デルフィーヌとキャロルの作品情報・感想・評価

「デルフィーヌとキャロル」に投稿された感想・評価

ムチコ

ムチコの感想・評価

5.0
じっとりしてなくて好き。

デルフィーヌ・セイリグはすらっとした綺麗な人、という印象で来歴を知らなかったけど自分の言葉で語れる強い人だった。尊敬する人(俳優?)を聞かれて「サフラジェット」と答える。この時代に(現代も勿論だろうけど)女優であったことでどれだけ唇を噛んできたかが判るし、それを自分の世代で終わらせたいというのも伝わった。

あと出てくる女性たちみんなおしゃれ。
軽やかで編集も素晴らしい。セイリグさんとキャロルさんの作品をみられる機会はないのだろうか。
Noir

Noirの感想・評価

4.3
今まで見たドキュメンタリーの中では一番興味深く見れたと思う。わかりにくくないのにありきたりでないという絶妙な線を行っているようにも思う。
アケルマンのジャンヌ・ディエルマンでは男性が監督すると不可視となる家事という女性の日常を撮ったと述べられていたが、自分はこの映画が映し出す男性監督が多いために見過ごされている"日常"に知的好奇心をくすぐられていたのかもしれない。
また、デルフィーヌ(キャロルだったか忘れた)がフェミニズム運動での集会は友達に会いに行くような感じで楽しかったと言っていたのは小泉進次郎のセクシー発言を思い出したけど、社会が変わるときの原動力は単純すぎるくらいにシンプルであるのかもしれないなどと思った。
かなり面白い編集の映画。
ここ最近ずっと考えてるカメラを動かして人物の動きを見せるべきか、固定して言葉を聞かせるべきかという議論がデルフィーヌとキャロルの間でもあったと聞いて自信が出た。
挿入されるアケルマンの『ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン』は男性監督が隠していた、ただの女性の生活を描いたものであると語られるのを聞いて、あの映画のラストの事件はまさに省略されていた生活(生業)が表面化した瞬間に起こることを思い出す。

あと、トリュフォーへのディスが聞けるのもウケる