ハリウッド大作だけが映画じゃない。
スター俳優だけが観る価値じゃない。
絶賛するだけが良い映画の条件じゃない。
無名でも。
日常の延長線上でも。
汚くて格好悪くても。
人の心を揺さぶれば“映画”と呼ぶ>>続きを読む
娯楽映画における神話的存在。
ビッグバンは星を生み、育み、そして伝説を作る―。ルークを主人公とした三部作完結編。
前作よりも映像技術が確実に進歩した作品でした。
まあ、オリジナルを入手するのは困難と>>続きを読む
セピア色の向こう側にある残像。
これがカルト映画の雄、ホドロフスキー監督か!と頷くに値する作品でありました。ジャンルで区分すれば“サスペンス”になると思いますが、そんな単純な括りで区分したくない…そ>>続きを読む
一文字でもネタバレに繋がりそうで注意が必要な作品。傑作。
いやぁ。本当に感想が書けない作品です。
端的に言えば丁半ばくちと同じですからね。奇数か偶数か。そのどちらが出るのか…という一点だけで観客を惹>>続きを読む
田舎町における倒錯した性と暴力の物語。
「難解な作品が多い!」
という印象が強いデヴィッド・リンチ監督の作品ですが、本作に限って言えば取っ付きやすいと思います。勿論、不穏当な雰囲気と背筋が寒くなるよ>>続きを読む
粘度の高い泥沼に沈められたかのような物語。
本作のタイトルを直訳すると「呼吸をするな」。うん。確かに、その状況を真正面から描いた作品でありました。これは自宅ならばヘッドフォン推奨(鑑賞時間は深夜が望>>続きを読む
レゴブロックの世界観で活躍するDCヒーローの物語。前作に引き続き、子供と観賞しました。
本作の主人公はバットマンです。
彼は基本的に人間ですから、特別なパワーを持っているわけではありません。しかし、>>続きを読む
レゴブロックの世界観で活躍するDCヒーローの物語。
『悪の軍団誕生』が想定よりも楽しかったので、息子の希望により本作をセレクトして鑑賞しました。本作は時系列的に『悪の軍団誕生』よりも前の位置付けのよ>>続きを読む
底辺×高さ÷2。
『ヒメアノ~ル』の吉田恵輔監督作品。
若い頃のヤンチャを引きずる三十路の主人公。
彼と同棲していて交友関係と視野が狭い彼女。
そして、その彼女のワガママな妹(中学生)。
この三人>>続きを読む
娯楽映画における神話的存在。
ビッグバンは星を生み、育み、そして伝説を作る―。
正統派の続編でした。
脚本、演出、映像技術、美術…全てにおいて深みを増し、観客の想像に委ねていた部分に現実感を持たせ、>>続きを読む
悪趣味極まりないモンド映画の入門編。
モンド映画。
それは、行き過ぎた好奇心を満たすかのような猟奇的なドキュメンタリー。其処にあるのは『世界マル秘映像』と同レベルの“高みから見下ろした視点”、そして>>続きを読む
甲高い音が鳴り響く知的興奮に満ちた物語。
熱量の高い会話ばかりの作品…。
というのが第一印象でしたので「デヴィッド・フィンチャー監督らしくないなあ」と感じましたが、これは大間違いでした。確かに他の作>>続きを読む
ひたすらに堕ちていく螺旋階段。
端的に言えば、探偵による人捜しの物語。
ですから主旋律は至って単調。聞き込み、聞き込み、聞き込みの繰り返し。しかし、それでも思わず前のめりになるのは、時折混ざる不協和>>続きを読む
邦題そのままに、不妊症で悩む二人が赤ちゃんを攫い、自分の子供として育てようとするコメディ。
いやぁ。とても難しい題材に挑戦しましたね。
子供に関しては容易く“鬼”になるのが親。だから、実際に子供を持>>続きを読む
レゴブロックの世界観で活躍するDCヒーローの物語。
レゴが好きな息子の希望により鑑賞しました。
あくまでも子供向けの作品なので、DCに疎くても楽しめる作品になっているのは嬉しい限り。僕もノーラン監督>>続きを読む
映画好きならば一度は聞いたことがあるであろう邦画界○○○三大タイトルのうちの一本。あ。“三大”の前には罵詈雑言系の文字を任意で入れてください。
いやぁ。評判どおりの作品でした。
稚拙な演技。思わず失>>続きを読む
現代における娯楽映画のビッグバン。
お恥ずかしい話ですが。
最後まで観たのは今回が初めてです。子供の頃に触れる機会もあったのですが、物語の展開が速くて付いていけず、楽しめなかった記憶しか残っていませ>>続きを読む
スペイン発のB級カルト映画…。
という事前情報で鑑賞したのですけれども。
お洒落映画で、コメディで、いや実は恋愛映画で、いやいや犯罪映画で、もしかしたらミステリで、ある意味ファンタジーの結果、スペイ>>続きを読む
繰り返される殺人。暗号で示した声明文。
動機が不明の中、先行する猟奇的な印象。
そして、未だに解決していないという事実。
それが、全米を震撼させたゾディアック事件。
実際に起きた事件を描いた作品とし>>続きを読む
―古ぼけたラジオから流れる曲が部屋を支配する中、俺は紫煙を燻らせながらグラスを振った。氷が叩く音と哀愁を奏でるトランペットが、あの日の記憶を呼び覚ます。そう。耐え忍ぶ嗚咽が胸を焦がし、闇に身を任せたく>>続きを読む
運命に翻弄された女性の物語。
そして、同じように観ている側も翻弄してくる作品。秀作。
特に場面転換の手法については。
慣れるまでは辛いものがありました。前触れもなく、現代と過去の場面が繋がっているの>>続きを読む
情緒不安定にさせる傑作。
とても巧みな筆致で描かれた作品でした。
端的に言えば、不安に苛まれる画家とその妻の物語です。しかし、冒頭に差し込まれた“本作が虚構である”と強調した演出が示すように“物語と>>続きを読む
昭和33年。東京タワーが竣工した年。
未だ蒸気機関車が走り、禁煙と喫煙の区分が存在しない日本の片隅で、心中したと思われる男女の死体が発見された。地元の警察は心中と断定するが、実は社会を揺るがす汚職事件>>続きを読む
どんぐりころころ、どんぶりこ。
お岩にはさまって、さあ大変。
という映画と伺って鑑賞しましたが。
いやいやいやいや、これがまたどうして。
すげー映画でした。
スピード感溢れる映像。
だけど、現実味溢>>続きを読む
枯葉舞い散る石畳を歩くような物語。
自分とチャップリンの映画は相性が悪い…。
そんな先入観を吹き飛ばしてくれる良作でありました。特に本作は喜劇の部分が軸ではなく、落ち目の喜劇役者とバレリーナのドラマ>>続きを読む
分析心理学の創始者、ユング。
彼の患者であるシュピールライン。
精神分析学の父、フロイト。
医師と患者。先駆者と後継者。三者三様の想いが絡み合う人間模様と、脳細胞が作り出した電気信号の向こう側に存在す>>続きを読む
閉ざされた空間。
一体ずつ減っていく十体のインディアン人形。
果たして最後まで生き残るのは誰なのか?
彼らを招いた館の主人の正体は?
推理小説界に燦然と輝く名作『そして誰もいなくなった』をアレンジして>>続きを読む
「僕の兄貴はクローゼットに生首を隠しているんだ」
そんな刺激的な独白から始まる本作。
名作である『雪国』や『吾輩は猫である』に匹敵すると思うほどに印象的で好奇心直撃な出だしでありました。だから、かな>>続きを読む
昔、うちに猫がいました。
元々、野良猫だったのですが、ご飯をあげているうちに居ついたのです。最初のうちは僕の顔を見るたびニャアニャア鳴いていたのですが、いつしか鳴かなくなりました。そのときは「まあ、鳴>>続きを読む
原発の是非と、父と子の物語。
あー。惜しいなあ。
と思わず天を仰ぎたくなる作品でした。
原作が東野圭吾氏ですからね。
物語の軸は申し分ないのです。原発の是非を問う舞台設定は、小説で読んだならば濃密な>>続きを読む
前作『96時間/リベンジ』の正統派続編。
フランス、トルコに続いて本作の舞台はアメリカ。
アクションは更に激しくなり、ドコドコバコバコと繰り広げるカーアクションが見どころの作品。
変な喩えで申し訳あ>>続きを読む
A地点からB地点へと移動する物語。
さすが名作と呼ばれるだけはありますね。
1939年公開作品なのに、現代でも違和感なく楽しめるのは“脚本が娯楽作品の要所を押さえている”からだと思います。映像技術の>>続きを読む
かつて夜空の星は孤独でした。
しかし、自由でした。
何に頼られることもないけれど。
何に縛られることもありませんでした。
夜空の星が繋がって星座となったとき。
星は意味を持ち、そして拘束されました。>>続きを読む
舞台は1958年のフランス。
街は癒えても心には傷跡が残っている…そんな時代に窮屈な居場所を壊して逃げようとする男女二組の物語。
サスペンスの名作!
と伺って鑑賞しましたが…主眼は“犯罪”ではないの>>続きを読む
少女失踪事件を軸に、父親の慟哭と刑事の執念を描いた傑作。
どこを切り取っても無駄のない脚本。緊張感を途切らせることのない演出。物語に密着した配役。雰囲気を盛り上げる舞台設定。余韻を残す終わり方。これ>>続きを読む
アイドルによる自主映画…という映画内映画。
とても限られた層に訴求している作品…に見えますが、実は心の奥底に眠っている本能を刺激し、何かに目覚めるかもしれない問題作。これはかなりヤバイ作品です。
ま>>続きを読む