村社会の構造の描きかたは大島渚っぽくもあるけれど、オブラートに包まずにそんな社会で差別され妹への暴行をきっかけに爆発するさまをド直球に描くのはまさに反骨の作家・若松孝二の真骨頂。冒頭での暴行場面をは…
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83点
「お兄ちゃん助けてー!!」
縛り吊るされた兄。その目の前で妹チエは村の男らにレイプされ、狂ってしまった。
次の日。放置されていた兄は自力で脱出。復讐の鬼と化す。
「俺は昨日死んだ男だ!」…
津山事件を元にしてるフィクションなんですが、部落差別って本当に何も悪くない人がこういう仕打ちを受ける時代があったんだろうなぁとか思いながら見ていたので、途中から画のカッコ良さも相まって主人公がダーク…
>>続きを読む津山事件をモチーフにした実話もの。「丑三つの村」の方が事件の経緯に忠実な感じだけど、気持ちがグイグイ持っていかれるのはこっち。全体的に粗雑だけど逆にそれが復讐鬼(吉澤健♡)をカッコいい!と思わせてく…
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肺病の家系の家族は、村で疎外されても山の片隅で慎ましく兄と妹で生きている。
けど、村の衆はそれを許さず大勢で兄妹を襲いに。
兄は、縛り上げられリンチを受けて、妹は大勢から凌辱されて精神に異常を来し。…
津山三十人殺しをモデルにした作品。その根底には「差別」と「村社会」の問題がある。古い映画だけど、ヘイトスピーチが飛び交い、どんどん村社会化する現在の日本と無関係とはとても言えない。『丑三つの村』とと…
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若松監督の描く、暴力と性の陰惨な世界。閉鎖的な山岳地方の部落で、妹チエを農民たちに強姦された挙げ句、縄に吊され、袋叩きにあった青年が九死に一生を得て、『丑三つの村』の古尾谷雅人よろしく「皆様方よ、…
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