける。ダイナーで「サラダオアフレンチフライズ?」と訊かれ、彼女が「フライ」と答えたら、ウエイターにニヤニヤ笑いされた時、同行したジョンが「サラダと聞こえた?それともフライと聞こえた?ちゃんと聞こえてるだろう、意地悪すんな!」みたいな事(そこまで言ってないか)言ってくれていい感じ。そういう些細だけど、少し傷つく事ってある。それに実際、ウエイターは意地悪してる。小さな心の痛み、ジョンはよく解ってくれる。いいやつなんだな。

寺島しのぶ劇場です!彼女はうまいなー 目が死んでる、腐ってる、40代女性、ゴミ屋敷?そこまで行かなくても沢山の物に埋もれた部屋で妙に派手な下着などがあったりする、精神不安定気味な地味な人。メイドカフェに勤める姪の美花の忽那汐里は圧倒的に魅力的。仲の悪い姉の南果歩も上手い!飛行機のシーン最高でした!仲悪いなりに、なんとなく楽しそうで良かった。トムという名の元警察官のクラスメート、に役所広司(友情出演?)。キャストが豪華でした。

薬ばかり飲む節子の行動はどことなくアメリカ人に通じてるね。運転を教えてもらった時もすごく楽しそうだったし、飛行機の隣の女性や入れ墨の男との会話もすごくハートで会話してたし、多分節子は日本人よりもアメリカ人に向いてそうだな。会社辞めて正解!このまま英語勉強して、近い内アメリカへ行ったら今より幸せになれそうだ!頑張れ!
寂しさを抱える独身の四十路の女性なんて、ちょっと突っついたらすぐおかしくなっちゃうのかも。
そうならないよう気をつけて生きているくらい。

寺島しのぶ演じる節子はなかなかの汚部屋に住み、感情を殺して日々を過ごしてきたのに、姪に押し付けられた英会話教室で講師のジョンにハグされ眠っていた感情が目覚めてしまった。

本来の節子とは?
したいことをそのままするってのはいいことだけど、退職するおばさんに悪態つくのはさすがに後味悪い。。。

あとは冒頭の電車の飛び込み自殺を目の当たりにしたのに節子が意外とサラッとしていて拍子抜け。もうちょっと心情が分かるシーンが欲しいと言うか。
いなくなったジョンをアメリカまで追いかけるのも面白そうな流れだけど、何かが足りなく感じた。
ジョンにフラれるところは苦しかったな。。。実際にあの歳で当たって砕けちゃうと回復に相当時間かかるもの。回復出来るかも分からない。
誰からも拒絶された節子は痛々しくて苦しかった。
ラストのトム(役所広司)とのハグで「はい、次へ」とはならないだろうけど、節子の中がじんわりとあったかくなったと思えば救いがあるか。

久しぶりのジョシュ・ハートネット、初めの方の七三分けいいね!
まさか寺島しのぶとカーセックスするとは!

役所広司や南果歩も遜色なし。ただらしさ全開とまではいかずやや控えめで残念だった。
その中で寺島しのぶと南果歩の姉妹喧嘩はリアルに見えて良かった。
絶妙に日本過ぎず、異国過ぎない日本とアメリカの描き方が好きだった。

海外で育った人が日本を撮ると、物珍しい喋るトイレやネオンのカラオケ、ゲームセンターに神社仏閣みたいな、結局注目するところが似通ってしまって面白みに欠ける事が多い。逆に、日本で育った人がアメリカを描いても同じような事になる。

今作は、日米どちらも現実離れし過ぎたファンタジーな描かれ方をされることもなく、だからと言ってありきたりで退屈な映像になっていることもなく、本当にちょうどいいファインダー越しの世界を覗けている感覚があった。

そして何と言っても出演者がすげえ豪華!
日本人キャストも圧巻だし、ジョシュ・ハートネットまで出てるし!!だいたいこういう日米共同製作の映画ってアメリカ側の役者は微妙だったりするけどちゃんといい役者で良かった。

話はコメディの温度を保ったまま、エンターテインメントとして楽しめるうえで、ただの綺麗事で終わらない話の展開も深く物語を噛み砕くいい要素となっていた。
しづ

しづの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

アカデミー賞発表前に片っ端から外国映画を観た反動で
日本映画が見たくなって・・・の第3弾はコレ。

先日、ワイドナショーに出ていた寺島しのぶさんが
「フランシス・マクド―マンドに、
『あなたの映画、観たわよ』と言われた。」と話していた映画。

このところ
韓国映画に水をあけられている日本映画ですが
もしかしたら
この寺島しのぶさんが
アカデミー賞の日本人俳優ノミネートに一番近いのではないかと
思ってしまう。
それほど、
この映画でも
何とも言えないリアルさを醸し出している。

全部は観ていないけど
この方、体当たりの演技を要求される役が多いのかしらと思う。
「ヘルタースケルター」
「ヴァイブレーター」
「赤目四十八瀧心中未遂」もそうだったような気がする。

人生のうちで
いつ
何かがハジけてもおかしくないと思える映画。
主人公の節子は独身で仕事もお局で、他のお局に文句を言ったつもりが逆に自分がそう思われていた。姉妹仲も良くなくて、そんなときに姉の娘に声かけられたのがきっかけで通う英会話。
ルーシーという名になり、金髪のカツラをかぶり、ジョン先生とハグすることで、これまでの自分を解放し恋に堕ちていく。
アメリカまでジョンを追いかけ、恋心と失恋に気づく。
何もかも失った所で、トムに助けられる。
40歳過ぎて何もかも失う節子の辛さ。
冒険するには年なんて関係ないと思うけど、実際の現実。
共感もあれば辛さも感じて心が痛かった。
節子とトムは最後どうなるんだろう。
人には闇深いところがあって、分かり合える人が出来たら乗り越えられるかな。
ミイ

ミイの感想・評価

3.1
寺島しのぶさんのメンヘラ役、やっぱりすごい!もう演技力がレベチ。
コメディ映画には思えない。(笑)
南果歩さんとの喧嘩のシーンも私も姉妹居るから分かるけどガチ。

このレビューはネタバレを含みます

主人公の会社のデスクに貯まった大量のお菓子、主人公が会社で(社会で)どんな存在なのかどんな風に見られているのか一目でわかる描写に唸った。日々、積み重なっていくお菓子は主人公と周囲の乖離とその年月の長さを感じさせる。

部長が「(タバコじゃなくて)甘いものにしときなよ」って言う言葉でもわかる様に昔はみんな節子と一緒にタバコを吸っていた《そんな時代》があったのだろう。しかしそれはもう過去のこと、今ではお局と呼ばれる存在で明らかに周囲から浮いていおり、みんな腫れ物にでも触る様に節子に接するのだ。

そんな妙齢独身子なしの女性がLucyという姿を手に入れ、好きな人を追っかけてLAに行き、今までしたことのない大冒険をする。英語でポテトフライを注文し、モーテルに泊まり、大麻を吸い、カーセックスをし、タトゥーを入れる。下手でも、期待していた様な現実じゃなくても、後悔しても、想いが届かなくても、それが事故の様な過ちでも、確かに彼女はジョンの記憶にわずかばかりだが刻まれたのだ。
彼女は決して《過ぎてしまった人》ではない。でも、本当の自分でそれに気がつけるかどうかは大事だね。バカにしたり見下してるくる人たち(自分自身も含め)に足を取られちゃいけない。(主人公は正反対だけど『セレステ∞ジェシー』は内容的に近いかも。)

アニメも見なけりゃこどももいないし鬼滅の刃はナチュラルに見たことない。そんなわたしの様な人には、最後にほんの少し安らぎが訪れる映画だと思う。(コロナ禍で上手く前に進めず、自分だけが周囲から取り残されている様な気持ちを抱えている人にも届いて欲しい。)
腫れ物の役ばっかりやってるウィル・フェレル(とアダム・マッケイ)がグロリア・サンチェスでこの映画を製作したことも納得できる。節子がジョンに与えられたLucyをめちゃくちゃ気に入ってるのが最高にcuteでfunny!Lucyこそがヘンテコで愛おしいありのままの恋の姿なのかもね。

すごく良い脚本(たぶん自殺防止の意味合いが込められたドラマだと思われる。)だし、寺島しのぶと南果穂の姉妹喧嘩シーンは素晴らしい。ポール・ラッドみたいな役所広司とか、カラオケボックスを居抜きした風俗店みたいな英会話教室も笑える。派手さはないけど登場人物たちの突拍子もない行動に笑い心掴まれるし、コメディーとしてもGOOD!
日本人はもっとハグした方がいいよ。

ハンコとかおじぎとかそういう日本のふざけた文化は意外とウィル・フェレルのコメディーと相性が良いことがわかった。なので、また日本を舞台にした映画、今度はめちゃくちゃ不謹慎なジョークが満載なのをいつか作って欲しいな。
それまで普通に…時に自分を押し殺して生きてたような人が急におかしな行動をし出す、というのがウィル・フェレルのツボと見た
TB12

TB12の感想・評価

2.8
寺島しのぶのこういうおばさん居るわ〜感が凄い。
まさにハマり役。

ストーリー的には前半がピークでその後は退屈だったから早送りしまくったけど寺島含め役所広司、ジョシュ・ハートネット、南果歩、忽那汐里みんな良い演技してて役者陣の魅力だけは凄く良かった。

IMDb見たらプロデューサーにウィル・フェレルとアダム・マッケイも参加してた事を知って驚いた。
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