双生児 GEMINIの作品情報・感想・評価

「双生児 GEMINI」に投稿された感想・評価

江戸川乱歩原作を映画化。ド派手な衣装と剃られた眉が際立つ。
独特の雰囲気でホラー、サスペンスというよりもカルトな雰囲気に近い。原色でギラギラした衣装を身にまとい、剃られた眉のせいで役者の眼光が際立つ。このほうが一つ一つの表情に広がりがある。言い換えれば平安時代の公家のような、不気味さとあどけなさが演技のたびに立ち現れてくるのだ。その奇抜さとおどろおどろしさは寺山修司の『田園に死す』を喚起させてくれる。浮世離れしている世界観の中でも、人間の愛憎と自己の存在を濃密に押し出してくる映像は塚本監督らしいとしか言いようがない。そして、江戸川乱歩作品のもつ妖艶さもある。

捨吉と雪雄の二役を演じる本木雅弘は普段は雰囲気で演技をしているが、今回は過剰な表情の動きで狂気をあらわしている。りんを演じるりょうもその美しさと般若にも見える女の恐ろしさを十分に引き出している。ビジュアル的には息が止まるような場面をいくつも見ることができる。
そして物語としての展開は単純だ。雪雄と捨吉が入れ替わり、雪雄は井戸の中に閉じ込められる。捨吉は雪雄として生活を始めるのだが、ここでだんだんとお互いが心象がシンクロし、次にだんだんとこれまでの自分からどんどん離れていき、見失っていく様がおもしろい。
タイトルが多少ネタバレ要素になっている感はあるものの、それを差し引いてもなかなか面白い展開の映画でした。
医者の主人公と過去を覚えていない記憶喪失の妻。主人公の両親が謎の死にあい、主人公自身も何者かに井戸に落とされ、別の人物が自分と入れ替わるというストーリー。登場人物全員眉毛がないという演出、独特の衣装とメイク、演技派俳優女優を揃えたということもあり、登場人物を演じている俳優女優を誰かと意識させることもなく、とても完成度の高い作品となっています。ただ、前半は衝撃的なものの、初見でも途中でオチに気づいてしまう可能性が高いというのが少し残念。
本木雅弘が井戸に落とされるまで、特にペスト患者と市長が同時に運び込まれる辺りまでは文句無しに面白い。それ以降は二転三転させる構成重視の脚本と、本木雅弘&りょうの演技が前に出て来て、面白いけど若干停滞する。
umeshio

umeshioの感想・評価

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20160802
思ってたより面白かった。話も分かりやすくて、衣装や世界観も物珍しくて見ていてとても楽しかった。衣装凝ってたな〜〜舞台で映えそうですね。あとりょうの眉なしとあの髪型のしっくり感がすごい!すごく似合ってて、楽しかった。ストーリーとしては 血(血縁、遺伝子)について描かれてるのかなーと思った。因果だなあ。だれも幸せになれてないのがすごい。哀しい話でした。WOWOW
yuri

yuriの感想・評価

3.5
もっとキツいの想像してたけど観やすかった。りょうが美しすぎる。
JBOY

JBOYの感想・評価

4.0
飛び抜けてるなぁ衣装もメイクも音楽も俳優も。すばらしい。おもすろい。
眉毛の無い恐ろしさ系。

冒頭からキモキモシーン。やば。
世界観が濃過ぎる。
人って眉毛が無いだけでめっちゃ不気味なんですね。眉毛大事。

モックンとりょうさん、乱歩の妖しげな作品にピッタリの役者さんでした。
なんか素敵でした。
m

mの感想・評価

3.6
生まれてきてくれてありがとう〜!!って思わずなってしまう監督は誰にでも居るはず。
私は日本人監督の場合はこの方かも。思った以上に彼の作品を鑑賞していたのを最近になって気付きました。

しかも今作は私の愛する乱歩先生の短編が原作。
常に映像化不可能な乱歩作品を映像化できるクリエイターは限られているでしょう。
映像化への挑戦こそ原作への挑戦。

キャスト陣もそれはそれは豪華で、素晴らしい役者さんばかり。
特にもっくんは本当に素敵。
佇まいも台詞の発し方も考え込む仕草も、もう1人の彼の姿も…
乱歩作品にぴったりの雰囲気でドキドキしてしまうくらいです。
衣装さんも良いですね〜
日本の良さしか詰まってないです。不思議なメイクもいい。

全てが謎掛けのようなのであまり余計な事は喋れませんが、ヒロインのおりんの見解が1番近いのかしら…
にしても日本の川ってどうしてこう魂が宿りそうな雰囲気がするのでしょうね。
3人のバラバラだった魂がまたあそこでひとつになった気がしてとても切ない想いに駆られたのでした。

最後の最後、どちらなのかという答えだけが映し出されるのでいつー!?なんて悶えましたがこれは小説再度確認ですね。
いやぁ〜やっぱりストーリー面白いよねそりゃあ。
そして映像化にチャレンジした塚本監督に拍手。
本木雅弘とりょうのコンビ
絵になるってこういう事か、と思えるくらい役にはまっている。

塚本晋也監督の作る怪奇な世界に惹きつけられ、そしてそれを実際に表現してしまう本木雅弘の凄さ。最初に現れた捨吉のビジュアルの奇抜さは一度見たら頭から離れない。
りょうも浮世離れした雰囲気をまとっていて、殆ど現世のものとは思えない仕上がり。

ラストは解釈が難しかったけど、最後に生き残ったのは人殺しとは対極にいたはずの立派な医師ではなく、貧民窟の人間と変わらない手を血で染めた存在であり、雪雄の中に捨吉の魂が乗り移った者ということだろうか。
inabow

inabowの感想・評価

3.8
塚本演出炸裂で、江戸川ワールドが完全に塚本ワールドになっていました。

本木雅弘の狂った演技にただただ見とれていました。
りょうの存在感もすごかったですね。この人の塚本作品出演がこの一本だけというのはおかしい!あの蛇にしか見えない顔(めっちゃ褒めてます!)とクールな雰囲気から来る無機質な感じが塚本作品の世界観にすごい合ってる気がしてならないのです。途中、川辺で長い髪をくしゃくしゃっとやるところがめっちゃ良い!めっちゃ美しいのでりょうファンの方は是非。
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