座頭市あばれ火祭りの作品情報・感想・評価

座頭市あばれ火祭り1970年製作の映画)

製作国:

上映時間:96分

ジャンル:

3.8

「座頭市あばれ火祭り」に投稿された感想・評価

市さんイメージビデオ。各場面の撮り方や立ち回りのアイデアは素晴らしいのだが、その連なりが物語の面白さに結びつかない。尻頻出。
共演者は豪華すぎるくらい。森雅之の老いを愛でる。
シリーズ第二十一作。風呂場での大立ち回りや仲代達矢の悪夢はかなり良いし、ショット単位では良い画の連発でさすがの宮川一夫だけど、要素ばかり際立ってひとつの映画としてみると微妙な感じ。というか人物多すぎて扱いきれてない。もうちょい上手くできるんだろうけど大物呼びすぎてスケジュール合わせられなかったのかな、とか勘ぐってしまう。
Catman

Catmanの感想・評価

4.5
大映時代のフォーマットからはやや逸脱した勝プロダクション製作による実験的で意欲的なシリーズ第21作。例によって詰め込み過ぎから構成に纏まりを欠くものの、シークエンスごとのテンション&クオリティは非常に高くてすこぶる面白い。勝新の映像表現や殺陣への強い拘りが感じられます。
ヒロインの大原麗子は綺麗だけど、それ以上に吉行和子の美しさにビビります。あっという間に退場してしまうのが余りに勿体無い。そして最も強烈なのが敵役の森雅之。この暗黒街の闇将軍という盲目の大親分がとんでもない悪いヤツで、歳を食ってる割に市に負けないほどの速い居合いを見せたり、その風貌も含めてもう殆どシス卿なんじゃないかと思わせる極悪ぶりです。やっぱり市の相手はこのくらい大物でないと。仲代達也は流石にインパクトあるけど中途半端な使われ方でちょっと勿体無い。
兎にも角にも見応えたっぷりの贅沢な娯楽作品です。
シズヲ

シズヲの感想・評価

4.0
座頭市VS盲目の大親分、そして座頭市VS仲代達矢!めちゃワクワクする対戦カードだ。ストーリーは割といつも通りの座頭市だけど、森雅之、仲代達矢、ピーターなど豪華な面々が惜しみなく登場する。「座頭市と用心棒」とはまた違ったベクトルで贅沢な映画なのだなあ。三隅監督作品ではあるけど、所々の演出にカツシン映画の片鱗が混じっているのが面白い。

とにかく殺陣のアイデアが凄い。森の墓前での居合、風呂場での全裸乱闘、ヒロインに先導されながら追手を瞬時に斬り捨てる場面など、外連味たっぷりのアクションがてんこ盛りだ。ちょっとやりすぎ感もあるけど、勢いと見せ方のおかげで楽しめる。終盤のド派手な火攻め作戦も強烈な絵面でインパクト大。登場人物達もキャラが立っていて印象的だし、特に森雅之演じる闇公方こと盲目の大親分は貫禄に溢れていて秀逸。

話の構成はちょいと纏まりに欠ける。仲代達矢との因縁やピーターとの掛け合いといった脇道の物語が「座頭市が闇公方に命を狙われる」っていう大筋と殆ど結び付いていないんだよな。そのせいで展開の締まりがいまいちで、全体的な収まりが悪い感じは否めない。それでも作品自体は適度に荒唐無稽で豪華なだけあって十二分に楽しい。インパクト抜群の殺陣が満載の娯楽作だ。
吉行和子の美貌、仲代達矢、盲目の大親分 森雅之、と見どころは沢山あるのですが、色んなことやり過ぎているよな。
ryohei

ryoheiの感想・評価

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勝新は最高。勝新は勝新でしかない。大好き
仲代達矢の夢のシーンが鳥肌モノだった
冒頭、野良犬に追い回される市を分割画面で見せるセンス。

撮影は宮川一夫。『用心棒』の冒頭にある「犬のパンショット」を彷彿とさせるカメラワークである。
犬をパンするのは宮川一夫の得意技なのかな。
喧嘩の助っ人に加わった市(勝新太郎)だが闇公方(森雅之)による闇年貢の取り立てと知り闇公方の子分達を斬り捨てた。
闇公方の逆鱗に触れ市の殺害指令が広範囲に伝わった。
その夜、妾市で旗本の元妻(吉行和子)が競りに出され売られる様を見た市は彼女を救い宿で一夜を過ごす。
ところがその元旗本で現在は浪人(仲代達矢)にその事を知られ、彼からも命を狙われる市だった・・・。

勝新太郎劇場版シリーズ第21作目。

最終作を先に見てしまったのですが、それと同じように色んなエピソードとキャラクターを詰め込みまくってます。
ストーリーラインがひとつではないというか。
ある意味贅沢といえば贅沢な作りですけどね。

それもこれも座頭市の敵役キャラが濃いってのもある。
仲代達矢に森雅之、さらには大原麗子やピーターまで座頭市の命を狙いますからね(笑)
ほぼ最初から最後まで命を狙われっぱなしの市さんです。

銭湯で殺陣シーンというかなりコミカルなものも。
今で言えばアキラ100%ばり(笑)に風呂桶で股間を隠しながら斬りまくる座頭市です。
コミカルですけど鮮血はエグいですけどね。

欲を言えば仲代達矢とのサシの勝負はもう少し見たかった。
でも見応えある作品でしたよ。
湯屋における桶で前を隠しながらの全裸チャンバラ、街道通行中のすれ違いざま居合い10人(?)斬り、油池の小島で炎に囲まれる火炎地獄。等々、アイディア満載のアクション・シーンやフェティッシュともいえる美映像が連続。故に映画的で面白いことは面白い。

ただ、闇公方相手のメイン・ストーリーと、凄腕浪人(仲代達矢)と若いチンピラ(ピーター)相手の2つのサブ・ストーリーが、1つの筋に編み上がっていない。さらに、上述のように、色んなアイディアや美映像がぶち込まれたそれぞれのストーリーも、スムーズに流れていかない。

プロデューサーであり共同脚本である勝新太郎に「やりたいこと」がありすぎて、それをぶち込んだはいいが誰もまとめきれなくなってしまった。だが、ほとばしる才気や意気込みがギラギラと輝いている。そんな作品。
英語タイトルはZATOICHI GOES TO THE FIRE FESTIVAL.タイトルバックのスプリットスクリーンや仲代達矢の目力、幽霊的ポジション、イケメンのピーター、危機一髪具合がハンパないクライマックス、ラストの殺陣でのサブリミナルにしては丸分かりな一瞬の笑顔など見所は豊富にある。
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