ぼくは怖くないの作品情報・感想・評価

「ぼくは怖くない」に投稿された感想・評価

♪ Will you please tell me the way to the sky
  ああ 空は何も変わらず そこにいた

「いつでも君の傍にいる」
と寄り添ってくれた“あの物語”は少年たちが歩き出す瞬間を捉えた作品でした。その姿勢は間違いなく“能動”。彼らの意思が物語を支配したのです。

しかし、それは恵まれた人の物語。
多くの子供たちは大人に支配され、自ら行動する前に“目覚めさせられて”しまうのです。それを不幸と呼ぶのか、効率が良いと呼ぶのかは人それぞれですが、そこに彼らの意思はありません。

そんな瞬間を描いた本作は果てしなく残酷。
そして、とことんまで優しいのです。

イタリアのある地方。
草原が広がり、空も落ちてきそうなくらいに大きくて。牧歌的な世界に生きる子供たちは、いつでも眩しい…そんな世界観。でも、根底に漂うのは貧困の痛み。

だから、彼らには知識がなく、それが純真さを支えています。それは大人も同じ。リスクが大きいことに疑問を抱かず、ズブズブと沼に嵌っていく様が痛々しいのです。しかも、心の奥では否定しているのに。

特に印象的だったのが母親の一言でした。
「大きくなったら、この村を出てね」

おう。なんとも残酷。
そして優しいのでしょうか。
この一言に本作の全てが詰まっていると言っても過言ではありません。ある意味“ネタバレ”かも。

ゆえに物語がどんなものなのか。
そこには言及しません。邦題にもあるように、彼は元から怖くないのか、それとも一欠けらの勇気を振り絞ったのか。それすらも書きません。大切なのは目覚めた先の選択ですから。

まあ、そんなわけで。
子供たちの可愛らしさで目を楽しませながら、真理に胸を痛める物語。ちょっと“あざとさ”が強いので鼻に付くかもしれませんが(主人公のブリーフ姿が多いのは…ねえ)それも舞台装置のひとつ。愛でるように、慈しむように。ふわっと包み込むことが、楽しむ秘訣です。

どうして、僕らは大人になるんだろう。
ois

oisの感想・評価

4.1
ごく稀に名作を配給するクソ映画専門のアルバトロスだがこれは当たりだ
徹底した子供目線で景色は美しくも展開がドキドキで見入ってしまった
十字切って窓から飛び降りるシーン何か好き
ろくべえまってろよを思い出した全然違うけど
幼い男の子が目の当りにさせられる、
人類最強クラスの理不尽!
南イタリアってこんなんばっかり

同じくらいの歳の子供の居る母親が
あのや●ざミーティングに
平然と同席してるのやばいね!
   
2021.1.18
tak

takの感想・評価

4.0
 イタリア南部の貧しい小さな村。主人公ミケーレ少年は廃屋のそばに掘られた穴の中で、鎖で足をつながれた少年を見つける。何故彼はそこにいるのか?彼と村の大人たちとの驚くべき関係とは・・・。「エーゲ海の天使」のサルヴァトーレス監督がイタリアのベストセラー小説を映画化した本作は、厳しい現実と少年の純粋さを見事にしかもスリリングに描いている秀作だ。

 イタリア映画のお家芸は家族を描くところだと僕は思う。そして貧困を描かせたらイタリア映画は実に巧い。「鉄道員」や「自転車泥棒」などはその代表である。イタリアは北部と南部との間に経済的な格差があるとよく聞く。穴の底にいた少年が、村の大人たちによって身代金目当てに誘拐されたのだと知ったミケーレの衝撃。自分と同い年の少年を助けたいと思う純粋な気持ちと、大好きな両親への思い。一方でその誘拐が大人には生活のためだったりもする。「この”仕事”が終わったら海に行こう」などと言う父親の涙ぐましさ。「裸のマハ」のアイタナ・サンチェス・ギヨンが演ずる母親も、善悪の狭間で苦しむ大人のひとり。「大きくなったらこの村を出るのよ」の一言は、観ているこっちまで胸に迫るものがあった。自分の一途な思いと大人の事情のギャップが少年を苦しめる。そしてクライマックスで少年が選んだ方法は・・・そして皮肉な結末・・・。

 戦場で決死隊を決める方法と父親が言うマッチのくじびきが、前半と後半で見事な対比となっているのも巧い。そして何よりも広大な黄金色の麦畑の美しさ。平穏そうな風景とその裏の厳しい現実というギャップが物語をいっそう印象的にする。映画を通じて異国の現実を知るとき、僕は映画を観ていてよかったと心底思う。この年初めてそういう思いを抱かせた映画だった。もっと多くの人に観て欲しい。
MKT1138

MKT1138の感想・評価

5.0
ぱろ~れ ぱろ~れ~
ぱっぱ ぱろ~れ~


きれいな小麦色の風景と土壁の家に、下着姿の人たちの印象が強い。牧歌的というのかな。

なんとなく、2chの危ないところを見つけてしまったスレ(蓋スレ)を思い出してしまった。なんでもないことがすごく不思議で、テンション上がってた。子供のころは、こういう近くの森やら廃墟やら砂場でちょっとした発見があるのが面白かった。
大人になってわかる、手のひらの上の冒険。あの頃は楽しかったし、今でもきらきらしてる。ちっちゃいころが思い出される映画。
ドラマだけど

黄金色の麦畑が印象に残るほどの田舎が舞台

主人公が深い穴を見つけそこにあるモノが
...特に驚きの展開はないです
Akira

Akiraの感想・評価

3.5
薄汚い大人と純真な子供二人の対比がたまらなく効果的
ミケーレと一緒に黄金色の麦畑を走っているともう二度と戻らない子供の頃に戻ったようで胸がぎゅっと辛くなる
Anna

Annaの感想・評価

3.0
陽をあびて輝く黄金の麦畑、眠くなる様な大地の暖かさとそよぐ風の唄。父の深い愛情。素朴な美しさが画面いっぱいに広がる中での波乱。
ぞしま

ぞしまの感想・評価

3.0
本筋とは関係ないからなのかもしれないが、私の知りたいたくさんのなぜ?が放って置かれている気がして、そのこと自体はときに好ましいこともあるのだが、この作品では単なる怠慢に思えてしまったかな。

あ、パローレ、パロレ、パローレだ。
『ニューシネマ・パラダイス』や『ライフ・イズ・ビューティフル』と比較したら、大抵の作品は見劣りしちゃうよね。

むかしむかし書いた感想です。

===

イタリア映画でございます。

ある少年が、廃屋の穴の中で、あるものを発見する。そこには、とんでもない陰謀が隠されていた…。

という物語を感動的に描いた作品。『スタンド・バイ・ミー』などの、S・キングの作品を彷彿とさせられた。

『ニューシネマ・パラダイス』や『ライフ・イズ・ビューティフル』と比べると、やや格落ちの感は否めないけど、でも、なかなかよく出来た話だった。特に自然の描き方などは秀逸。

ただ…。警察に通報すれば、すぐ解決する問題だったのでは?
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