花咲く港の作品情報・感想・評価

「花咲く港」に投稿された感想・評価

諸事情で鑑賞。

思っていた内容ではなかったけど、木下惠介処女作品として、とても楽しめた。

戦時中の映画だけあって、後半色々と?と思うところもあったが、その時に求められていた事なのだろう。

善良そうな村人達が、外部から来た異端者を集団の正義でバコバコにはめていって、実はその異端者の反論の方が正しかった、みたいな話の映画を探しています。網元の東野英治郎とその他の村人との構図は、おっ!となったけど、もっと悲惨なやつ。
T

Tの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

名のある造船家だった男の息子だと言って、島にやってきて偽りの事業で金を巻き上げようとする2人の男。どうも頼りない彼らに、怒りや憎しみの感情よりも、笑いが生まれてしまう。左右に交互に傾く船に乗る男女の顔のアップ、めちゃくちゃ良かった。戦争と造船、人々を善悪超えて一致団結させるものがコレだというのが時代だなあ。気付けば色々な人の期待を一手に担い、「不安」を「希望」に帰る手助けをする。ひたすら明るいテンションと小気味よいカメラが彩る楽しさ。
2013年12月7日、新文芸坐で鑑賞。(木下恵介監督作品の2本立て)

木下恵介監督のデビュー作であり、楽しい喜劇。
昭和16年の物語。
お人好しばかりがのんびり暮らしている島に、「その島出身の造船所作る夢破れた男の息子」として、ある詐欺師(小沢栄太郎)がやって来る。
その直後、やはり「その島出身の造船所作る夢破れた男の息子」として、別の詐欺師(上原謙)もやって来るあたりで、「あれっ、本物の息子が来てしまったのかな?」と思ったら、上原謙も詐欺師だった。更に、二人の詐欺師は知り合い。

その二人の詐欺師が結託して、村人から「造船所を作るから」と言って、金を集める。
これが、詐欺師たちは2~3千円だと思っていたら、5万円も集まってしまって、大金すぎて慌てるあたりが可笑しい。

という感じで、物語は進んでいくが、最後は造船所が出来た時点で、二人の詐欺師は自首して警官に船で長崎に送還されるところで「終」。

戦時中に製作されただけあって、太平洋戦争勃発した知らせを村民(笠智衆など)が話す件や、その後の進軍状況なども盛り込まれて、日本国のためにも本作を作っているという姿勢を見せている。
しかし、そんな姿勢は二の次っぽく、楽しいコメディ映画として仕上げたあたりの木下恵介監督の手腕は大したものである。

素晴らしい喜劇であった。
かめの

かめのの感想・評価

3.1

話の展開としては中盤面白いところがあるものの、さして印象に残るところは少ない。

公開当時の評価は気になるし、木下監督のデビュー作としても考えさせられるところがあるものの。
独り言

独り言の感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

国策ながらもそれを感じさせないよう配慮された、人間らしさが真ん中にある良作の娯楽映画。
村民もだけど詐欺師2人の風情がいい。
海岸でのシーンなど植田正治ぽい画でシュルレアリスムを感じる。お話が面白くないだけに画面やせりふには工夫してるなあと思った。面白くはないんだけど。
「名脇役列伝II 安部徹生誕百年記念 悪い奴ら」
@シネマヴェーラ渋谷
堅実な構図、挑戦的な演出
カットバックが好き
木下惠介処女作というだけあって、今後に繋がるカットがいくつか
上原謙はしゃべらなきゃハンサム
植物

植物の感想・評価

2.2

このレビューはネタバレを含みます

ぺてん師の二人組が島にやってきて 島にゆかりの名士の息子を騙り、亡き父の遺志をつぐために造船をする、と資金を募る。するとトントン拍子に資金が集まり、なおかつニッポン軍は太平洋戦争を開戦、島じゅうが愛国心と船への想いに熱く沸きたつ。ぺてん師の2人は次第に退くに退けなくなってゆきとうとう、実際に立派な船を作ってしまう、というコメディー。

木下惠介監督作品。ちょっと「カルメン故郷に帰る」の片鱗を感じましたよん。
木下恵介のデビュー作。コメディ。
とはいえ戦時中。
時代を感じるなあ。

あの優しくて全てを信じきってしまう女将さんが、当時の日本人のような気がしてくる。(勿論全員がそうとは限りませんが、やっぱり信じきってしまう人もいたと思う)

あのペテン師達が日本軍のような気がしてくる。面白かった。
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