陽気な中尉さんの作品情報・感想・評価

陽気な中尉さん1931年製作の映画)

THE SMILING LIEUTENANT

製作国:

上映時間:88分

ジャンル:

4.1

「陽気な中尉さん」に投稿された感想・評価

ドアの中に招かれることを拒否してた中尉が、最後には自分からドアを開けて入ってくれたことが嬉しかった。
過剰なほど廊下から階段まで歩く場面を映すのもラストシーンに効いてて楽しかった。
オチのつけ方はバカリズムの「昔話に関する案」の「乙姫が可愛そうじゃないほうの浦島太郎バージョン」と同じでした。
すんげー洒落てるツヤツヤなクラシックラブコメ。ルビッチらしさ全開でとっても楽しめました。大事なとこを敢えて映さない演出大好き。ベッドメイキング係の描写を挿れてくる感じとかも最高。フランジーのお別れのシーンはとっても切ないけれど粋を忘れないポイントのおセンチさと洒落のバランスが絶妙。
エルンスト・ルビッチ監督が描く楽しい楽しい娯楽作。
モーリス・シュヴァリエはニヤケたモテ男が似合う(笑)

ニヤケ男=大尉(モーリス・シュヴァリエ)は、ヴァイオリン弾きの娘(クローデット・コルベール)と恋人同士になるが、大尉は王女にも見初められて婚約、フラウゼンタウムなるウィーンから離れた場所での挙式とトントン拍子に行くが、ヴァイオリン弾き娘を忘れられない。
そのため、初夜にも王女と寝ようとせず、……と頑張るのだが。。。

ルビッチ・タッチが見事なとっても楽しい映画であった。
んん??
ミュージカルパートの良さ以外はほとんどどうでもい〜って思ってしまったな…
命知らずのルビッチがもし日本人として生まれていたのなら政界の策略的な男女関係より皇室風景をスマートな艶笑喜劇として映画化していたに違いまりません エルンスト・ルビッチ『陽気な中尉さん』

コケイティッシュなミリアン・ホプキンスと可愛いクローデッド・コルベールからここまで同時に愛されるとは到底信じがたい優柔不断さこそがルビッチの美学。

もはや黒澤明「白痴」で原節子と久我美子に迫られる森雅之らの三角関係さえいささか力みすぎに思えてきます。

いやそれどころではありません。
二大女優 ミリアムとクローデッドの息を呑む女の対面。
私達は世界中の映画で描かれたこんな場面を既に何百回も観てきた筈ですが全てはこの焼き直しではないかと思われるほどあらゆる要素を含意しております
互いの衣裳を指摘しあい、頰を張り合い、共に泣きじゃくりあい真の友情が芽生えるさま。

まだあります。
ルビッチの世界で(扉)に鍵はあり得ません。
それどころか自動ドアのように自然と開くのです
それは扉ひとつで人生の明暗がわかれるからです。

さらに。
微笑むことで国家まるごと裁かれてウィンク一つで全てが赦される事が有り得るという奇跡。

寝室風景も奇跡的です。
スピルバーグの『インディジョーンズ』でハリソン・フォードとケイト・キャプショーがお互いに自分の寝室に相手が入ってくるのを待つ男女の機微は既にここから始まっていたのです。

最後に(夏の服代を惜しむ者は冬に凍えるだろう シェークスピア)
(朝食を共に出来る仲となろう)
(結婚の意味?300年前から哲学者の間で論議されてきた。今夜結論が出るとは思えない)
(朝食に始まる関係は夕食までもたない)という4つのセリフ!

もはや(舌を巻くしかない)ていう言葉が精一杯の恐ろしい艶笑喜劇です。

そして真の奇跡は
本作がミュージカルであるという事実。
そして90分という上映時間に全ての宇宙を包括させている事実。
観ずして死ねない、まさにそんな命知らずの者が撮った映画です。
犬

犬の感想・評価

3.7
ブロンド

ウィーンで暮らすプレイン中尉、愛称ニキは、優雅な独身生活を送るプレイボーイ
友人であるマックスの恋の悩みを聞くが、その彼が恋しているバイオリン弾きのフランジーと恋仲になり....

エルンスト・ルビッチ監督が描くロマンスコメディ

歌を歌うミュージカル風な感じもあって、楽しめました♫

確かに陽気ですね〜
王女に対しても

ストーリーも良かった

ピアノが弾けるとイイんですかね⁉︎
モテたいなぁ〜
紫色部

紫色部の感想・評価

4.0
2018.2.17 DVD

ある種の認識論を軽やかに描出していく扉の開閉/階段の昇降の反復が巧すぎる。脚を見せるためのガーターベルトの着脱もヤバいし、立ち去っていくコルベールの後ろ姿に扉を介在させることで浮かび上がる対比の凄みにも震えるしかない。
 せっかくだからトーキー・デビュー作にしようかと思ったけど、借りられなかったので代わりに同じく未見のトーキー3作目を鑑賞。うーん、当時世間的にはいつもどおりの成功作という扱いでも、自分としてはやや外れクジだった。
 オペレッタというのはルビッチそのものの選択肢で、劇中歌の底抜けに馬鹿馬鹿しい歌詞は秀逸だけれども、人物が動かず話も進まないことによる鈍重さの罪が功を上回っているように思われる。『結婚哲学』以下サイレント期の傑作群にあったテンポの良さが、だいぶ損なわれている。
 しかしまだまだトーキー初期、セリフは全体的に少なく身振りのみのシーンが目立つ。また、特に後半にみられる、セリフを用いずに音楽と芝居だけで進行するシーンには、サイレントとトーキーの優れた融合をみることができる。ラストは完全に1920年代。
 フラウゼントラムなる架空の小王国の描写(侍従による初夜の支度!)や、結婚を反対された王女の脅し文句が「アメリカ人と結婚するわよ」だったり、笑いのセンスは本作でも生きている。
 個人的にグッときたのは、ことごとくフザケていた劇中歌の歌詞が、終盤のピアノ弾き語りがもたらす哀愁に反転する瞬間である。中尉の恋人だったヴァイオリン奏者が、王女に対し、下着についてピアノ弾き語りで講釈する。ウィーンの女が田舎のお姫様をカレ好みのレディに成長させようというわけだ。案の定の実にふざけた歌詞は、しかし彼女が中尉との別れを決意したことが理解できて、笑うに笑えない。
加賀田

加賀田の感想・評価

4.5
『夜までドライブ』に続いてウインク映画 フランジーのピアノの弾き方が三四郎小宮が漫才でドリフの大爆笑をやるときの動きに近い
ほんとにこれでいいのかよ!ていう話の内容ではあるけど感動しないわけない
>|