肉体の遺産の作品情報・感想・評価

『肉体の遺産』に投稿された感想・評価

この特集で見た後期にあたる3作はどれも、狂気的でかつ物語の構成が異形というほかない
いわ
4.4
ほぼギリシャ悲劇みたいなノリ。
視野が広いなという印象を抱いた。

いやあ、この長尺でここまで面白さ持続するのは凄い力量だ。
ガラッと主人公が代わるのは『サイコ』とかで全然あるけどヌルッと代わってくのは中々新鮮。長篇小説が連載を重ねるごとに物語の比重を変えていくのと…

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muscle
-
画面を分割したカットの凄みがすごい。
ため息をつきながら観念をする人々がミッチャムと同じ方向を向くのが繰り返される(息子、彼女の父親、妻)。同じ方向を向いて部屋から出ていくまでが「会話」。
4.0

1960年製作。原作ウィリアム・ハンフリー。脚色ハリエット・フランク・ジュニア 、アーヴィング・ラヴェッチ。監督ヴィンセント・ミネリ。上映館の惹句は、/アメリカ南部、ウェイド・ハニカットはその土地で…

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RYO
-

俯瞰気味のシネマスコープが空間の奥行きを捉えていて怖い(沼地の黄色いガス!)。叙事的な物語や神話的な人間関係から『ジャイアンツ』(1956)、『ビガー・ザン・ライフ』(1956)を想起。この時代なら…

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tunic
5.0

当り屋大将の墓よりもでかいミッチャムの墓。ぼこぼこと縁どられてて色が赤いのも怖い…
陽気なミュージカルのイメージしかなかったミネリのメロドラマ、というかファミリードラマ?強烈すぎてまだ消化できないし…

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開始2分で心底嫌いになるロバート・ミッチャムの見事な最低ヒールぶり。
彼の因果によって引き寄せられる数々の応報。その見事な負の連鎖ぶり。親と子と妻と恋人の錯綜する悲劇の果てに訪れる見事な着地ぶり。何…

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菩薩
4.0

この尺でこの内容だとどうしたって『国宝』を想起せざるを得ないのだが、グレートアメリカの象徴の様な父と二人の息子の話である点は共通しているとは言えベクトルそのものは正反対か。随分トキシックでマスキュリ…

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煙
3.6

死の霧。シネスコで6、7人をまとめて映す。ダンスパーティーでダンスや料理を楽しむ白人たちを敷地内の端から傍観する黒人の子どもたち。深夜2時に帰宅した息子に、レイフは私生児でお父さんはひどい人、などと…

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