Favolacce/Bad Tales
新しい世代の台頭を予感させる1988年生まれで双子のディンノツェンツォ兄弟の長編第2作は、とりたてて変わったことはなさそうな日常が徐々に壊れていく群像劇。ローマ郊外、夏。近所と程良い関係を築き、息子と娘が成績優秀なプラチド家には特に問題がなく、普通の家族のように見える。だが、実のところは子供たちに無関心だったり、父親にはサディスティックな傾向があったりし、周囲の大人たちの醜悪さを見抜いている子供…
新しい世代の台頭を予感させる1988年生まれで双子のディンノツェンツォ兄弟の長編第2作は、とりたてて変わったことはなさそうな日常が徐々に壊れていく群像劇。ローマ郊外、夏。近所と程良い関係を築き、息子と娘が成績優秀なプラチド家には特に問題がなく、普通の家族のように見える。だが、実のところは子供たちに無関心だったり、父親にはサディスティックな傾向があったりし、周囲の大人たちの醜悪さを見抜いている子供たちは大胆な行動を取る。
家族物には珍しく母親たちの存在感がなく、父親と子どもの関係がメインだと思います。
この野郎共がどうしようもないクズばっか。というか女も含めて大人全員ダメです。そこそこ裕福な中流家庭、底辺の父子家庭…
少女の日記を拾った作家が話すノンフィクション風フィクション。
生気のない子どもたち。上っ面だけの仲良しご近所。親が全員クソ。
世界に絶望し大人に呆れきって無になった子どもらの目が痛々しい。
お試しセ…
狂って行くのではなく静かに壊れて行って取り返しがつかないし取り替えもきかない日常。生々しい生色の地獄。自分だけが可愛い人間たちの可愛くなさだけを集めた閉塞感。そしてそれらを圧縮し作り上げた蜜の無い「…
>>続きを読む夏休みの生存者
街を出て何処に向かうのか
ゾッとするほど救いのない作品だった。あくまで寓話である、いや、寓話であって欲しい。
幼き頃、爆弾を作ってセカイを破滅させたいと妄想した方も少なくない…
ローマ郊外の平穏な住宅街に住む娘アレッシアの捨てられた日記を拾った男の創作という体で進行する。
表層円満の裏で妬み合う隣家同士、負を撒き散らす父親のDV、不満が鬱積していく子供達の感情が夏休みの計…