アデュー・フィリピーヌの作品情報・感想・評価

「アデュー・フィリピーヌ」に投稿された感想・評価

美しい映画。生き生きとした躍動感が漲っている。戦争の翳りの中における徴兵前の若者の物語でもあるため、その暗鬱とした空気を切り裂くように刹那的な生の飛躍がよりいっそう輝きを増していて、地中海の陽射しのような眩い饒舌さが的確な語り口となって画面に焼き付いていた。
miyagi

miyagiの感想・評価

4.5
バカンス映画の一つでも観ないと気が済まない暑さ加減。
個人的には恋愛要素はそっちのけで、とにかく若さゆえの行き当たりばったりをそのまま撮りましてん。なシーケンスの横断にニッコニコ。
車の前の座席に4人横並びしてる時点で最高だし、後半部分のロードムービー的バカンスの切り取られ方も良かった。
何より、クビになるんならさっさとクビになってバカンスを楽しむという選択肢をとる男のメンタルに救われた気分になった。
ダメならダメで前向きになるしかないのだと、クビになったところで死にはしないのだと雄弁に語り掛けられた。
その分徴兵されるという一点においてはずっと影を落とし続けてるのも効果的でいい。
moe

moeの感想・評価

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夏の眩しさだったり、女子同士の心の揺らぎだったり、ちょっとした街中のシーンや船のシーンが最高にときめく。
ロジエは若い女の瑞々しさや、心理描写を撮るのが上手すぎる。素人起用からそれを引き出すのも本当にすごい。
女二人と男一人、無駄にドロドロさせないのがまた良い。ドライ。あとCM制作の滑稽さ。そして『女と男のいる舗道』で使われてた音楽が本作でも使われてたのは当時のゴダールとロジエの関係性が手に取るようにわかる。
特に面白くないけどDVDに付属の冊子で「絶対的な映画」と形容されていて、それを読むと映画の魅力が伝わった。全ての映画には「一番初めの映画」と「二番煎じの映画」があり、本作はどんな映画にも捉われずに出来上がった「一番初めの映画」なのだそうだ。
画面が暗すぎたり明るすぎたり、“映画”ということを深く意識せずに役者を写すカットの数々。
男1女2の若者による眩しい青春映画。
なんともヌーヴェルヴァーグ作品らしさ満載だった。
時間というものが無いような車の運転シーン

部屋の中から来客を受け入れるシーン

寝起きからはしゃぎあう女子

突如のオペラ的ミュージカル
ファーストシーンから傑作の予感。

男1人と女2人という、映画的に珍しい組み合わせで物語は進みます。
miho

mihoの感想・評価

3.8
モデルのリリアーヌとジュリエットは
テレビ局で働くミシェルに心惹かれる。
3人はコルシカでバカンスを楽しむことに。

アーモンドのように離れられない2人が
揃ったときはいつだって無敵なのだ。
ただ、並んで歩いているだけで可愛い。

夏の終わりを告げるような、ちょっぴり
寂しさの残るようなラストが良かった。
zhenli13

zhenli13の感想・評価

3.8
2016.11.3
ひたすら鳴り続ける割れ気味の音楽、声。ざくざくとカットは変わり、ひたすら浮かれて落ち着かない。
バカンスバスの狂乱に呆気にとられ、慣れない河原のごろごろ石にうんざりするさまが可笑しい。全てが束の間。

2018.6.9 シネマブルースタジオにて
軽躁のだらだら坂を下り続ける110分、ばさばさと非技巧的にカットは割られカリプソやチャチャチャがつなぐ。
ラストで船からの視点が無かったのは予算の都合かもしれないが、直接の感傷は避けられ余韻はきらきらとしたロングショットとなる。

コルシカ島のバカンスシーンの無闇な狂騒はもし現実だとしたら自分にとって耐え難いシチュエーションなのだけど、そのあとの石だらけの河原キャンプでのイライラグダグダでプラマイゼロになるのがいい。
ラストシーンの「白さ」は何事かと思った。何かが降りてきてる感覚。
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