これは観られてほんとうによかった。
少し前(2021年制作)のベルギー映画なんか、きっかけがなければ観ないだろうから。(朝日新聞の映画欄に感謝)
短い映画だが、冒頭から観る者は心を傷つけられる。そ…
小学校に入学して不安な妹が目にしたのは優しい兄がイジメを受ける姿、なんとか兄の為に動こうとするが…。
北欧映画らしい陰鬱な雰囲気、子供目線から徹底して映すカメラワーク、救いのない展開。
70分の短…
尺の短さを活かして、頭からかなり飛ばして物語に入る。起承をまとめて行うようなオープニングで、これは映像で映される物事の深刻さを説明するに性急に思えつつも、我々が持つ正常な判断軸からすれば、明白な問題…
>>続きを読む小さな背中と乾いた空、文字通り等身大の視点から見る学校という社会。助け方が分かっていないのは大人も子供も同じだけれど、目線が同じだけその心の機微は分かりやすいのかも。主演の子の演技がとても繊細で素晴…
>>続きを読む兄がいじめられているのをずっと見てきた妹は、ある時衝撃的な場面に遭遇してしまう…
ローアングルから捉える被写界深度が浅い画面構成は、誰からも助けてもらえない彼らの地獄のような小さな社会そのもの。彼…
監督はどこまでも子供の目線の高さを手放さずに、学校(社会)を描いていて、ぷつっとそれが終えたとき、そっか、これはずっと繰り返されるんだと感じた。終わりのない社会。目には見えない力がはたらく世界で、何…
>>続きを読む小学校という(大人の管理下にあれど)子供達の視点がメインになる場で対峙する解決のしようがない残酷な現状を描くにしても、淡泊が過ぎている。「学校内」というよりも「学校内でのノラ」を描いているのはカメラ…
>>続きを読む©2021 Dragons Films/ Lunanime