“怒れる雄牛”の栄枯盛衰
人から集められる愛情や真意を信じられずに、ただ魂の渇望に任せて実力で突き進む主人公は”怒れる雄牛”そのもの。しかし、その姿は人間味に溢れており、嫌悪感を抱きながらも応援し…
ほぼ全編モノクロで、一瞬で過ぎ去っていく幸せがカラーで描かれているのがなんとも哀しい。ボクシングシーンは圧巻の一言なのだが、実はボクシング映画というよりも延々とモラハラを繰り返した果てに惨めに荒んで…
>>続きを読む最早狂気じみている妻への執着も、時折見せる弱々しさの現れなのかもしれない。
最後のシュガー戦でのドリーズームや音が遠くなっていく演出が痺れる。
引退してからの生活を落ちぶれたと見るか解放されたと…
白黒撮影による明暗の強調、スコセッシの優れた演出とロバート・デ・ニーロの素晴らしい演技、スモークや照明などの効果的な使用や優れたカメラワークと編集はこの映画に独特なムードと美しさをもたらしている。
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曲がらない信念と、衝突する世界。
本作は、元より凄まじいショットの力強さがモノクロのルックによって更に上乗せされ、ロバート・デ・ニーロ演じるジェイク・ラモッタの曲げることのできない生き方を、時にド…
画の迫力に圧倒される。
白と黒、光と影のコントラストを鮮やかに強調しながら、各場面の一つ一つが、そこだけ切り出しても一枚の美しい絵画として成立するほどに見事な画面構成で撮影されている。多くの登場人…
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