大学教授の職を辞め、そして妻を亡くした77歳の渡辺儀助は一軒家に住んでいて、平和な日常を過ごしている。パソコンで遺言書を書く中、「敵がやって来る」と不穏なメッセージが流れてきて、、、。
たまに友人…
白黒で映し出される人間の輪郭には、なぜか妙な色気が宿る。色彩が奪われたぶん、息遣いや造形が際立ち、その人の生をむき出しにするのかもしれない。
前半の食事シーンが印象的。幸田文の『台所のおと』を思い…
吉田大八監督が筒井康隆の小説を映画化した心理劇。
(2025、1時間48分、モノクロ)
妻に先立たれ古びた日本家屋でひとり暮らす元大学教授・儀助(長塚京三)は、生活費が無くなったら命を絶とうと来る…
原作未読。筒井康隆らしい、現実と妄想が混濁する不思議譚。後半にかけてはその傾向がより強くなり、現実か妄想かの判別すら諦めてしまった。これを完全に理解して楽しむだけの素養は、自分にはありませんでした。…
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