夢犯の作品情報・感想・評価

夢犯1985年製作の映画)

製作国:

上映時間:69分

3.4

「夢犯」に投稿された感想・評価

忌まわしい過去を持つ女殺し屋・優の哀しい咎めと性。石井隆原作・脚本のハードボイルド・ロマンポルノ。美形すぎるヒットガール赤坂麗。冷蔵庫の中で腐っていく肉。旅館水仙・夢乃間。必殺技ロングピン。38口径の空薬莢。「健三、約束どおり愛に来たよ」
てぃだ

てぃだの感想・評価

3.3
何に驚くって『科捜研の女』みたいなTVの刑事モノでこの人のことを見なかったことなんかないんじゃないかってぐらいお馴染みの内藤剛志がロマンポルノに出てるってことだよね。ひょおええ。売れない時代というか無名時代はみんな色んなことして銭稼いでたんだなぁと思うと何だかとても涙ぐましいわ。ヒゲだらけだけどちゃんとラブシーンありでケツまで見せてます内藤剛志で『科捜研の女』ファンは必見?です。石井隆モノとしては随分と物足りなかったな。銃マニアの少年とかもっと使い道なかったか。革ジャンに銃を構える姿がかっこよくて凛々しいのに実は滅茶苦茶弱いヒロインが何だかおかしい。
赤坂麗の美人ヒットウーマンがカッコいいかと思いきや、なんか弱々しい。でもハードボイルドな異色なロマンポルノですね。
夢犯というタイトルだけで佐藤寿保作品?!とつい思ってしまうが、石井隆脚本の黒沢直輔作品でした。過去のトラウマを引きずる女殺し屋が全くプロとしてなってなくてそこが物語として切ないのだけれど、わたしがクライアントならこの女には元から絶対依頼しないしない。あまり好きじゃない石井隆的なじっとりした世界が続くが、土砂降りのフェンスあのままあの少年が彼女に気づかず去っていくと思いきやそうならないラストはよかった。
daiyuuki

daiyuukiの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

美貌のヒットガール優(赤坂麗)は依頼主、木崎から小田(内藤剛志)という男を殺すようにと前金を貰う。木崎は優と体を重ねるが、彼女は不感症のように反応しない。十年前、優は恋人の健三(梅田浩)とカーセックス中に三人組の暴漢に襲われて彼女はレイプされ、健三は撲殺されてしまった。優はその夢を見るたびに、汗びっしょりになって跳ね起き、手には愛用の銃を握っていた。小田の足どりはつかめず、優はとあるモデルガンンョッブに入ると、健三と瓜二つの洋介と出会う。優の早撃ちに洋介は魅せられた。二人は空地に行くと、優は洋介に撃たれたふりをして倒れ、そのまま体を重ねた。数日後の夜、小田がいるというレズバーに行くが、そこにはママの陽子(志水季里子)しかおらず、優は彼女にネットリとからみつかれる。店を出た優はヤクザたちにからまれ、一人の男に助けられる。連れ込み旅館に逃げた二人だが、優は男が小田だと気づいた。「殺すなら殺せ」と小田は叫び、優の体の中に入っていく。優は小田にしがみつき、一物を頬ばった。優は仕事を降ろしてくれと木崎に電話を入れ、一時間後にマンションの地下の駐車場で会う約束をする。木崎の車に近づいた優は、太股に銃弾を浴びる。ボンネットに優を乗せると、木崎は秘部に銃身を捻じ込み、変質的に弄んだ。優はヘアーの中に隠し持っていたピンで木崎の首を突き、洋介のところに行こうとする。木崎の後部座席には小田の死体が放り込まれていた。やっとのことで、あの空地に辿り着き、朦朧とした視界の中に洋介を確認すると、彼女の体はグラリと崩れていく……。
石井隆の劇画「象牙の悪魔」を映画化したセクシーアクション映画。
後の石井隆の監督作品「黒の天使」と共通点が多く、暗い過去に囚われていて殺す相手であるターゲットと恋に堕ちたり非情になりきれない部分があるのが共通点。優と依頼人の木崎や小田とのラブシーン、ガンアクションもあり、後の石井隆監督作品のオリジンを知る意味でも一見の価値があるセクシーアクション映画の佳作。
ターゲットの暗殺を依頼された仕置き人の女性(赤坂麗)が、非業の最期を遂げた元恋人の幻影と対峙する。石井隆原作&脚本による、ハードボイルド調のロマンポルノ。

町のチンピラに強姦されたあげく、恋人を消失した過去をもつ女性が、ヒットガールとしての任務を遂行しようとする。「寂しいからこそ、身を委ねる」の心理と「拳銃=ぺニス」の暗喩を利用しながら、セックス劇を構成させている。石井隆特有の「すれ違い要素」では、元恋人と同じ影をもつモデルガン好きの少年が登場する。

「銃の扱いがやたら巧いけれど、人殺しができない美人さん」という人物設定が最大の魅力。しかし、あえて初心者の私から言わせてもらうと、「サイレンサーを持っていたほうが良いのでは?」とツッコミを入れざるを得ないシーンが頻出する。

とはいえ、危なっかしい主人公の心の陰影を描いたドラマとしては上々の出来映え。それだけに、クライマックスの重要な場面で「カキワリ現象(主人公の行動に対して、周囲の人間が無反応になる現象)」が起こるのが、至極残念でならない。
時代的な「イタさ」はあるけど、かなり夢中にさせられた作品。冷蔵庫の中で腐っていく肉、死にたいけど生きたい、あの苦しさ。
も一度観て確かめたい作品。