映画大好きザウルスくん

アート・オブ・ウォー3の映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

アート・オブ・ウォー3(2009年製作の映画)
2.6
テロリストが絡む武器売買の現場に潜入し、殺人犯の濡れ衣を着せられた国連工作員のニール(アンソニー・“トレッチ”・クリス)が事件の真相を暴いていくサスペンスアクション映画。てっきりこのシリーズはスナイプス主演のスパイアクションを撮ることが目的だと思っていたので、主演が無名の役者(本職はラッパーらしい)に交代した本作に関してはそもそもなぜ作られたのか疑問です🤔

1作目はB級映画の良作、2作目はB級映画の駄作と来て3作目の本作はC級映画の凡作といったイメージでしょうか?俳優のレベルダウンも含めてとにかく低予算感がエグいのですが、逆にB級の土俵に立とうともしないモロC級な作品だったのであまり腹を立てることもなく低い熱量のまま鑑賞することができました。むしろ安っぽいけど銃撃戦自体は多いし、血もそこそこ飛び出るし、高速カット割りや手ブレカメラワークなどの無駄な演出もないため量産型Vシネマのような安定した見易さはありました(まあせめてラストバトルくらいメリハリ付けて面白くしてくれよとは思ったけども…)。

アクション面以外においては1作目の前日譚かと思うほど主人公が平然と国連の諜報員に戻っているのが気になったり、ガッツリ任務の途中で監視カメラに写って指名手配される主人公がダサすぎたり、2作目と同じく仲間がアッサリ殺されたり、これまた2作目と全く同じやり方でヒロインに裏切られたりと、全てにおいて詰めが甘かったです。中盤にはスナイプス版にはなかった長い長いキスシーンがあるのですが、ベッドシーンには移行せずそのまま別々のベッドで寝るだけというもので、僕の中で監督童貞説が急浮上しました😇

まあこのように散々な作品ではあったのですが、スナイプスがいなくなったからこそ改めてスナイプスのスゴさやスター性に気付くことができました。本作はとにかく華がなかった…スナイプスが主人公なら幾分かマシな作品になっていたと思います🥺

余談ですが、日本語吹き替え版では2作目のスナイプスの吹き替えと同じ菅原正志さんが主人公の声を演じていたのですが、演技テンションが完全に『バッドボーイズ』でウィル・スミスの吹き替えをした時の菅原正志さんになっていて、せっかく声優を揃えたのに同じキャラに思えなかったのが残念でした。また、最後チョロっと共闘したキャラがあたかも準主役であるかのように配置されているDVDのメニュー画面に強い違和感も覚えました。ひょっとしてDVD会社の人、本編観てないのかな…🫢笑