英雄の証明に投稿された感想・評価 - 122ページ目

"善行"という言葉を、実に多方面から考えさせられる作品だった。

借金により服役中の男が、金貨の入ったバッグを拾い、そのままネコババせずに持ち主に返すという"善行"を行ったことで英雄となるも、あるこ…

• #新試なくいら2022

ファスハディの相変わらずな緻密さ巧みさでグイグイ惹き込まれ、うーんと唸る。

誰かの善行で公共意識の高揚に酔ったり、思わぬ自己肯定感を更に求めて事実を“盛って”しまったり、それに便乗したい、妬ましい…

これが洗練されすぎているということなのか、リアルに見せたいという監督の思いとは裏腹に、なんでここにカメラを置けて、なおかつ連続的になってるのかというところにずっと意識が向いてました(笑)

主題につ…

真実の立証不可能性、不信と信頼の揺らぎ、音の存在感、柵と扉の強調、鮮やかな構図をテンポ早めにつなぐリズム。つまりいつもの面白くも痛ましいファルハディ。「いつもの」ものを違う形で提示できる人、俺はすご…

チャップリン『キッド』へのオマージュ。
ファルハディは話の膨らませ方が上手すぎる。各ショットの構図が計算し尽くされていてひとつの完成形を提示しているよう(もはややり過ぎに映るくらい)。
一番驚いたの…

あまりにも不寛容なこの社会で、些細な善行さえも大きな代償を払うことになるという恐るべき事実。

寛容さと思いやりの欠如が生み出す理不尽と悲劇、正義の曖昧さ、良き者であり続けることの難しさを真っ向から…

• #MyATB

「不良の善行問題」に思う事があるのはどこの国も同じなのかと異国の映画で聞くとは思わなかった両津理論には思わず笑ってしまったが、この話が抱える問題は勿論そんなものではなく…。
真綿で首を絞められるよう…

善行を働いき英雄扱いされた主人公・ラヒムが、自分がついた小さな嘘をきっかけとして転落していく。
社会に翻弄される彼にも欠点があり、対立する登場人物全員の言い分も理解できるため、白黒つけ辛く、観ていて…