人と人との距離が近いクローズアップの画角が多い初期の作品は、その息づかいが伝わってくるほどの感覚を覚える。ドキュメントに近い手法を取りながら人の心理に近づき、その生々しさで現実を見せつける。後にタル…
>>続きを読む1981年、ハンガリー、ドラマ。
音楽家の20代の青年アンドラーシュ。精神病院でバイオリンを弾く腕は良いが、患者との飲酒がバレて即刻クビに。その後、恋人のカタと結婚するが、仕事から仕事を渡り歩き、…
タル・ベーラ監督『アウトサイダー』(1981)
生活に細やかなメロディをー
常に「どう生きていくか」を問われる中で音楽が"こうであるべき"という物差しを融解するように鳴らされる。
カメラ(或い…
のちの『ダムネーション』『ヴェルクマイスターハーモニー』『ニーチェの馬』といった、黙示録的・哲学的な作品群への過渡期。
社会派から形而上学へ
『アウトサイダー』には、まだタル・ベーラの人間への信頼が…