米軍が最も恐れた男 その名は、カメジローのネタバレレビュー・内容・結末

米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー2017年製作の映画)

上映日:2017年08月26日

製作国:

上映時間:107分

3.9

あらすじ

男は、ガジュマルをこよなく愛した。「どんな嵐にも倒れない。沖縄の生き方そのもの」だと。那覇市を、かつてたった11ヶ月だけ率いた、その男が好んで使った言葉がある。それは「不屈」。 1945年の終戦後、沖縄で、民衆の先頭に立ち、演説会を開けば毎回何万もの人を集めた男。その名は、瀬長亀次郎。団結して立ち向かったのは、戦後沖縄を占領したアメリカ軍の圧政。祖国復帰へ向けて民衆をリードした、その人物は、ア…

男は、ガジュマルをこよなく愛した。「どんな嵐にも倒れない。沖縄の生き方そのもの」だと。那覇市を、かつてたった11ヶ月だけ率いた、その男が好んで使った言葉がある。それは「不屈」。 1945年の終戦後、沖縄で、民衆の先頭に立ち、演説会を開けば毎回何万もの人を集めた男。その名は、瀬長亀次郎。団結して立ち向かったのは、戦後沖縄を占領したアメリカ軍の圧政。祖国復帰へ向けて民衆をリードした、その人物は、アメリカが最も恐れた男だった━。

ナレーション

「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」に投稿されたネタバレ・内容・結末

佐古監督ゲストトークあり。

まず映画化したTBSの気概に敬意。

ドキュメンタリーとしては、オーソドックスな作り。
大杉漣さんのナレーションは素晴らしかった。

カメジローの演説音声、声をもっと聴きたかったかな。
僕らにとって戦争は生まれる前の遠い過去の話となっている。ことあるごとに聞こえる「戦争を繰り返さない」と自他を戒める言葉も現実味を感じないのが正直なところ。しかし、日本はそう遠くない過去に戦争に負けたのだ。その代償は本島に暮らす人にはほぼなにも課されていない。
沖縄はまだ戦後である。70年以上経っても続いている。李相日監督『怒り』にも描かれているように米兵がときおり(だと信じたい)見せる奇行は人間(日本人だけ?)には到底理解できないし、それが治外法権的に裁かれないことに対しては絶望を感じる。『さとうきび畑の唄』で描かれていたやさしい米兵も権力の圧によって描かれた幻なのか。

カメジローさんのことはこの映画で初めて知りました。佐藤栄作首相は沖縄返還のヒーローだと思っていたが、国会での答弁のやり取りを観て閉口。沖縄には関心はあるが、恥ずかしいことに僕のレベルはこの程度でした。2001年に惜しくも亡くなられたとのことでしたが、その想いは21世紀の沖縄の人々に受け継がれているのではないでしょうか。県知事を中心に不屈の姿勢を取る沖縄の方々の映像に胸が熱くなりました。
いつ基地はなくなるのだろうか。基地の撤退は沖縄と世界になにをもたらすのだろうか。基地とうまくやる方法はないのだろうか。
これは 私たち沖縄での実話であり、根っこは今も変わらぬ 米国軍の支配下に続く米軍基地。日米の圧政にも屈せず沖縄の父のような存在、沖縄のために人生を注いだカメジローの生き方と、大民衆の県民の姿に 涙が止まらない。これは過去ではなく今もなのだから。
沖縄県人にとって多く触れられてほしい作品であり。過去の歴史を知りまた忘れてはならない。
私も辿れば沖縄にルーツがあるんですが、この方のことはこの映画で初めて知りました。

今でも基地を多く抱える沖縄。
理不尽を声に出し、沖縄中に、そして日本本土、アメリカへと繋げようとしたその生き方と存在はまさに希望そのもの。

自分の目の前のことにばっかり目が向きがちですが、世の中のことをもっと知って、他の人の問題も自分に引きつけて考えて意見を言って行動できるようになろうと思いました。そうしないと気づけば周りに足場がないみたいなことになりそうです。
私1人何もできないけど、それでもこれからの日本を作っていく責任が何億分かの1あることを自覚します。

見れて良かった。知ることができて良かった作品です。
重い映画かと思ったら、ユーモアあり人情味溢れるカメジローの人柄が伝わるエピソードも入っていて、楽しみながら見れました。
カメジローは自身の辛い沖縄戦の記憶と同じ傷を持った沖縄県民に常に忠実だった。
人はカメジローを不屈とよぶが、
カメジローは沖縄県民みんなのことを不屈と形容していた。
真の正義がそこにある限り、沖縄の人々の基地をめぐる闘争は勝つ日まで終わらないと確信した。
そしてこれは、全ての日本人が問われている問題だ。
知れば知るほど、沖縄の歴史はむごい。
せんだ、みつお、ナハナハ!と遊ぶのも申し訳ない気がする。

カメジローさんが魅力ある大人物というのは映画を通してよく伝わってきた。
面白かったのは刑務所で囚人達が待遇改善を求めて暴動を起こしたとき、手に負えない看守達が同じく囚人だったカメジローに暴動を鎮静化するよう頼みに行った際、暴動の騒ぎをものともせずカメジローは独房で本を読み耽っていた、というエピソード。高尚な精神状態だったとか、そういうわけではなく、ただ単に読んでいた本(ユーゴーのレ・ミゼラブル)が面白くて夢中で読んでいた。というのが笑った。まあ、普通の神経では無理だと思うから、やっぱり凄いと思う。

泣けたのは那覇市長になったカメジローを引きずり下ろすため、米軍が給水を中止するという露骨な嫌がらせをした際、市民が市役所に長蛇の列を作った。何事かと市役所員が並んでいる老婆に尋ねると「米軍がカメジロー市長に意地悪するから、税金納めに来た!」と言うのである。市民の納税のおかげで那覇市はインフラ整備が進んだ。大衆から本当に信頼されていたのだなぁと感動した。今なら無理だろうな…。

米軍の執拗な嫌がらせも共産主義への恐れからだろうし、とにかく様々なものを恐れていた米軍、アメリカ。今から見返せば愚かだと思えることも渦中にいると分からないのであろう。相手(沖縄)の気持ちを考えればすぐに分かりそうなことでも分からないのである。カメジローさんや沖縄の人たちは共産主義なんてどうでも良かったと思う。ただ、他所から来たヤツらが自分達の日常で好き勝手しているのが許せなかっただけだと思う。いくらそれが戦勝国であったとしても!ベトナム戦争でもアメリカはそこら辺の考慮ができていなかったと聞く。もし本当であるならば傲慢だと思う。

この人は立派だった!という映画やドキュメンタリーを観るときに自分が気になるのが、大人物の闇の部分。本作ではカメジローさんの良い部分しか描かれていなかったと思う。家ではDVしていた!とか、酒癖が悪かった!とか何か無かったのであろうか。この映画が成し遂げた成果のみ描写するということなら、闇部分の描写は不要か。