結婚し田舎での生活に身を置いた元物理学者を研究の場に連れ戻すため、かつて彼と共に研究に取り組んでいた男が彼の元に訪ねるお話
編集が異様に気持ち良い。雪に包まれた風景でロングショット→ミディアムショ…
大学で物理の研究を一緒にしていたヤンとマレック、卒業後マレックは研究を続けたがヤンは田舎に引っ越し地元の機械を管理するだけの気象科学者になる。幸せとは何か、価値観の違う二人の話。「イルミネーション」…
>>続きを読む「まるでチェーホフの芝居だな。サモワールがないだけで。」
「彼の芝居は何も起こってないように見えるけど、実際色んなことが起きている。」
ザヌーシの長編デビュー作は、微笑ましいぐらいにヌーヴェルヴァ…
クシュトフ・ザヌーシのデビュー作。
例えば鉄は温度によって結晶構造が変化するが、鉄であることに変わりはない。『結晶の構造』というタイトルは、主人公らの「変わるけど変わらない関係性」をよく表していると…
映画内音楽だろうがBGMだろうが環境音だろうが、一様に音が前面にある感じが素敵 核心を避けつつも、会話の中で出てくるチェーホフのように会話の外でいろんなことが進んでいく感じ 「我々はルネサンスを生き…
>>続きを読む《ポーランド映画祭》ひと気のない山奥の測候所で気象観測をしながら暮らす夫婦の慎ましく穏やかな幸福感が、対照的な人生を辿った旧友にも浸透していくのが良く分かる。妻アンナの茶目っ気たっぷりな陽気さと聡…
>>続きを読む作中でチェーホフについての話が出てくるけど、本当にチェーホフみたいな映画。
「何かが起こっても、何も起こらない」
二人の男の人生観の違い。大学の同僚だった二人のうち、ヤンは田舎暮らしで無意味なこと…
クシシュトフ・ザヌーシ監督作品。
これは…、素晴らしい。
物語は、何も起こりません。
単に旧友が来て、旧友が去って行くだけ。
しかしタイトルが示す通り、その関係性の中にも様々な配列と結合、結びつき…
クソ傑作。自由闊達、躍動感溢れるアドリブ的な遊戯シーンの多幸感と徐々に明らかになる思惑、関係性の微細な変化、静寂、顔と顔、視線と視線の緊迫。車がやってきて始まった物語は、車が去りゆくことで終わる。一…
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