白塗り二枚目で長谷川一夫の後継者を市川雷蔵と競った勝新太郎が、貧乏長屋の盲目の倅から、悪知恵を働かし一塊の按摩から不知火検校に上り詰めるピカレスク時代劇で開眼し大映の屋台骨を支えるスターに成長した森…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
とりあえず重犯罪は一通りやってみる按摩杉ノ一の出世譚。
旅の者を殺して金を手にしても、金の融通にかこつけて女をものにしても、検校の座を強盗殺人で奪っても、結局世の中を見下せなかったのを、目が開いた…
いやー、悪いわーw ゾクゾクするわーw
勝新さんにとって、ふたつの意味でターニングポイントとなった作品かと。ひとつは、この役で、俳優として大化けしたこと(そして、あの”座頭市”に繋がっていく)。…
自分と同じぐらいの世代で、大して映画など観てこなかった自分のような人間の大半はおそらく、勝新太郎という名前を何度か耳にしたことはあっても「何か豪快なおっちゃんでしょ?あのテレビでわーわーおちゃらけて…
>>続きを読む異色過ぎる時代物。
極貧なうえに目が不自由な最悪の幼少期を過ごすが、生まれながらの悪知恵と自己中心的な実行力と人心掌握力で極悪非道の限りを尽くし頂点の位にのし上がるが、細やかな悪知恵の手違いで身を…
ジョーカーですら屁で吹き飛ばせそうな純粋悪党を勝新が軽快に嬉々としてぶちかましていて最高かつ最高。不穏な劇伴でシリアスさを装いつつも頭から爪先まで黒めな笑かしで溢れている。裾からこぼれるヌメヌメと黒…
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