早稲田松竹にて鑑賞。
同時上映の「童年往事」同様、どこかにあるかもしれない、恐らく自分の中にも覚えのある痛みを描く。
本作が描き出すのは、所謂青春の痛み。自らの未熟さ、タイミングのズレ、様々な要因が…
近代のシステムが土地から人を引き剥がし、人と人とを分断する
土地を繋ぐはずの電車によって人は分断され、人を繋ぐはずの手紙が心を通わせない
皮肉にも手紙/媒介物の媒介者が人と繋がる
トンネルを抜けた先…
恋の終わりに明確な事件も理由もない。
ただ少しずつ、すれ違っていき、少しずつ、何かが冷めていき、そしてある日、静かに終わる。
それは失恋ではなく、
“人生が静かに曲がった瞬間”のようなものだ。
だか…
『冬冬の夏休み』がとても良かったホウ・シャオシェン監督作を続けて。
登場人物みな悪気がないまま、現実の苦みがゆったりと積み重なってゆき、誇張のないリアリティが滲み出す様が独特。主人公のおじいちゃん…
今度「好きな四字熟語」を聞かれたらこれにしよう。
「お薬のめたね」みたいなムッチリフォントが消えてから、暗転をそのままトンネルの暗闇へと流用する冒頭のシークエンス。
「国境の長いトンネルを抜けると…
©CENTRAL MOTION PICTURE CORPORATION 1987