「鮫」に投稿された感想・評価

中村錦之助主演、田坂具隆監督作品。文芸映画に定評のある監督ですし、錦之助との相性もいいということで期待しましたが、長い。内容は、悪の追求と善への回帰という一般的な話で尼さんの三田佳子襲いますが、全体的におとなしいイメージ。群衆シーンは日本映画黄金期で見ごたえはありましたね。
k

kの感想・評価

3.8
サメ映画として鑑賞しました。
流民の子として生まれた漁師の男、その名も鮫は、飢饉による口減らしのために村を焼き討ちにされ、母親を失います。孤独な鮫は、悪いとわかっていながらも悪事を重ね、困難な時代を生き抜いていく、というお話。
DVD化されていないのが不思議なくらいの名作。主演はあの中村錦之助、終盤には三田佳子も出演する豪華な布陣です。中村錦之助の演技が鬼気迫っていて引き込まれます。純粋無垢な子供だった鮫が、京へ逃げ延び、善悪の判断をかなぐり捨て盗っ人となって人を傷つけ、足軽となっては寝返ってまで殺しまくり、ついには野盗となり極悪非道の限りを尽くすその過程を、少しのメイクと大胆かつ力強い演技でやり切っています。その鮫が、尼という究極の善に触れ、これまでの悪事の全てがフラッシュバックするシーンは必見です。
サメは冒頭に登場。漁師であっても流民の鮫は、獲ったサメのほとんどを領主に献上せねばならず、分け前は頭と臓物だけ。差別の末についには焼き討ちにあうんですから、彼があれだけひねくれてしまうのもよく理解できますよね…。
新文芸坐で田坂具隆『鮫』を観た。
退色しピントの合わない画面に、これはヤバいと思ったが、次から次へと繰り広げられる地獄絵図に一瞬たりとも寝るヒマはなかったが、観終わってグッタリ。疲れた。