このレビューはネタバレを含みます
スイス山中にある古いホテルで育った男(ヴァランタン)の少年時代の思い出を描く回想譚(シュミット監督自身の少年時代の記憶を基にしている)。
一本の電話をきっかけに今は廃墟となり取り壊しの決まったホテ…
静かな山奥の古びたホテルに足を踏み入れると、時間はまるで溶けるようにゆるやかに流れ始める。主人公ヴァランタンの記憶は風のように漂い、過去と現在、夢と現実が織りなす繊細な景色が広がる。
遠くから響くピ…
シュミット監督は現実と過去を越境して描くのが得意な作家なので、こういうノスタルジックな作風はまさにうってつけ。廃墟となったホテルで主人公が幼少のころ賑わっていたホテルでのさまざまな出来事を回想なのか…
>>続きを読む死ぬ時はこんな走馬灯見たいな〜
シュミットの撮る映画はいつも明確なストーリーがないけど、それがふと思い出す「思い出」と相性がいい
子供だから夜の話とか大人の話を断片的にしか知らないのもなんか良い
な…
過去とは互いに干渉しないと言いつつ、存分に回想して接触せんばかりに鮮やかに蘇る記憶。子供目線で捉えた大人の世界のあれやこれを大人になって巡るってノスタルジーなやつで、'80年代後半辺りの映画の雰囲気…
>>続きを読むHORS SAISON: 1992 T&C Film AG