MOTHER マザーの作品情報・感想・評価 - 2ページ目

上映館(207館)

「MOTHER マザー」に投稿された感想・評価

mamiko

mamikoの感想・評価

2.5

このレビューはネタバレを含みます

記録までに。

・確かに悲惨ではある。でも本当は、実際に私たちの身の周りに確かに存在し、私たちがあえて見ないように努めている人々の日々だった。

・母親役の長澤まさみは確かにどうしようもなく酷い。でも、個人的にどうしても「酷い」で済ませられない。確かに、子どもを「育てる」ことをしていない、親。でも、すがりつくものを欲しがるその姿は、哀しかった。

・息子役の俳優さんと、長澤まさみの最後の表情がとても良かった。

・事前にベースとなっている事件について調べて行ってしまったことをかなり後悔した。時々「実際はこの時、どんな空気だったんだろう」と考えてしまったり、集中できない部分があった。

※「モンスターか聖女か」みたいな告知のコピーは、さすがに違うと思う。聖女??

このレビューはネタバレを含みます

膝の擦り傷を“ベロリ”と舐めるシーン。役作りで体重を増やしたのかどこかむっちりとしたその姿。そして飛び込み禁止のプールで、息子に飛び込みを強要する際の表情であるとか…
長澤まさみがこれまで見せたことのないような、それらの冒頭のシーンから、すぐさま 一筋縄ではいかない映画であるとは思いましたが。

似たようなシチュエーションのストーリーであっても、どこかしらで愛情というものが垣間見えたり感じられたりするものだけど。
ホント、今作はそれが皆無でしたね。ただ一方的な“支配”による関係性。

「アタシの子供なんだから どう育てるかはアタシの勝手」という勝手な言い分。
そういうアナタも誰かの子供のはずなんだけど。

わたくし的には 2時間の間、ずーっと嫌な思いを抱えたまま。希望の光を見出すシーンは全くなく。
こんな映画体験は初めてでした。

そのうえで見た人が心に刻んで、何がしかを考える作品だと思います。


余談ですが、周平が凶行に至る 音と声の描写は映画的には素晴らしく嫌なそれでしたが(誉め言葉)。
その後 母の元に戻る際の音楽は大袈裟で安っぽくなっちゃった…ように聞こえました。
AKI

AKIの感想・評価

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このレビューはネタバレを含みます

長澤まさみさんが魅力的過ぎて、一瞬も目が離せなかった。

郡司翔さん、奥平太兼さん、浅田芭路さんの純粋で真っすぐな目が、この映画をとてもリアルなものにしていた。

クズ男を演じた阿部サダヲさんの演技が素晴らしかった。

長澤まさみさんがいろんな顔(母、娘、彼女、元妻など)を使い分けていて、いろんな長澤まさみさんが観れて嬉しかった。

ホームレスの役を演じても、長澤まさみさんは美しかった。

長澤まさみさんが息子を抱き締めるシーンが一番印象的だった。
毎回違う想いが込められているが、息子への深い愛情は毎回変わらない。

「僕、お母さん好きなんですよ。」って言葉が一番胸に刺さった。
長澤まさみ、よかったなぁ。

『誰も知らない』に似ていて、あるんだけど気づいていないことを描いてる。

『万引き家族』や『パラサイト』は、たしかにこんな家族もいる可能性はあるけど見たことない。という感覚がどこかにあったのに対して、『Mother』で描かれている家族に近い友達の家庭をで知っていたりで、リアルに感じれた。

ただ、映画としては、共依存の説明もちょっと弱く。母と息子の関係よりも、妹を母に人質に取られた息子という関係性に見えた。

役者さんの演技は素晴らしいの一言。

このレビューはネタバレを含みます

違う意味でのパラサイト。

依存と洗脳と大人たちはみんな自分のことだけでいっぱいいっぱい。だれも子どもたちのことを見ていない。見えていない。

「舐めるように育てた」っていう言葉。ねっとりじめっとしてるのに、テキトーとりあえずって感じがまさにだなと。

長澤まさみや阿部サダヲたちはもちろんなんだけど、なんと言っても奥平大兼をはじめ若手俳優と子役たちの芝居がスゴイ。役柄的にセリフは多くないけど、表情とか目とか仕草が。心配になるくらい。

そして個人的にヘアメイクの技術にも感動。特に10代の周平のまだらな白髪🦳。あのビジュアルだけで、すべてを物語っている。
息子に全く非はないし、母親から愛されたい一心で命令に服従していたことはとても切なく、同時に強い親子の愛を感じた。

長澤まさみの演じた母親は確かにどうしようも無い性格をしていたかもしれないが、冒頭で「大学にも行かせてもらえなかった。妹ばかりに贔屓している」と言っていた彼女のバックグラウンドには、辛い学生時代や家族にも話せない程の挫折を味わった過去があったのかもしれない。
勉強しなかったのは自業自得だが、それに手を差し伸べる教師や友人がいたら最初からこの映画は全くの別物になっていたはずだ。
更に、経済格差の大きい日本だからこそホームレスになり、貧しい生活を送っていたのであって、充実した制度、どこか違う国であれば幸せな生活が送れたかもしれない。

阿部サダヲとの恋愛は、今回の映画の中だからクズ同士の恋愛に見えたが、内容だけ見れば愛し合った2人の切ない感動物語にも見えた。駆け落ち覚悟の恋という一面が見れたときには、情けないという感情より、純粋に愛の素晴らしさを感じた気がする。金という問題点がなければあの2人は運命の相手だったのかもしれない。

全てたらればの話であるため、何を言っても仕方ないのだが、目に見えるものだけが全てではなく、批判する点も見方を少し変えるだけで一変するものだと改めて感じた。映画はあくまで作品であるため、干渉の度合いは人それぞれだと思うが、「可哀想」「親として最低」という他人事が溢れる世の中だから何も解決しない。とも思った。
unO

unOの感想・評価

2.5
シングルマザーで金に困窮するその日暮らしの生活を送り、両親からも見放された三隅秋子の息子・周平が、ホストに入れ込んで自身を連れまわしての駆け落ちの末に妊娠をして捨てられる等、日に日に堕落していく母を、幾つかの救いの手を差し伸べられながらも見捨てられず、遂には凶行に至ってしまう様を描いた大森立嗣監督作品です。

2014年に発生した実在の事件を基にした不遇系少年犯罪物語ですが、かつて本事件を追ったノンフィクション『誰もボクを見ていない』を読了した際の個人的な所感では普遍性のある主題の見つけ辛い事件で、この手の話の肝である、「誤った価値観からの脱却」、または「狂っていないといられない無常」の読み取れない話だったからです。

事態こそ異常ですが、当事者達からは取ってつけた心情や教訓と言ったありふれた「普通」しか感じず、その意味で安易な社会論で結ぶノンフィクションとは違い、理解不能なものとして描いた本作は立派です。ただそれを踏まえても「長澤まさみだから、ねっ」という強引さと「長澤まさみだからねぇ」という言い訳の狭間で揺れる一作です。
ひがの

ひがのの感想・評価

4.2
くっそ重い末路だったけど、容赦ないオチが好き。さいごの長澤まさみの表情、人間だったなあ、美しかったなあ。
阿部サダヲいい人役のイメージしかなかったからしっかりムカつかせてくれて凄いなと思った。
どんな要求でものんでしまう周平を否定しきることができないくらい同じ立場に立たないと意見することは難しい映画でした。
木野香の演技いいよねー見ちゃうよねえー
この監督の作品をそれほど観ているわけではないけれど、スクリーンを通してもその場にいるように感じる空気感を撮るのが本当に上手いなぁ、と毎度思う。

物語としては、まぁ本当に酷い親の話。
終始眉間にしわ寄りっぱなしだったし、
全部が全部実話なわけではないにしても、
本当にこれに近いことがあったのかと思うと
心苦しくて仕方がなかった。

こんな難しい題材を演じきったキャストと
その映し出し方が素晴らしかったです。
なにより周平役の2人がとてもよかった。。
そんでもって、青年期の周平の撮り方がすごく好みで。カメラワークとか、台詞の間合いとか、映す長さまでも。
あと、同じ場所が時を経てなんども映されるんだけど、そこにいるのは秋子と周平で2人の関係性に変わりはないのに、それぞれの状態はちょっとずつ変わっていっていて、、っていうのが感じられるシーンがすごく印象的でした。

実際の事件の内容でもそうだと思うけれど、秋子の生い立ちや、秋子と周平がこれほどまでに共依存する関係になった経緯は全くわからないんだけど。
そこを描かないところが、個人的には考えさせられるところでよかったですね。

追記
観た後に、実話の事件を調べてみました。
着想を得ているという作品だけど、リンクするところが想像以上に多くて驚きました。
奥平大兼くん、ぜひいろんな作品にでてほしい!!
きくち

きくちの感想・評価

4.1
友達に、ハッピーエンドだった?と聞かれたのですが、私にはハッピーエンドではないけれどバッドエンドでもないという曖昧な答えしか出せませんでした。ただ、あの親子にとってはあの関係、あの形が正解だったんだろうと感じます。どの視点からみるかで受け止め方が変わる作品だと思いました。
あと、奥平くんの演技がとても良かったです。これからたくさんの作品で彼の演技をみれることを楽しみにしています。