接吻泥棒の作品情報・感想・評価

「接吻泥棒」に投稿された感想・評価

イマイチ。早さ志向のロマンティックコメディなのだが、散漫さだけが目立ちそれほどハジけぬまま終わってしまう。主演・宝田明もちょっと鈍重に映る。
ラストは最悪。作り手側が作品を信じていない。ロマンティックコメディにこういうスカし、シラけ的な態度を持ち込むのはホント良くない。帰宅後すぐ『最高殊勲夫人』のラストを観て口直し。
どなたかの感想にも書かれていたけど、「接吻泥棒」ラストは川島雄三が「幕末太陽傳」でやりたかったことをやったのかなあ、と思った。「俺は女は描けねえ」って石原慎太郎、昔から変わってないんだね。全体的にはイマイチだったんだけど今の自分の気分には軽薄な笑いの感じがちょうどよかったかな。石原慎太郎の色紙からのピンク地に黒明朝タイトルもよかった。
スパゲティを投げたり食べ物を粗末にしていたのが印象的。退屈でもなかったけど、たいして面白くもなかったと思う。
nagashing

nagashingの感想・評価

1.5
宝田明と北あけみのおいかけっこは秀逸。北あけみの自室で、別れを切り出した宝田明が怒った彼女に追われて窓づたいに屋根へ、屋根からまた窓を抜けて部屋のなかへと逃げもどり、ドアから追い出されると女子寮の住人たちにとりかこまれて階段を右往左往する。セットのなかを横へ縦へと流れるような動きがとても気持ちよかった。
ほかにも、序盤のカーチェイスや四名が入り乱れるキャットファイト、美術全般のモダンなデザインと色彩感覚など、よいところがないわけじゃない。しかし問題は、前者に代表されるドタバタアクションと、後者に象徴されるロマンティック・コメディへの志向が、完全に齟齬をきたしていることだろう。混沌にも洒脱にも舵を切れず、非常にどっちつかずで、この手の喜劇の中身のなさをまったくごまかせてない。楽屋オチもひたすらさむかった。
籠

籠の感想・評価

3.9
2017年2本目 旧作日本映画1本目
1,050/2,350

「接吻泥棒」赤コーナーと青コーナーとわかるようにそれぞれの色で画面のかなりの場所を割いて塗り潰して対戦者の紹介をしつつ中山豊と加藤春哉のカーチェイスで始まるぶっ飛びラブコメはこの時代以降には死滅しており残念でならない。川島雄三の埋もれている格調の高くない作品に私は惹かれる。アンパンのへそと呼ばれた団令子が後にアンパン以上の薬物で輝きを失ったいうのも皮肉だ。
沢村いき雄の蛇の扱いが巧みで苦手な人は卒倒するだろう。マムシ料理店なんてまだあるのかな?場所が高架下で川縁で新橋?って今だとどの辺りだろうか?ナイトクラブのパイとスパゲッティの投げ合う所に主役の他に新珠三千代と草笛光子と北あけみと中谷一郎と上田吉二郎がいるのが黛音楽と共に最高だ。
宝田明がかっこいいのに情けないところが、、中井貴一を思い出した。テンポいい映画。