
【演技の説得力】
市子が刺すシーン。度肝を抜かれました。感情の高ぶりからして、あの泣く姿以外に考えられないと思わせる程の演技力。杉咲花さんすっげえええ。
光があるはずなのに、色相が暗くて全然明る…
複雑で解釈不能なもの、社会や人生や感情等が、余白を残しながら強く描かれている。
見るほど考えるほどに正誤も善悪も美醜も分からないし、真相なんて無い。美しい感情ほど同時に醜くもあり、正しい行動ほど同…
このレビューはネタバレを含みます
ドラマのアンメットで杉咲花さんと若葉竜也さんが好きになり、この映画に辿りつきました。
プロポーズからの疾走、過去と現代を織り交ぜながら話は進んでいきます。
市子が市子として生きたかった人生、長谷川…
こちら側に生々しく市子という存在を突きつけてくる杉咲花の演技力に感動、息が詰まるタイプのやるせなさを覚える話でした。市子に幸せになってほしいとは言い切れない自分も確かにいるけど、生まれたことを肯定す…
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『市子』を観たあとあまりに心が重くて、その日はもう何も観る気になれませんでした。
親ガチャなんて軽い言葉では到底追いつかない生々しさと静けさを同時に突きつけられる一本でした。
物語はとてもシンプル…
プロポーズした翌日に失踪した恋人の市子を捜索する長谷川。その中で彼女の知らなかった生い立ちが明かされていく。
邦画の社会派ドラマにありがちな所要キャストのヒステリックな言動からのお涙頂戴なストーリ…
これはただの人間の尊厳を問う話ではなかった。
市子が幸せに生きる道は無かったのか、それだけをずっと考えてしまう。
人間を人間として扱ってくれない社会と守ってくれない制度。
映画のラストは市子が狂って…
©2023 映画「市子」製作委員会